エヴァンゲリオン学園外伝
手作りが一番のプレゼント
・・・いや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
ど、どうしよう〜〜〜手袋がまだ完成してないわ、今日がクリスマスなのに・・・
やっぱり一昨日のゲームがいけなかったんだわ、もうシンちゃんは人の邪魔をして許せないわ。
プレゼントは夜に渡すとして、ええとあと何時間残っているかしら?ってこんな事している場合じゃないわ、早く編まないと。
・・・ここをこうしてこうして・・・
あれ?ここはこうだったかな?本にはここを通して・・・あれひとつ違うの・・・
「アスカちゃ〜〜ん、どう編み終わったの?」
ママがまたやってきたわ、本当にひどいわ人の焦っている姿を見て喜んでいる。
「ま、まだ」
「あらあら、早くしないとクリスマスが終わっちゃうわよ、それとも来年用のかしら?」
「もう、出って行ってよ〜〜邪魔〜〜〜」
集中できないわ、買い物にでも行ってよ〜〜
「はいはい、上手に出来なくてもいいのよ愛情がこもっていればシンジ君は喜ぶわよ」
愛情・・・確かに形は良くないけど一生懸命編んだからきっとシンちゃんは喜んでくれるわ、ようし頑張るわよ〜〜〜
ええい〜〜〜〜!!
「シンちゃん、これクリスマスプレゼント」
「わあ〜ありがとうアスカ、開けていい?」
「うん」
「おっマフラーに手袋だ」
「自分で編んだの、ちょっと変になっちゃって、ごめんね」
「そんな事ないよ、この手袋とっても暖かいよ」
「シンちゃん・・・」
「それにこのマフラー長いからこうすれば」
「あっ・・・」
「一緒に首に巻けるね」
「う、うん。でも恥ずかしい・・・」
「そんな事無いよ、僕達は恋人同士だろ」
「えっ恋人?」
「何驚いているだよ、まあそこがアスカらしくて好きだな」
「シンちゃん・・・ぽっ」
・・・はっ!
いけないいけない妄想で時間を潰しちゃったわ。でもそんな展開になったら・・・きゃ〜〜〜〜
って叫んでいる場合じゃないわ・・・って完成している。妄想している時勝手に編んでたのかしら?もしかしてアタシって天才?無意識のうちに編む、ふふふ無我の境地ね。流石にママは真似できないわよね。
う〜〜んちょっと形が悪いけどこれで良いわよね、マフラーと一緒にリボンをつけた袋に入れてっと。
ちょっと早いけど渡しに行こう、シンちゃんは家に居るかな?
「あっ」
ドアを開けてびっくりしたわ、なんで家のリビングに・・・
「やあアスカ出かけるの?」
「ど、どうしてシンちゃんが家に?」
慌ててプレゼントを背中に隠して、気づかれなかったかしら?
「ママが誘ったのよ、クッキーを作ったから食べてもらおうと思ってね」
クッキー・・・そういえば甘い匂いがしていたわね。
「アスカ、ママはちょっと買い物に行ってくるわね。シンジ君ごゆっくり」
「あっはい」
ママ、いそいそとリビングから出て行ったわアタシとすれ違うときウインクをして、ママったら仕切っているわ。
「アスカも食べなよ、おばさんのクッキー美味しいね」
「う、うん」
プレゼントを後ろに隠したまま座って・・・
「ん?どうかしたの」
「あ、あのシンちゃん、これ・・・ク、クリスマスプレゼント」
う〜〜今のアタシ顔が真っ赤だわ、恥ずかしい〜〜
「ありがとう、開けて良いかな?」
「うん」
開けて良いに決まっているでしょ、開けちゃ駄目ならプレゼントの意味が無いわ。
「わあ〜〜マフラーに手袋だ」
「手編みだから形が変だけど許してね」
下手すぎて値段がつけられないわね。
「そんな事無いよ、上手に出来ているし暖かいよ」
「シンちゃん・・・」
嫌な顔一つせずに着けてくれたわ。
「僕からもアスカにプレゼントだよ」
あっシンちゃんもプレゼント持ってきたんだ、気づかなかったわ。
「既製品で悪いんだけどアスカに似合うと思うよ」
「うわ〜〜〜可愛い〜〜」
シンちゃんのプレゼントは赤色のマフラーと手袋、それと毛糸の帽子だわ。アタシも帽子を作ればよかったわ。
「やっぱりアスカには赤が似合うね」
「シンちゃん、ありがとう大事にするね」
「よしっこれで寒くないから遊びに行こうか?」
「えっ?外へ」
寒いのは苦手なんだけどシンちゃんと一緒だから良いかな。
「うん、行こう〜」
プレゼント、下手だったけどシンちゃんは喜んでくれたわ最高のクリスマスね。
Xmasに間に合う?の続きです。
妄想中に編み終えたアスカちゃん(凄い特技です)下手ですけどそれは問題ないでしょうね。
シンジ君からもプレゼントを貰って最高のクリスマスですね。
こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。
エヴァンゲリオン学園外伝 手作りが一番のプレゼント