純精神的恋愛 乱馬視点 夏祭り。 乱馬とあかねは皆に強引に勧められ、ふたりでお祭りを見に来ていた。 もう辺りは薄暗く、涼しい風がそよぐ。 お祭りの行われている神社へ登る階段までくると、多くの人でごったがえしていた。 「うわぁ、結構賑ってるのね?」 あかねは驚いてる。 階段を上ろうとそこまで来る。 人の流れに合わせながら歩みを進めるけど、おもいのほか人は多く、なかなか上に登れない。 ち、いらいらすんなぁ。なんでこんなに人が多いんだよ! せっかくあかねとふたりっきりで来てんのに。 後ろについてくるあかねの気配。 よしよし、大丈夫。 もちっと傍によらねぇかなぁ・・・。 手・・・つなぐくらいならいいかな? うーん、どうしたら・・・。 「きゃ!」 あかねの声? しまった、おれ、今、ぼーっとしてたっっ!! 振り返るとあかねが後ろに倒れそう。 ガキが足元をすり抜けていく。 身体が自然に動いた。 あかねを守れ!%ェの中で命令が下る。 全神経があかねに注がれた。 目の前の手首を掴んだ。 あかねの身体を元の位置に戻す。 顔は真っ青。 怖かったんだな・・・。 おれが、手、つないでおけば、 こんな目にあわずに済んだのに。 「何やってんだよ、おめーは。」 ほっとしてひと言。 心配させんなよ、ったく、 「ぼーっとすんなよ。」 自分に戒め。 本当だよな、あかね連れて歩いてんだ、おれは。 あかねと一緒にいるんだから。 手に無意識に力が入る。 おれがあかねを守るんだ。 おれのあかねを守るんだ。 上まで登ると比較的、人波もまばらになっていた。 やっぱ、このまま握ったままってのも 不自然だよな・・・。 ちょっと惜しみながら手を離す。 はぁ・・・。 タイミングって難しいよな。 どうしたら、手つなげるかな。 だけど、もし、 つなごうとした手をふりほどかれたら? はねのけられたら? もう、二度と、一生、こいつに触れられない。 あぁ、もうやめやめ。 とにかくあかねは無事だったし、こうしてふたりでいるんだから。 せっかくの夏祭り、楽しまねーと。 「何、食おっかなー。」 「ねぇ、わたあめ買おうよ。」 わたあめ・・・ったくなんでそんな甘ったるいもん。 「えー、そんなんじゃ腹にたまんねーよ。」 「でも、わたあめなんてこんなとこじゃないと食べられないし・・・。」 上目づかい・・・・・・。 だからその瞳はやめろって。断れねーだろ。 「わーったよ、買やーいーんだろぉ。」 わたあめ屋に足を向ける。 屋台の方は時間帯もあってか、けっこう混んでいる。 えっと、わたあめっていうと、ああ、あれか。 「ちょ、待ってよ!」 服の裾を掴まれる。 ん? あれ? なんだろ? この心地いい感覚は・・・。 おれ、あかねを・・・守ってる? 「離すなよ。」 おれのこと離すなよ。 「うん。」 こういうのがいい。 無理に触れなくたっていい。 つないでないからつながる気持ちがあるんだから・・・。 今は、それで・・・充分。 =おしまい= 呟 言 ら(乱馬視点なので乱馬口調だぜ) 今おれが視点物にはまってっから、現代の方も、視点設定だ。 純精神的恋愛もの。このサイトのタイトルをしみじみ見たら、 おれの書くもの、微妙にずれてっみてーだから修正できたら いいよなぁって気持ちで、書いたぜ。やっぱり、奥手な2人はいいよなぁと思うから。 そんな「ぷらとにっく」な感じだしてたらいいな。 ひょうだぜ すみません、書いてみたらやっぱりさむーい、呟言。 だけど私は何だか楽しげ。いや、楽しいです。 ひょう ところであかね視点ご覧になりたい方はここからどうぞです。 >>>あかね視点へ
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