初めての激励

 

 元旦。

 昨日夜更かしをしたので、昼まで寝ていようと思ったが、今日は子供達をマジレンジャーショーに連れて行く約束をしていたので渋々の早起きとなった。

 そして、イソイソとショーが行われるデパートへ。

 デパートに着いたのは、ショーの開始時間ちょうど。

「俺のことはいいから子ども達と先に会場に行ってくれ。」と子ども達を走らせる。

 遅れて会場に行った僕は何とか家族を見つけることができた。

 それからしばらくの間、マジレンジャーの登場に興奮する子供達と、その子ども達を近くのベンチで見ている僕がいた。
 僕のいるところからはショーは見えないが、「マジレンジャーがんばれ!」と応援している子供達は見えた。

 その後、ヒーロー達に「お母さんが描いた似顔絵」を渡して家に帰り、恒例の家族写真を撮った。
 本当は、去年のように「子供達を抱っこした写真」を撮りたかったが、どう頑張っても無理だった。
 少しショック。

 それから実家にいって、夕方からは、1年ぶりの「親戚廻り」。

 子供達はお年玉をもらって喜んでいたが、杯もコップも持てない僕は少し気疲れした。
 そして、帰り際、親戚のおじさんから、「・・・去年のテレビ番組みたぞ。お前、頑張ってるな。大変だけどがんばれよ」と、涙といっしょに言われた。

 初めて見るおじさんの涙に「心配かけてごめん」という言葉と涙を抑えながら、「僕っ
て頑固でしょ。そんな僕が病気ごときに負けると思います?」と必死に言った。

 「・・・うん、うん、お前が負けるはずがないよな。」

 これが今年初めての激励だった。

 
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