AHHHHH!

あ”ーーーーーー!!

 アスカは部屋で大声をあげた、その声を聞いて何事かと思ったシンジはノックもなしにふすまを開けた。

「どうしたのアスカ!」

勝手に開けるなーー!

 ドカ!

「ぐええ・・・・」

 アスカは置いてあった少女漫画をシンジに向かって投げる、ナイスコントロール、顔面にヒットしその場に気絶した。

 ピシャ!

 アスカは気絶しているシンジを部屋の外に蹴りだしふすまを閉めた。

(どうしよう)

 腕を組み部屋を右往左往に歩き始め悩んだ。そしてカレンダーに目をやる。

(もうすぐシンジの誕生日だったわね、すっかり忘れていたわ)

 そう!もうすぐ6月6日、シンジの誕生日であった。アスカは財布の中身を見たがプレゼントを買うほど入ってはいなかった。

(この前調子に乗ってお洋服を買ったのがいけなかったわ)

 ため息をついて掛けてある洋服を見た。奮発して買ったものである。そのおかげで財布はスッカラカンであった。

(うーん、一応シンジには家事とか世話になっているから、何か贈らないと・・・)

 考えたが何もアイデアが出てこない。

(おもいつくのよ!アスカ!)

 

 

 

 

 

 

 

(シンジにあげるプレゼント・・・喜ぶ顔が見たい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ありがとうって言われたい)

 

 

 

 

 

 

 

 

(私は天才よ)

 

 

 

 

 

 

 

 

(ダメーおもいつかないわ)

 ベットに大の字になり天井を見つめ、ため息をついた。

(むきー!この私がどうしてシンジのことで悩まなくちゃいけないのよ!)

 怒りに変わる。

(でもプレゼントをあげたいし・・・・)

 また考え始める。

(ミサトからお金を貸りよ・・・・ダメッ冷やかされるわ)

(リツコは・・・ミサトにばれるわね)

(マヤ・・・貸してくれなさそうね)

(ファースト・・・論外)

(ヒカリ・・・そうよ!ヒカリがいたわ)

 アスカはベットから飛び降り、部屋を出た。

「イタッ!」 

 部屋を出たとたん、まだ気絶して倒れているシンジにつまずいて転んだ。

 ドテ!

「ふぎゃ!」

 鼻をさすりながらシンジを叩く。

「なんでアンタがここで倒れているのよ」

 アスカのせいである。

「・・・・・・」

 シンジは答えない。

「なに気絶してんのよ」

 ドコ!

 シンジは蹴りを入れられて、気を失う時間が倍増した。

「フン!」

 アスカは祝う少年をそのままにして家を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヒカリの家に着いたアスカは部屋でだされたジュースを飲んで、単刀直入に話した。

「ヒカリ、お金を貸して」

「え?」

 突然の事でヒカリは目を丸くした。

「お願いいいい!」

 手を合わせて、懇願する。

「アスカ、どうしてお金がいるの?」

「お願い!」

「訳を聞かせて?」

「聞かないで!」

 ヒカリをため息をつき、アスカを見る必死になっている。

「アスカ、理由がわからなければお金は貸せないわ、聞かせてちょうだい」

「そっそれは・・・・」

 アスカは横を向き言い出しにくそうだが、ヒカリは問詰める。

「碇君から貸りればいいじゃない、それとも貸りられない理由でもあるの?」

「う”・・・・・」

「私から碇君に話しましょうか?」

「そっそれはやめて!」

 ヒカリが立ちあがり部屋から出て行こうとするのをアスカは足を掴んで、阻止した。

「もう、話してみなさい」

「わっわかったわよ」

 観念したアスカはシンジの誕生日でお金が無くてプレゼントが買えないことを、顔を真っ赤にしながら話した、その様子をヒカリは微笑ましく思いながら、親身になって聞いてあげた。

(アスカも案外純情ね)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう、それでお金が必要なのね」

「そうなのよ、貸して!」

「ダメ!」

「え?・・・・・・」

 アスカは両手を前に差し出し、口をポカンと開け一瞬固まった。

どうして!どうしてなの?ヒカリーーー!

 ヒカリの両肩を掴んで泣きそうになるアスカ。ヒカリはそっとアスカの手を戻した。

「アスカ、聞いて。プレゼントだからといってもお金をかける必要はないのよ」

「?」

 アスカは意味がわからなかった。

「お金でプレゼントを買うのもいいけど、好きな人には何か手作りのプレゼントを渡すものよ」

「わっ私は別にシンジのことを何も思っていないわ!」

 アスカは手をブンブン振って、真っ赤になり否定した。

「ふふ、わかったわよ」

「で、手作りって何を作るのよ?」

「んーそうね、定番としてはセーターって間に合わないし、そんな時季じゃないわね。手料理は碇君が上手で敵わないけど、作ってあげるのも魅力的だけど何か平凡よね・・・」

「ヒカリ?・・・・」

 アスカの心配をよそにヒカリは腕を組んで、考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヒカリはひらめき、人差し指を上げた。

「これよ!これがいいわ!」

「ヒカリ?」

「アスカ、いいこと思いついたわ、碇君もこれで喜ぶわよ。それに一生物よ」

 ヒカリの自信たっぷりさにアスカは瞳をキラキラさせ希望を持ち嬉しくなった。

「それで、何を作るの?」

「それはね・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「できるかしら?」

「大丈夫よ!いつまでも思い出に残るわよ」

「わかったわ、やってみる!」

「私も手伝うから、アスカ頑張って」

 それから二人は動き出した。

 

 

 

 

  

 

 

 

(ふふ、シンジまっていなさいよ)

 アスカは燃えていた。


 アスカとヒカリは何をつくるのでしょうか?

 本当はみんながでてきて、誕生パーティーで盛り上がる話しがセオリーですが、長くなるので書きませんでした。怒らないでくださいね。

 一応LASにするつもりです。(jun16の執筆力は乏しいですけど頑張ってみます。)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


0606

NEON GENESIS: EVANGELION AHHHHH!