”チーム”の提案

 

 管理職会議の中で、「職場全体の電話のクレームを減らす方法や職員間のコミュニケーション対策案」の報告会があった。

 これは、いろんな職場の人たちが集まってチームを作り、検討した対策案を報告するもので、僕もそのチームのメンバーの一人だった。

 残念ながら、その報告会では”職場への導入の可否”について検討されることはなく、「単なる報告」で終わってしまったが、とある課長から「こうやって比較的若い職員ががんばって改善案を提案しているのだから、我々もその案を導入する方向で検討しようじゃないか!」という熱い提案があった。
 また、この会議の終了後、事務局の方から「提案のあった内容全てを実施することは難しいかもしれないが、その中にはとてもよい内容のものもあったので、それだけでも何とか導入できるように頑張りたい」という言葉もいただいた。

 結果主義の僕にとって、”提案をしただけの会議”に満足することは決してないのだが、職場の課長から「君の事務改善案は受け付けない」と宣言されている僕にとって、所属は違えども、事務改善案を前向きにとらえてくれる人がいたことは、本当に嬉しかった。

 もちろん、提案した内容は簡単にできたわけではない。
 メンバーのみなさんは、仕事の合間を縫って集まり協議をした。
 各自のアイデアが全て提案内容に結びつくことは希で、僕のアイデアなどほとんど採用されなかった感じさえした。
 しかし、個人が持ち寄ったアイデアに換わるものを別のメンバーが提案したり、「1つのアイデアが10のアイデアを引き出すこともある」など、そこでは”前向きな議論”が行われていた。

 自分の意見が採用されなくても”チームの案”を作るために尽力する。

 提案内容を協議する過程においても少し成長できたような気がした。


 

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