EVA小説掲載650本記念小説

リツコおかあさんシリーズ

9 years after

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 ダッシュッダッシュッダッシュ〜〜おかあさんの部屋までもう少し〜〜

 タッタッタッタッタ!

 速い速い、レイちゃん速〜〜い、角を曲がったらゴールよ、とえええ〜〜!

 ゴッツン!!

んっぎゃ〜〜!

うわっ!

 曲がったら何かにぶつかった〜〜痛〜〜い。

「いたたた・・・あっ白」

きゃ〜〜シンジお兄ちゃんのえっちぃ〜〜!

 ばっち〜〜ん!

うげっ〜〜

 あっしまった勢い余ってシンジお兄ちゃんをビンタしちゃった。

「シンジお兄ちゃんごめんなさい、痛かった?」

 痛いの当たり前よね、頬っぺたが赤くなっているわ。

「だ、大丈夫だよ。それよりレイちゃんは怪我なかった?」

「うん、大丈夫」

「そう良かった」

 シンジお兄ちゃんホッとしているわ。そうそう紹介が遅れたわね、私とぶつかった人はシンジお兄ちゃん、って言っても本当のお兄ちゃんじゃなくて小さい頃からお兄ちゃんのように慕っていたの。碇シンジが本当の名前よ。

「立てるかい?」

「うん」

 手を差し伸べてくれたわ、シンジお兄ちゃん優しい。年齢は23歳、碇司令の息子で現在は作戦部に所属、ミサトお姉ちゃんのところね。

「シンジお兄ちゃん通路を走ったら危ないでしょう」

「あっごめんね」

 私も走っていたんだけどね。

「急いでいたの?」

「う、うん逃げていたんだよ」

「逃げて?あ〜〜」

 あ〜〜あ、なるほどね。シンジお兄ちゃんが逃げる理由があるわ。

「シンジ〜〜〜〜〜〜〜!!」

「ま、まずっ。じゃ、じゃあねレイちゃん」

 おっ遠くからシンジお兄ちゃんを呼ぶ声は聞き覚えがあるわ。あっシンジお兄ちゃんバイバ〜イ。

シンジ〜〜待て〜〜〜!!

 相変わらず足が速いなあ、毎日の追跡劇で鍛えているわね。

「アスカお姉ちゃんまたなの?」

「またって何よ?ぜえぜえ、シンジはどっちに行ったの?」

 アスカお姉ちゃん息を切らして肩で呼吸を整えているわ。おっと紹介するわね、アスカお姉ちゃんは惣流・アスカ・ラングレー、一応シンジお兄ちゃんのフィアンセなの。それでおかあさんのいる技術部に所属しているわ。

「一応って何よ?一応ってのは」

「い、いたたた」

 聞こえちゃった、ホッペをつねられちゃったわ」

「まったくシンジったら逃げてばっかしで意気地がないわね」

 アスカお姉ちゃん頬を膨らませて怒っているわ。まあシンジお兄ちゃんにも原因があるかな?二人は公私認めるカップルで結婚間近って言われているけどシンジお兄ちゃんがなかなかプロポーズしないのよね。

 それでアスカお姉ちゃんが痺れを切らしてプロポーズをさせようとしているんだけどシンジお兄ちゃんは逃げてばっかり。

「アスカお姉ちゃんの追う姿が怖いと思うよ」

「怖い?どうして怖いのよ。美女に追いかけられたら喜ぶものでしょう」

「だって追う姿が赤鬼」

 ゴンッ!

「いたたたた」

 うえええ、脳天にゲンコツ食らっちゃった。

「レイ、アンタ叩くわよ」

「もう叩いているじゃない」

 うええ、口は災いの元ね。

「五月蝿い!」

「はいっ」

 こ、怖い、シンジお兄ちゃんが逃げる理由がわかるわ。って本当の理由は知っているけどね。なんでもまだ養っていく自信が無いって言うの、経済的には普通の人の何十倍も稼いでいるのにどうしてかな?男の人っていろんな理由をつけて逃げるのよね。

「でっシンジはどこに行ったの?」

「ん、むこうだよ」

「ありがと」

 ダッタッダッダ!

 アスカお姉ちゃん行っちゃった、速い駆け足。




「シンジお兄ちゃん出てきて良いよ」

「ありがとう助かったよ」

 シンジお兄ちゃん柱の影から出てきたわ、隠れていたの知っていたからね。

「ねえシンジお兄ちゃん、どうして結婚しないの?」

「ま、まだ早いよ」

「そう?アスカお姉ちゃんは結婚適齢期じゃないの?それとも私と結婚したいから十六になるまで待っているの?」

 私とシンジお兄ちゃんが結婚するのかしら?キャ〜〜!

「ち、違うよ。結婚はしたいよ。でもまだ時期が違うんだよ」

「時期?今じゃいけないの?アスカお姉ちゃんずっと待っているんだよ」

「色々とタイミングが必要なんだよ。男しかわからないかな」

 ?どうしてタイミングが必要なのかな?私ならすぐにプロポーズするけど。

「その時がきたらね、じゃあアスカがまた来たらやっかいだからじゃあね」

 シンジお兄ちゃん優しく微笑んだわ、う〜〜ん男の人が考えている事はわからないわ。




 さあおかあさんの研究室に着いたわ。

「おかあさんお疲れ〜〜〜」

 ニッコリ微笑んで出迎えてくれたおかあさん、お仕事ご苦労様。


 このSS(リレー小説&投稿SS&CGに付けたSSを除く)で650本目です(^▽^)

 シンジ君とアスカちゃんの登場です、二人大人になっても騒がしいです。結婚を迫るアスカちゃんに逃げるシンジ君、性格はそのままですね。

 シンジ君は色々と言い訳?してますが果たして二人の未来はどうなるのでしょうね?

 今回でこのシリーズは終了です。またの機会で〜〜

 「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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NEON GENESIS: EVANGELION リツコおかあさんシリーズ 9 years afrer 14-7