「このスケベシンジ!アタシのお尻を触らないでよ」

「マ、マナが押したんだ、事故だよ」

「あ〜〜シンジ〜〜私のせいにするんだ?レイさんシンジったら意地悪よね〜」

「碇クンが意地悪?碇クンの意地悪?碇クンで意地悪?碇クンを意地悪・・・碇クンに意地悪しましょう」

「さっすがレイさん、ナイスアイデアね。シンジ〜覚悟しなさいよ」

「ど、どうして僕に意地悪するんだよ〜」

「シンジのそのプリップリなお尻を触っちゃうわよ〜はあはあ」

「こら鋼鉄!興奮するんじゃないわよ、このバカ!」

「碇クン、碇クンのお尻を触るの」

「ファーストも真似して興奮しないの」

「ちょ、ちょっとお尻を触らないでよ。あ、ああ〜〜」

「ふっふっふ、良い声で鳴くわねえ〜」

「すごく素敵なの」

「二人とも止めてよ〜」

「シンジが嫌がってんじゃないのよ、やめさいよ!」

「嫌よ嫌よも好きのうちってね。アスカも本当は触りたいんでしょう?」

「触りなくないわよ!この変態共!」

「シンジ君のお尻は良いねえ〜リリンが生み出した文化の極みだよ。シンジ君僕も触って良いかい?」

「カヲル君・・・キュン、優しく触ってね」

「ああ、わかっているよ」

この変態野郎〜〜!!

 ドコ〜〜〜!!

 惣流の蹴りが渚とシンジを教室から空の星へと変えたか。まったくどこでも騒々しい奴等だな。

 そんな騒々しいのも羨ましいと思った事が今は違うぜ。







































jun16 Factory presents


HP開設十二周年記念小説

camera

 






























 休み時間、カメラ雑誌を横目にシンジ達のやり取りを眺めていた。毎回毎回、空の星になってよく生還してくるなあと感心するよ。

「相田君、何を見ているの?」

「カメラだよ、新しいのを買おうか迷っているんだ」

 俺に話しかけてきたのは山岸マユミだ。見た目は地味だか、惣流や綾波、霧島と違った美しさがある。俺としては惣流達より山岸を撮りたい。

「どれを買いたいの?」

「これなんだけど、ちょっと高いんだよな」

 最新型のデジカメだ、バイトしないと買えないなあ。今のカメラで我慢するかな。

「高いわね、相田君は腕が良いんだから今のカメラで十分だと思うわ」

 山岸の心遣いが嬉しいぜ、これがリア充ってやつか。

「私もカメラが欲しいなって思っているんだけど、どんなのがいいかしら?」

「カメラが欲しいのかい?って持っていただろう」

「うん、お父さんにあげちゃったから、新しいのが欲しいの」

「そうか〜コンデジなら・・・」

 俺はカメラ雑誌のコンパクトデジタルカメラのページを見せた。女の子が使うには一眼より持ち運びに便利なコンデジが良いだろう。

「たくさんあるわね」

「載っているのはほんの一部だよ」

「こんなにたくさん載っているのにほんの一部なの?」

「ああ、そうだよ」

「そうだ!今度の日曜日は空いている?」

「日曜日?別に予定は入ってないけど」

「じゃあよかったらカメラ買いたいから付き合ってくれない?」

「ああ良いよ」

 今度の日曜はカメラ買いの付き添いか・・・これってもしかいてデートか!?














 俺と山岸は電気街に居る。俺と山岸の二人だけ、知っている奴は居ない。これはデートだ。

「どうしたのニコニコして?」

「な、何でもないよ、行こうか」

「うん」

 俺は緩んだ口元を隠しながらカメラ屋へ向かった。






「たくさんあるわね、どれが良いのかしら?」

「これなんか良いんじゃないか?値段手ごろだしフルオートで撮影できるからね」

 人気があるカメラを手に取り山岸に渡した。

「ボタンを押すだけで良いの?」

「ああ、全てカメラが最適化してくれるよ」

「形も可愛いしこれにしようかしら」

「決断が早いなあ。他にも見てみたらどうだい?」

「相田君が選んでくれたからこれにするわ」

 お、俺の選んだのを買うのか、ちょっと照れるなあ。

「おうおうおうおう〜見せ付けてくれるねえ〜ちょっと顔かしてもらおうか〜〜?」

 な、ヤンキーにからまれた?山岸は守らないと。俺は勇気を振り絞って声がする方を見た。

「くぅ〜〜デートとは羨ましい〜〜」

「き、霧島〜〜」

 声の主は霧島だった、それに綾波もいるとは。

「デートは良いわね〜」

「羨ましいの」

 俺と山岸は顔が真っ赤になった、まさかここで霧島達にあうなんて。

「そ、それより二人はどうしてここに居るんだ?」

「それはね〜シンジの部屋を盗聴しようと思って部品を買いに来たんだ」

「思いっきり犯罪だぜ」

「愛するシンジの声を聞きたいんだもん、犯罪じゃないわ。ねえレイさん」

「うん」

 勘違いしているような気がするけどな。

「じゃあ二人の邪魔をしたら悪いから私達は消えるわね〜〜」

 二人は嵐のように現れて去っていった、これから盗聴器を作るのかな?

 カメラを買って店を出たら小腹が空いてきた、時計を見たらもうすぐ昼か。

「そろそろお腹が空かないかい?」

「うん、お腹空いたわ」

「マックで良いかな?」

 近くのファストフード店はマックしかないんだよね。







 まだ昼前だから空いていて良かったよ、バーガーを注文して席に座った。

「すぐに使えるわね」

 山岸はデジカメの箱を開けて早速使い始めた。

「こっち向いて」

「あ、ああ」

 不意に撮られて緊張してしまった。いつもは撮る立場だから撮られる立場になると緊張するぜ。

「本当に簡単に撮れるわね」

「ああ、最近のデジカメは本当に性能が良いよ」

 デジカメの説明書をパラパラ捲り読みした、最近のデジカメは安価で性能良いよなあ。

「あれ?ケンスケじゃないか、それに山岸さんも」

「シ、シンジ」

 顔を見上げたらシンジが居た。まさかここであうなんて、シンジが居るとなると・・・

「な、なんでアンタが居るのよ?」

 やっぱりオマケの惣流が居たぜ。

「山岸のデジカメを買いに来たんだよ。そういう二人は何しに来たんだよ、デートか?」

 惣流ならデートの単語に反応するだろうな。

「デ、デデデデデデートじゃないわよ。ただの・・・か、かかかかか買い物よ」

 真っ赤になってわかりやすいなあ、山岸も苦笑しているよ。

「ミサトさんの目覚ましを買いに来たんだ。今の目覚ましじゃ全然起きなくて、もっと強力なのを買いに来たんだよ」

 シンジはデートの単語を華麗にスルーしてきた。

「山岸、二人の邪魔しちゃ悪いからそろそろ出ようか」

「うん、碇クン、惣流さん、また明日学校で」

「うん、また明日」

「あ、うんまた明日ね」

 俺と山岸は席を立った。

「あっ碇クン、惣流さん、こっちを向いて」

 山岸は二人を撮った、ナイスなスクープだ。

「ありがとう山岸さん」

「ちょ、ちょっとちょっとちょっと〜〜勝手に撮らないよ〜〜勘違いされるでしょうが〜〜」

 惣流はまた顔が真っ赤だ、そんなにツーショットを撮られるのが嫌なのか?

「安心してちゃんと印刷して渡すから」

「あ、ありがとう」

 欲しいのかよ。







「写真を撮るのは楽しいわね」

「ああ、自分の思い通りに撮れた時は嬉しいよ」

 まあ満足して撮れたと思うのはほんの数枚なんだよなあ。

「相田君、こっちを向いて」

「あ、うん」

 また不意を突かれて撮られた、俺より才能あるんじゃないか?

「相田君に撮り方を教えてもらって、もっと上手にならないといけないわね」

「山岸は十分に上手だよ、自分が良いと思った時にシャッターを押すと良いよ」

「じゃあ今ね」

「うおっ」

「ふふふ、驚きすぎ」

 また撮られてしまった。これは俺もうかうかしていられないな、気合を入れて腕を上げるか。


 HP開設十二周年です(^^)今年も無事?に今日を迎える事ができました。

 今回はFirst Stageの続きです。

 賑やかなアスカちゃん達を横目にクール?なケンスケ、マユミちゃんと仲良くやっています。

 日曜日にカメラを買いにデート?楽しいひと時でした。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION camera