ネオMS外伝 ガンダムセンチネル?

第一話

眼鏡団の男達

Made by 暗黒騎士ソード

Zガンダム撮影から二週間後。

「ふう、興行収入も絶好調ね。この調子なら、次の映画ではさらにいいものがつくれそうね。やはり、私の作るMSは最高ね!お〜ほっほっほっほっほっほっほ!

いきなりテンションが高いリツコ。しかし、リツコの御機嫌タイムはマヤの登場で終わりを告げた。

「せ、先輩、大変です」

リツコの部屋に駆け込んでくるマヤ。

「どうしたのマヤ。もしかして、ジオンが地球連邦に宣戦布告でもしてきたの?」

「そんなんじゃありません!小惑星ペズンで反乱が起きました」

「な、なんですって。マヤ、いそいでミサトを呼んで頂戴。それと、碇司令にも連絡を入れて」

「は、はい!」

こうして、ネルフは再び騒然とした空気に包まれることとなった。



一方、こちらは小惑星ペズン。

ふはははははははははははははははは!今頃、あの金髪マッドは驚いているだろうな」

と、奇声をあげるケンスケ。

「いや、全くだ。こうも簡単に、ペズンが落ちるとは」

と、したり顔のマコト。

「な、なあ、本当に大丈夫なのか。こんなことして」

ひとり、今後の事を心配する青葉。

「ふっ、案ずるなシゲル。我々の計画は完璧だ!」

「けど、わずか30人程度でネルフに勝てるわけはないだろう。おまけに、ネルフにはZガンダムを始めとしたガンダムタイプのMSがあるんだぞ」

「そのへんは安心しろ。じきに戦力も増える」

「おっ、通信だ。日向さん、工作員から連絡です。本日、00:30時にネルフ戦術特別戦隊タクス・フォースαの編成を確認。ペズンへの侵攻を開始するとのことです」

「ほ、ほら見ろ。ネルフが討伐部隊を派遣してきたぞ」

「大丈夫だ。ネルフの討伐隊が来るまでには一週間もある。それまで、自動迎撃のトーチカや防衛ミサイルの配備は完了する。ケンスケ君、作業状況はどうなっているんだい?」

「小惑星のMS工場プラントの修復は完了。あとは、対空防衛システムの配備だけですね」

「完璧だろうシゲル」

「そ、そうだな……」

しかし、一抹の不安を感じるシゲルでもあった。



「総員着席!」

と、部屋の中にいる全員に着席を命じるミサト。

「本日、00:00時付けでタクス・フォースαの指揮官に任命された葛城ミサト一佐である。今から12時間前に、ネルフの保有する資源衛星ペズンが反乱部隊によって占拠されたわ。衛星駐留部隊は全滅。また、付近に展開していたネルフ第五巡洋艦隊も壊滅。現在のところ、唯一生存したサラミス級が情報収集に当たっているわ」

状況を説明するミサト。

「で、僕達の任務は何なんですか」

挙手して、任務を訪ねるシンジ。

「任務はこれから説明するわ。我々は、占拠されたペズンの奪還および反乱部隊の鎮圧が主任務である。このほか、状況に応じて個別の任務が与えられるわ。では、各員は指令書に書かれた持ち場につくこと。以上!」

『了解!』

そして、各員がそれぞれ乗り込む軍艦に搭乗した。

「シンジ君、アスカ。それにレイ。あなた達は、旗艦のペガサス3でMSパイロットをしてもらうわ」

「パイロットですか。でも、かんじんの機体は?」

「それなら心配ないわ」

と、いつの間にかシンジ達の背後に佇むリツコ。

「わあああああああ!?」

「ぎゃああああああ!?」

「お、お母さん……いつの間に……」

「ほほほほほほほほほ。まだまだ甘いわね」

「リツコ、シンジ君達をからかってないで。さっさと仕事しなさい」

「はいはい。それじゃあ、このパネルを見て。これが、今回あなた達が乗るMSよ」

そう言って、パネルのスイッチを入れるリツコ。

そこには、白と青を基調とした大型MSとZガンダムに酷似したMS2機が映し出された。

「じゃ、説明するわ。シンジ君、あなたが乗るMSはこのMSZ−0011『Sガンダム』よ」

「Sガンダム?」

「そ、新型のガンダムよ。アスカは、こっちのMSA−006C『ZプラスC型』に乗りなさい。宇宙用MSね。まあ、Zガンダムの量産機よ」

「ふーん。スマートなMSね」

と、アスカ。

「そうね。それから、レイはFA−010−A『FAZZ』に乗りなさい。これは、後方支援を専門としたガンダムよ。レイは、このMSでシンジ君とアスカの援護に回りなさい」

「了解しました」

「じゃ、あとは任せたわよミサト」

「へいへい。それじゃ、さっそく出撃するわ」

こうして、ペガサス3を旗艦としたネルフ艦隊がペズンに向けて出撃した。



「日向さん。偵察部隊から入電です。ネルフ宇宙艦隊が、中継ステーションから出撃したそうです」

報告をもってくるケンスケ。

「ほう……ネルフも動きが早いな。よし、とりあえず迎撃しよう」

「了解しました。で、誰が出撃するですか?」

「お、俺は基地の守備に回るよ」

消極的な青葉。

「ふん、そうか……。よし、それじゃあ俺とケンスケ君で迎撃しよう」

「エエッ、俺もですか?」

「そうだ!指揮官には従うものだ!」

「は、はあ……で。乗るMSは」

「おう。ペズンのMS工場で完成した、RMS−141『ゼク・アイン』だ」

「あの、兵装転換ができるやつですね」

「そうだ。我々も、まだ本格的に戦うわけにはいかん。戦闘は、あくまでも散発的におこなうぞ」

「はっ、わかりました」

敬礼するケンスケ。

「じゃあ、基地の守備は任せたぞシゲル」

「ああ。無事にかえってこいよ」

こうして、ネルフ宇宙艦隊を迎撃するためマコトとケンスケがゼク・アイン隊を率いて出撃した。



「おーし、そろそろペズンね。ほんじゃ、まずは偵察しているサラミスと連絡をとってちょうだいマヤちゃん」

と、ビール片手に指揮を執るミサト。

「了解……って、葛城司令。ビール飲みながら指揮を執らないで下さい!」

「まーまー、堅いことを言わない」

「ったく……偵察任務についている、サラミス級巡洋艦『シャルホルスト』とつながりました」

文句を言いつつも、仕事はしているマヤ。

「ご苦労様。で、状況はどうなているの」

『『シャルホルスト』の艦長、リーマン少佐です。ペズンは完全に反乱部隊に制圧されました。反乱軍の数は不明。ただ、ペズン周辺に防衛システムなどが配置されているところから、かなりの数の戦力であるかと』

「そう。それじゃあ、こちらと合流して攻撃に参加してもらうわ」

『了解。これよりそちらに……』

その時、画面が揺れた。

「どうしたの!?」

『メ、メーデー。敵の攻撃です!だ、大至急救援を……』

『ダメです艦長。機関に直撃!』

『デ、データを転送ポットに……』

『了解……うわああああああ!?』

「ちょっと!?どうしたのよ」

「どうやら、敵の襲撃を受けたようで」

「ちぃ……。でも、データは転送されているわね」

「はい。あと、数分もすれば……」

しばらくして、データが転送されてきた。

「ふむ……どうやら、厄介なことになりそうね」

送られてきたデータに目を通すミサト。

そこには、ペズンに関する克明な調査報告がされていた。

「至急、各艦の艦長および旗艦のMSパイロットを集めて」

「了解」



「さて、諸君らに集まってもらったのは他でもないわ。先ほど、先行偵察艦が敵の攻撃を受けて撃沈したわ。ただ、最後にデータをこちらに転送してきたわ」

ミサトの説明に、一瞬だがざわつく一同。

「そこで、諸君らにはペズンの現状を把握してもらうわ」

モニターに映し出されるペズンの全体図。そこには、宇宙トーチカを中心とした防衛ラインが作られていた。

「こ、これは……!?」

「ま、まるで要塞ではないか!」

口々に驚きの言葉を述べるネルフの士官達。

「ちょっとミサト!ペズンはただの宇宙工場でしょう。どうしてこんな要塞みたくなっているのよ!」

ミサトに詰め寄るアスカ。

「落ち着きなさいアスカ。確かに、ペズンは工場よ。でも、軍事兵器の工場でもあるの。これは推測だけど、反乱軍は占拠したペズンのプラントを使って防衛用の兵器を開発したと思うわ」

「どっちにしろ、要塞化していることにかわりはないわ。何か作戦はあるの?」

「まあね。これを見て」

ペズンの一部分を、クローズアップするミサト。

「これは、ペズンの電力供給源であるSOLよ。私達は、このSOLを撃破しペズンの電力供給を断つわ。これで、ペズンの防衛力は一気に低下したところをMS部隊が基地内を制圧。中枢部を押さえる。以上よ」

「電力供給を攻撃って……。対空砲が満載のこの要塞にどうやって近付くのよ」

「そのへんは大丈夫よ。シンジ君、SOLの攻撃はあなたのSガンダムにやってもらうわ」

「シンジ一人で。無茶よミサト」

「高機動力のあるMSは、Sガンダムしかないわ。シンジ君、あなたはペズンの背後から攻撃を仕掛けなさい。私達本隊は、正面より攻撃を仕掛けるわ。もちろん、囮だけど」

「わかりました。でも、トーチカの攻撃はどうすれば」

「最初は大変だろうけど、懐に潜りこめば問題ないわ」

「問題あるわよ。シンジが囲まれたら、そこでエンドよ!私も一緒に行くわ」

「ダメよアスカ。あんたは、本隊のMS部隊の指揮をしてもらうわ」

「レイがいるでしょう」

「レイのは、支援タイプのMSよ。指揮を執るには問題があるわ」

「で、でも……」

「これは命令よ。従えないなら、あなたをMSからおろすだけよ」

「……わ、わかったわよ。シンジ、無理だけはしないのよ」

「わかっているよアスカ」

にっこり微笑むシンジ。

「それでは、30分後に攻撃を開始するわ。各員、配置につくように」

それから30分後。

「葛城司令。準備完了です」

と、マヤの報告。

「よろしい。では、総員、攻撃……」

ドドーン!

その時、船体が大きく揺れた。

「な、なんなの?」

「て、敵襲です。岩礁地帯に隠れていたため、レーダーで捕捉できませんでした」

「ちぃ……!対空戦闘用意!それと、MS部隊も発進させて」

「了解。MS部隊は、至急発進してください」

あわてて、発進命令を出すマヤ。

「司令!さ、左舷から、隕石爆弾が」

レーダー手が、悲鳴まがいの報告をもってきた。

「回避して!」

「了解」

一気に舵をきる操舵手。だが、隕石に気付くのが遅れたサラミス級巡洋艦の一隻が直撃を受け轟沈した。

「やられたのは?」

「『ユリシーズ』です」

「ちぃ!一小隊分の戦力が……。本艦に搭載されているMSの発進はまだなの?」

「Sガンダム出撃します!」

と、シンジ。

「いそいでシンジ君。敵は、もうこっちを射程圏内に入れているわ」

「了解!」

そして、ペガサス3から発進するシンジのSガンダム。続けて、アスカの乗るZプラスとレイの乗るFAZZも出撃した。

「シンジ、お客さんがやってきたわよ」

と、ビームスマートガンを構えるアスカ。

「そうだね。じゃ、一気に行くよ!」

一斉射撃をするシンジとアスカ。ビームに貫かれ、火球に変わるゼク・アイン隊。レイのFAZZも、ミサイルやハイパーメガカノンで迎撃した。

「な、なんだあのMSは!?火力がまるで違う……」

その光景にうろたえるマコト。

「日向さん、どうしますか?」

「消耗戦はまずい。一旦、退却するぞ」

「了解」

撤退をするマコトとケンスケ。

「くっ、逃がすか!」

追撃しようとするシンジ。

「シンジ君、追撃はしなくていいわ」

「けど……」

「今の攻撃で、艦隊も損害を受けたわ。後退して体制を立て直すわ。それと、まだ数個の隕石爆弾がこっちきているわ。悪いけど、それを迎撃してちょうだい」

「……わかりました」

後退しつつ、隕石爆弾を撃破するシンジ。しばらくして、全ての隕石爆弾は破壊されMS部隊も各艦に帰投した。

「全機、帰還を確認。葛城司令、これからどうします?」

と、振り返ってミサトを見るマヤ。

「一時、艦隊を後退させるわ。全艦、ペズンに対しFラインまで後退」

後退の指示をだすミサト。

しかし、ミサトにはこの反乱が思いのほか長引くことを感じ取っていた。





(続く……)


%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
ども、暗黒騎士ソードです。
今回は、知っている人は知っているし、知らない人は全く知らないガンダムセンチネルを元にしたストーリーです。
まあ、私自身もセンチネルを知って日が浅いのですがねえ。
しかし、デザインいいぞSガンダム。
プラモにもなったし、次はOVA化だ。
今なら売れるぞサンライズ!
では、また会う日まで。

PS
みなさんは、アーケードの機動戦士ガンダムやりました。
私は、2回もクリアした。
ああ、ガンダムオタクここに極まれり……。


 暗黒騎士ソードさんからSSを頂きました(^▽^)ありがとうございます〜
 
 今回はセンチネルシリーズ、ガンダムバリエーションなので知らない人もいるでしょうね(jun16も詳しくは知りません^^;)

 原作はZガンダムの後、ティターンズが崩壊し連邦軍はエゥーゴが主導権を掌握する事を不服としたティターンズ教導部隊の一部青年将校が「ニューディサイズ」を名乗りラグランジュ4の小惑星ペズンで反乱を起こします。

 リツコさんの仕打ちに嫌気がさしたケンスケ反乱を起こしましたね。それも眼鏡オペレーターも一緒に、大丈夫なのでしょうか?

 ネルフ側は何故か指揮官がミサトさん、こちらも大丈夫でしょうか。パイロットはシンジ君にアスカちゃんとレイちゃん、MSはカッコいいSガンダム。

 アスカちゃん今回もシンジ君に優しいですね(これはLASの予感が)

 センチネルには秀作なMSが沢山登場します、リツコさんは満足するでしょうね。

 リツコさん、OVA化してくれ(笑)!と感想を送りましょうね。
 
 とっても素敵なSSをくださった
暗黒騎士ソードさんに皆さん感想を送りましょう。

 暗黒騎士ソードさんのHPはこちら!「反乱軍総司令部『イルナーダ』

 皆さんの感想が作者の力になります!一言でもよいから感想を書きましょう!!


SSroom 第二話

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