設立の許可通知

 

 今日、ALS患者支援の会の全国組織から「支部設立の許可」が下りた。

 この組織は、世界規模のもので、毎年世界大会が開催されており、今年はアイルランド・ダブリン市でで国際会議が開催されたそうだ。

 でも、支部によっては、支援者が少ないために数人で頑張っていて「自分が倒れたらこの支部は終わり」というところもあるようだが、僕たちの支部は30名以上の役員がいて、それぞれの方が各担当を責任を持って一生懸命頑張ってくださる団体だ。

 この支部設立の許可を機に、僕たちが住んでいるこの地域を「ALS患者やその家族にとって、世界一住みやすい環境を整え、みんなが前向きに生きていく」場所にしていき、そして、世界中にその地域を広めていければいいと思っている。

 ところで、先日、パートナーも涙した「TVドラマ」の中でこんなシーンがあった。

 主人公の女性は病気が進行していき、体が思うように動かなくなってトイレに行く途中でこけてしまい、自分で起きあがることができず、その結果、失禁してしまい落ちこんでしまう。
 それをみた母親は「大丈夫、大丈夫よ。何とかなるわ。みんなで何とかしていこうね」と必死で励ましていた。

 それを見た僕は、数日経った今日、「これまでできていたこと」ができなくなって落ち込んでしまい、仕方なくパートナーに「ごめん、自分でできないから手伝ってくれないか?こんな時って、なんだかへこむよね。」と言うと、「そうね。私もへこむわ。よかったら自分で何とかしてくれない?」と言われた。

そこで、「・・・。君が感動したドラマでは、こんな時、”大丈夫、大丈夫よ。何とかなるわ。みんなで何とかしていこうね”って言ってたの、憶えている?」とぼそっと一言。

 すると、パートナーも「はっと」したようで、お互い顔を見ながら「やっぱりドラマのようにはいかないよね」と言って2人で笑い始めた。

「ALS患者やその家族にとって、世界一住みやすい環境を整え、みんなが前向きに生きていく場所にしていく」と言う目標。

 この目標も思ったようには進まないだろうが、その時も、こんな感じで笑いながら少しずつでも前に進めると良いなあ。と感じた。

 
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