公務員は労働組合の会員数が比較的多く、力も強い。
僕は
新人研修の時に訳の分からないまま労働組合に入会させられたのだが、最近まで「公務員にも
労働組合は必要である」と思っていた。
しかし、入会12年目の今日、遂に
脱会を決意した。
理由はいくつかあった。
その1つとして、
独身時代に参加した”組合主催の会費制のパーティー”で、組合員以外の女学生を”会費を組合負担”で参加させていたことに驚いたことが上げられる。
独身の男性組合員が”黄色い声”に喜ぶ一方で、会費を負担した女性の組合員はもちろん
のこと、僕も「大事な税金を管理運営している公務員の労働組合がこんな経費の使い
方をして良いのか!」と憤りを感じ、後日、「このような形式のパーティーの開催は止めた方がよい」と申し出た。
また、僕が以前「複数の課にまたがる仕事」をしていた時、他の課に仕事内容の説明をしに
行ったとき、勤務時間中にもかかわらず、「今、労働組合の打ち合わせをしてい
るので後できてくれ」と言われ、「何やっているんですか!今は勤務時間でしょ
うが!」と怒鳴ったこともあった。
当時、毎日のように夜中まで仕事をしていた僕は、「毎日定刻に帰るので打
ち合わせは早くしてほしい」と言われ、急いでその課に行ってみると、仕事中にも
かかわらず笑いながら労働組合の打ち合わせをしていたことに腹が立ってしまっ
たのだ。
さらに、病気を患い体力が衰え「このままでは仕事が滞って迷惑がかかる」と
思い、初めて労働組合に「なんとかしてほしい」と相談したのだが、結局、何もしてもらえず、「労働組合は組合員個人
のためには何もしない」ということを実感した。
そして、今年、「来年の1月に労働組合
紙に掲載していただく予定だった僕の原稿」が内容も見ずにボツになったあげく、
「今後、君の原稿は複数の組合幹部の許可が下りないと受け付けない」と言われ、
唖然とした。
理由は、「君の職場改善のやり方がよくない」ということだった。
そもそも、”職場の改善”は、公務員はもちろんのこと、仕事をしている人たちの責務
であり、その方法について、職場と関係のない”組合執行部”から「君の職場改善のやり方がよくない」と言われる筋合いはない。
しかも、僕は管理職でもないのだから、こんな言われ方や圧力のかけ方はますます意味が分からない。
さらに、誰から「僕の職場改善の方法」を聞いたのかは知らないが、僕からの説明を聞かずに一方的に通告してきたことも理解できなかった。
これらのことから、「”仕事が楽な職員”による、”もっと仕事が楽になる”ための労働
組合」のために、年間7万円ものお金を払う気が薄れていき、今日、脱会届を提出
した。
しかし、組合執行部から「組合を脱会すると、これまで保険料を払っていた”自治労などの生命保険”の適用もなくなる」と言われ、断腸の思いで脱会の申し出を取り下げることにした。
労働組合執行部の説得に対し、「僕の脱会への意志は固い」と言いながら、その数分後に「脱会を取り消したい」と言った僕が何となく”間抜け”に見えた。
だが、今の僕の状況からして、”自治労などの生命保険”は近い将来に利用する可能性が極めて高く、今、適用を受けれなくなることは、僕の家族にとって大きな損害となる。
ただ、この「脱会取り消し」について、パートナーからは「偉い!」という言葉を頂いた時、「・・・ありがとう」と言うのが精一杯だった。
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