君待つと――万葉・古今・新古今(2時間)

指導目標 歴史的背景などに注意して古典を読むことを通して、その世界に親しむことができる。(知・技(3)ア)
長く親しまれている言葉や古典の一節を引用するなどして使うことができる。(知・技(3)イ)
和歌の表現のしかたについて評価することができる。(思・判・表C(1)ウ)
言葉がもつ価値を認識するとともに、読書を通して自己を向上させ、我が国の言語文化に関わり、思いや考えを伝え合おうとする。(学びに向かう力、人間性等)
和歌を読み、批評したり、考えたことなどを伝え合ったりする。(思・判・表C(2)イ)
「目標」や「学習の見通しをもとう」で本教材のねらいを確認し、学習の見通しをもつ。
学習活動 1
歴史的背景を捉える。(課題1)  
P146「和歌の世界」やP148「古今和歌集 仮名序」を読み、三つの歌集の特徴や時代背景をおおまかに捉える。
二次元コード「漢字の練習」
2
和歌の表現について話し合う。  
声に出して和歌を読み、そこに詠まれた情景や心情を、現代語訳を基に想像する。(課題2-①)
二次元コード「万葉古今新古今 朗読音声」
歴史的仮名遣いに気をつけて朗読させ、脚注を参考に、長歌や反歌など和歌の形式を味わわせる。
三つの歌集に収められた和歌を比較し、それぞれの歌集に特徴的な表現やその効果について、気づいたことを話し合う。(課題2-②)
3
表現のしかたについて評価する。(課題3)  
和歌を1首選び、表現のしかたに着目して自分の評価を短くまとめる。
P42・P98・P144「季節のしおり」、P168「古典名作選」の和歌などを用いて選択肢を増やしてもよい。
自分の選んだ和歌に用いられている表現技法に気づかせ、グループで共有させる。
P155「和歌の表現技法」を読み、他の表現技法について興味をもたせることも考えられる。
和歌の歴史的背景や現代に通じる点についてもまとめさせるとよい。
4
学習を振り返る。  
和歌の時代に生きた人々と現代の私たちの共通点・相違点は何か、自分の言葉でまとめる。
どのような表現のしかたに着目して和歌を評価したか、自分の言葉でまとめる。
友達の考えを聞いて新たに気づいた和歌の魅力を挙げる。
心に響いた言葉や表現を引用して友人に思いを伝える文章を書く学習も考えられる。
P170「古典の言葉を引用し、メッセージを贈ろう」
評価規準

歴史的背景などに注意して古典を読むことを通して、その世界に親しんでいる。((3)ア)
三つの歌集の歌を比較したり朗読したりして、それぞれの作者の心情や詠まれた情景を想像している。
長く親しまれている言葉や古典の一節を引用するなどして使っている。((3)イ)
気に入った言葉や表現の効果などに気づき、引用している。




「読むこと」において、和歌の表現のしかたについて評価している。(C(1)ウ)  
心情や情景、和歌の表現方法などについて自分の考えをもっている。
進んで和歌の表現のしかたについて評価し、学習の見通しをもって自分の評価を書こうとしている。