Y.Y
数日前、レイはリツコにシンジの誕生日を教えられたが、プレゼントに何を贈るればよいかわからずに困っていた。
しかしリツコのお節介おばはんモードにより、誕生日まで秘密特訓することになった。
そして今日も特訓が続いていた。
バシ!ビシ!
「レイ!あなたちゃんと復習してきたの?でたらめじゃない」
「うっうう・・・すいません・・・」
ビシ!
容赦なく鞭が飛んだ、まさにマッドサイエンティスト。床に倒れ痛みを堪えるレイ。
「ほら!もう一回」
「はい」
(まっててね碇クン、私負けないわ)
「違う!」
バシ!
「あう!」
ビシ!
「うう!」
「はあはあ、今日はここまでよ。ちゃんと復習してくるのよ」
「はっはい、ありがとうございました」
レイはおじぎをすると体を引きずって部屋をでた。
ズルズル
(うう、体が動かない・・・)
壁に手を這わせて、一歩一歩踏みしめてネルフの長い廊下を歩いた。すると後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「綾波どうしたの?」
(この声は碇クン)
力を振り絞って後ろを見る、シンジだ。しかし振り向いて体勢を崩し床に転んでしまう。
「イタイッ!」
「大丈夫?」
シンジは慌ててレイの腕を取り起こした。
「どうしたんだい?」
「あっありがとう、なんでもないわ・・・」
「そう・・・・ん?」
シンジはふとレイの肘を見ると血が出ている、今ので擦ったのだろう。
「綾波、肘から血がでてるよ、医務室にいかないと」
「大丈夫・・・」
レイは肘を見る多少にじんでいる。
「ダメだよ!ばい菌が入るよ、医務室に行こう」
「え・・・・」
シンジはレイの手を取り、医務室につれて行く。レイはシンジの行動におもわず、顔を赤らめた。
(碇クンが私の手を・・・・・ポッ)
医務室で治療をしてもらい、二人は廊下を歩いていた、レイは体を引きずりながら何とかシンジと速度を合わせた。
「綾波は、どうして来てたの?今日テストが無かったのに」
「そっそれは・・・・その・・・」
慌てふためくレイ。
「どうして?」
「それは・・・ごっごめんなさい!今は言えないの、さよなら」
頭を下げると、その場から走って立ち去った。シンジはその様子を呆然として見送った。
コケ!
レイは疲れから途中足がもつれて転んだ。シンジはおもいっきり見た。
「イタタ・・・・」
「綾波・・・・・・」
今日もネルフの秘密の部屋で特訓が続いた。
「いいわよレイ、その調子よ」
「はい」
「違う!」
バシイ!
「キャ」
「明日なのよ!気合を入れて!」
「はい!」
バシ!
「ううう」
「あああ」
「ふうふう、レイ完璧よ、後は明日の本番だけね」
「はあはあ・・・はい」
「準備はしておくから、明日は早くきなさい」
「わかりました」
そして当日、シンジは一人テストで来ていた。
「シンジ君おつかれさま、あがっていいわよ」
「はい」
「着替えが済んだら、私の研究室で待っていてくれる」
「はい、わかりました」
シンジは着替えに出ていった、後姿をリツコはニヤリと口を歪め電話を取った。
「レイ、準備はできているの?」
「はい、抜かりはありません」
「シンジが行くから、一時間後に開始よ」
「はい」
シンジは着替えを済ませリツコの研究室に来ていた。椅子に座って回りを見まわしている、相変わらず訳がわからないのが多い。
「まだかなリツコさん・・・・」
プシュー
ドアが開く。
「あっリツコさん・・・・・・?」
「!!!」
「あっ綾波?」
「碇クン・・・・」
開いたドアには真白いドレスを着て花束を持ったレイが立っていた。シンジはその姿に見とれていた。
(かっカワイイ・・・・・・)
「碇クン」
シンジは我に帰り、レイの出で立ちを真っ赤になり聞いてみる。
「どっどうしたのその格好?」
「これは今日碇クンの誕生日だから・・・・・おめでとう」
ニコ!
レイは普段から考えられない笑顔で花束をシンジに渡す。
「・・・・・・」
シンジは突然の笑顔で言葉が出なかった。レイはその様子を見て、不安がる。
「迷惑かな・・・・」
ウルウル・・・
両手を組み瞳には涙がにじみ、上目遣いでシンジを見つめる。
ドキ!
「そっそんなことないよ。嬉しいよ、ありがとう」 (綾波がこんなに可愛いなんて・・・・)
シンジはレイの女の子らしいしぐさに、ドキドキしていた。普段しないだけによけいに可愛く見える。
「うれしい!ウフ」
ドキッン!
「いいわよレイ!」
その様子を隠しカメラで撮影しているモニターでガッツポーズをしながらリツコは見ていた。
この数日間のリツコの特訓とは、レイに女の子らしいしぐさを教え込むことだった。
「そうよ完璧ね、これでシンジ君はイチコロね」
リツコはコーヒーを飲みながら、食い入るようにモニターを見る。
「そうよ、そう!」
「ねえ碇クン」
「なっなに?」
レイの猫なで声にシンジの緊張は高まっていた、心臓は早くなり額には汗、顔は真っ赤。
「私の事、好き?」
「!!!!!!」
レイの大胆発言にシンジはおもわず口を開けた。
「ねえ」
「そっその・・・・・」
レイの上目遣いにシンジは口を金魚のようにパクパクさせていた。
ポロ
「嫌いなのね・・・・」
レイの瞳から涙が流れ顔を伏せる、シンジはまた驚いた。
「そっそんなことないよ、すっ好きだよ」
「うそ・・・碇クン優しいから」
レイはしゃがんで顔を両手で塞いで泣き出した。
「ちっ違うよ、本当だよ。まっ前から綾波の事・・・すっ好きだったんだ」
「!!」
シンジの発言にレイは驚き顔を上げた。
「本当なの?」
「本当だよ」
ガバッ!
レイは泣きながら抱きついた。
「嬉しい・・・私・・・碇クン」
「綾波・・・・」
シンジは泣き止むまで優しく頭を撫でた。
(*。*)番外(*。*)
「シンジ君誕生日おめでとう。これは私からよ」
リツコの研究室、シンジは呼び出されてプレゼントを渡された。シンジは驚いた、まさかリツコがプレゼントをくれるなんて思っていなかったから。
「リツコさん、ありがとうございます」
「いいのよ」
「開けていいですか」
「いいわよ」
「はい」
シンジはプレゼントを開けた。
びりびり!
「こっこれは!」
大きな皿に笑っているゲンドウとリツコの写真が焼きつけてあって、文字に碇ゲンドウ&リツコ(ハート)が書いてあった。
「リッリツコさん・・・・これは?」
シンジは訳がわからずに汗をかいてリツコに聞いた。
「これはね、司令と私の夫婦からのプレゼントよ」
「え?父さんと結婚したんですか」
シンジはさらに驚いた。リツコは頬を赤らめている。
「まだだけど、シンジ君には先にあげとくのよ、ふふ」
「・・・・・これがプレゼント?」
「問題ないわ」
サー
シンジは血の気が引いた。
「そっそうですか・・・・・失礼しました・・・・」
シンジはふらふらして部屋をでようとしたがリツコに止められる。
「まってシンジ君忘れているわよ」
リツコは皿を渡した、シンジは笑いながら顔が引きつっていた。
「はっはは、はい・・・・」 (忘れたかった・・・・)
シンジは皿を脇に抱え、ネルフを後にした。
(使えないしどうしよう・・・・・)
帰り道、使う用途がない皿をどうしようか考えて帰るシンジであった。
(プレゼントじゃないーーー)
ああ!レイいぢめになっている。レイファンの方々すいません。
でもなんとかLRSに持ってこれました。こんなのLRSじゃない!とお怒りの方もいるでしょうが文才が無いjun16ではこれが精一杯です。
番外はゲンドウとリツコの皿・・・・何か怖いですね(^_^;)
それにトップページの一言に書いてあるように、今とても暑くjun16の低頭脳がさらに低頭脳になっており、文がメチャクチャかもしれません。タイトルも変だし・・
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION Y.Y