今度、職員研修の一環として、大学の先生を講師とした「業務改善研修」が行われる。
この研修は、
★仕事が増えて、担当業務を効率化したいと思っている方
★業務改善の実践的知識、技術を身につけたい方
★今後職場ぐるみで業務改善を進めていきたい方
にお勧めとのこと。
しかし、業務改善は各自治体や職場によって大きく異なる。
それに、過去2年間にわたって、意識改革担当課が行った事業の中には、ある程度効果が出たものもある。
だから、”業務改善”は、わざわざお金を払ってまで”現場を知らない大学の先生”に頼らなくても、”職員の知恵”に耳を貸していった方がよっぽど効果的だ。
例えば、全職員を対象に「業務改善」のアイデアを募集し、その中から「各職場で導入可能な取り組み」を1年間に3つ選んで実施させた事業。
この事業によって、「業務改善を積極的に取り組む雰囲気を創っている職場」はもちろんのこと、「具体的な効果が出た業務改善の方法」の一部も見つけだすことに成功している。
だから、この「1年間に3つ」を「1ヶ月に3つ」にすれば効果は12倍になるし、わざわざ、大学の先生を雇わなくても、「業務改善を積極的に取り組んでいる職場の職員」を「業務改善研修」の講師にすれば経費も節減できる。
これまでの成功例よりも”偉い人のお話”を重要視していると、いつまで経っても”本当の効果”など出るはずがないし、職員のやる気もなくなっていく。
こう考えてしまうと、居ても立ってもいられずに、意識改革担当課にこのことを提案するメールを送ったところ、「ご指摘のあった事業も継続していく」旨の返事があった。
こんなやり取りをしながら、「学生の時、いろんな参考書を最後まで熟読することなく次から次に変えていった人で成績が伸びた人はいなかった」ことを思い出した。
そして、そんな人は、例え、塾に通ったとしても、勉強の仕方を変えない限り、成績は伸びなかった。
せっかく、業務改善に対する「具体的な手法と効果」を見つけたのだから、一度、いろんなことをやってみることを止めて、これまでやってきた事業に自信を持って、その枝葉を伸ばして更に改善していくことに力を注ぐべきだ。
そうしないと、意識改革担当課の事業は「やりっ放し事業」と思われるようになり、”業務改善”が迫られるようになる。
「大学の先生」と「業務改善を積極的に取り組む雰囲気を創った職員」。
どちらの人を「業務改善研修」の講師とした方が職員は刺激を受けるか。
答えはいつもシンプルだ。
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