休日2(後編)
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「レ・・・レイ、レイ」
「う、うーん」
「ようやく起きたね」
「あれ、碇クン」
「碇クン?また他人行儀な事を言って」
「まだ寝ぼけているのかい」
ツン!そう言うとシンジはレイのおでこをつつく。
「ここは?」
レイはあたりを見回した、草原が広がっている。
「おいおい、僕達はドライブにきたんじゃないか」
「ドライブ・・」
「そう、たまの休みだからね、レイも家事で疲れているからお礼だよ」
(・・・そう、私は碇クンと結婚していたのね)
思い出すレイ。
「ありがとう、シンジ」
「ふふ、こちらこそ」
抱き合う二人。
「遅いから、そろそろ帰ろうか」
「うん」
二人は手をつないで、草原を後にした。
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「・・あ・・・あや・・・綾波、綾波!大丈夫!!」
「・・・」
「綾波!綾波!」
「・・・」
「・・・」
「綾波」
「うーん、シンジ」
目を覚ましたレイはまたもや気絶した世界と現実の世界を同じにしていた。
「え!綾波?」
「シンジ、遅いから帰りましょう!」
ガシ! シンジの手をとりその場を去ろうとする。
「!!ちょちょっとまってよ綾波!」
「!!!」
「あららららーレイ」 (レイがいると楽しいわ)
ミサトはテーブルにつきビールを飲みながら今日二度目の光景を楽しんでおり、アスカはその光景に天地がひっくり返る状態だった。
「またなの?」
「シンジ、帰りましょう」
レイは現実世界に戻ってきたが頭の中はレイの世界だった。
ボカッ!!
アスカのレイへの攻撃、見事にこぶしは脳天に直撃。
「ファースト!アンタは、シンジから離れなさい」
アスカはレイとシンジの手を引き剥がした。
「なにするのアスカ」
「アンタこそなに寝ぼけすぎよ!何が帰りましょうよ」
「そうだよ、綾波また台所で気絶したんだよ」
「・・・」
「!!!」
レイは気づいた、真っ赤になって、シンジに謝る。
(また、あの夢。でも嬉しかった、私と碇クンが・・・ポッポッポ)
「いっ碇クンごめんなさい」
恥ずかしくてシンジに目をあわさない。
「いいよ、気にしないで」
「あっありがとう・・・」
みつめあう2人、それも一瞬に消される。
「ちょっと、アンタたち何やってんのよ!!」
アスカの怒りの大声、2人は目をそらし照れあう。
「ゴッゴメン」
「ごめんなさい」(ポッ)
「まったく」
「ゴクゴク」(シンジ君とレイお似合いかもね。アスカも気が抜けないわよ)
「そっそれじゃあご飯を食べようか」
テーブルにはすでに配膳された見事な料理がのっていた。
「碇クンごめんなさい、手伝えなくて・・・」
「いいよ、それより大丈夫?」
「うん」
シンジの心遣いに嬉しくなるレイ。
「そろった事だし。、それじゃあ、いただきましょうか」
「「「「いただきます!!!!」」」」
楽しい夕食が進む。
「どう綾波?」
「おいしい」
「そう、よかった」
「碇クン今度、教えて」
「いいよ」
シンジの料理の美味しさに感動する。
(ウレシイ、ありがとう。ポッ)
「フン」(美味しいのは当然じゃない)
ガツガツ!!
アスカは二人のやりとりが面白くない、ミサトはビールを飲み笑っている。
(ふふ、ほんっとに、この子達は、楽しいわね)
「碇クンこれも美味しい」
「ありがとう」
次々からとシンジの料理をたいらげる。
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楽しい夕食も終わりに近づいた。
「「「「ごちそうさま!!!!」」」」
シンジとレイは食器を片付けた。アスカも手伝うと言ったがミサトのちょっかいにより、テレビを見ている。
ゴシゴシ!
キュッキュ!
「手伝ってもらって、悪いね」
「いいの、さっき手伝えなかったから」
ゴシゴシ!!
キュッキュ!!
「でもビックリしたよ、突然気絶するから」
「ごめんなさい」
ゴシゴシ!!!
キュッキュ!!!
「調子でも悪いの?」
「いっいいえ」 (言えないわ、碇クンで気絶したなんて・・)
ゴシゴシ!!!!
キュッキュ!!!!
「はい、おしまい」
「うん」
食器を洗い終え、リビングにもどる。アスカもミサトも寝そべってテレビを見ていた。
「シンちゃん。レイご苦労様」
ミサトの労いの言葉、本当は立場が逆にならないといけないのだが。
「碇クン、私そろそろ帰るね」
「あっもうそんな時間」
シンジは時計を見た、9時を回っている。
「それじゃあ、送って行くよ」
「え?」
「遅いし、一人じゃ危ないから」
「でも・・」
「レイ、そうしなさい!シンちゃん、手をだしちゃだめよ」
「ミサトさん、しませんよ!」
ミサトは赤くなったシンジをからかった。
ピク! アスカのこめかみに青筋が浮かぶ。
「シンジ!変な事するんじゃないよわよ」
「しないよ!それじゃあ、行こうか」
「うん」 (ポッ)
「今日は呼んで頂きありがとうございました」
一礼して、シンジと玄関にむかう。
「また、遊びにいらっしゃい」
「はい」
「ゲームの相手ならしていいわよ」
「クス、わかったわアスカ」
靴をはき、最後の挨拶。
「おやすみなさい」
「おやすみ!シンちゃん、しっかり送ってあげるのよ」
「はい」
「おやすみ!シンジ、早く帰ってくるのよ」
「わかったよ」
二人は玄関をでて、エレベータに乗り、外に出た。
「・・・碇クン・・今日はありがとう」
「そんなことないよ、楽しかったよ」
「でも、気絶したから・・・」
「あれにはビックリしたけど、たいした事じゃなかったから、無事だったし」
「うん」 (うれしい、迷惑かけたのに)
「今度、料理おしえて」
「いいよ!綾波は覚えるの早いから、すぐ僕を抜かすよ」
「クス、碇クンにはかなわないわ」
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そしてレイのアパートに到着した。
「碇クン、今日は本当にありがとう」
「そんな事ないよ、こっちこそ」
「また遊びに行っていい?」
「うん、いつでもいいよ」
「ありがとう、おやすみなさい」
「おやすみ、明日学校で」
レイに手を振り、シンジはアパートを後にした。レイは後ろ姿を見えなくなるまで、立っていた。
(ありがとう、今日のことは忘れないわ。でも夢の中の私達・・・ポッ)
レイは自室に戻り、気絶した時の夢の続きが見られることを祈り眠りについた。
(碇クン、おやすみなさい)
おしまい
休日2(中編)のつづきです。
本当は一つでまとめたかったのですが、凄く長くなってしましました。
ようやくGW編もおしまいです。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 休日2(後編)