”業務改善”の終了

 

  新体制になって3日。

  新しく異動してきた人の実力が垣間見えてきた。

  パソコンの活用はもちろんのこと、「30分早く出勤すること」を当たり前と思 う人、窓口対応者の横に座って仕事を早く覚えよう とする人など様々だが、最も彼らのやる気がわかるのは、「電話に出るスピード」や「来客があったときに窓口に出るスピード」であり、毎日、僕が忘れかけていた”仕事へ の熱意”を刺激してくる。

  「あ〜、健康な状態で彼らと競ってみたい」

 そういった思いが込み上げてくる。

  また、異動がなかった上司も税務に対する知識が非常に多い。

  この現状において、僕ができることは「彼らが少しでも早く仕事が覚えられるよ うなマニュアルを仕上げること」ぐらいだろう。

  つまり、それは、「僕が不要になる時期を早めること」でもある。

  複雑な気持ちではあったが、今は少しでも早くマニュアルができるように力を注 いでいる。

  まもなく、僕がこの職場で行いたかった”業務改善”が終了してしまうのかもしれない。
 


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