新MS外伝 起動戦士Zガンダム?
テイク2
ケンスケ ジャブローの嵐に散る?
Made by 暗黒騎士ソード
「い、いたたたたたたたたたたた……。酷い目にあったぜ……」
と、あちこち絆創膏をつけているケンスケ。
「おほほほほほほほほほ、なかなかいい展開よ。それじゃあ、次のシーンを撮るわよ」
「つ、次だと〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!もう俺はやらんぞ。これ以上いたい目を見るのはご免だ!」
「あら、あなたはネルフのパイロットなのよ。二等兵だけど」
「辞める。っていうか、辞めさせろ!」
おかんむりのケンスケ君。
「おほほほほほほほほほほ、ネルフの秘密を知った人間がそうそう簡単に辞めれると思って。それに、あなたにはまだやってもらう事が沢山あるのよ」
「知るかそんなこと!それより、俺を解放しろ!」
「あら、いいの。これが上映されれば、あなたは一躍スターよ」
「な、なにっ、これは映画撮影なのか?」
いまごろ気付くケンスケ。
「で、どうするの。どうしても辞めたいのなら、認めてあげるけど」
「いえ、よろこんでやらせていただきます赤木監督!」
ビシッと、敬礼をするケンスケ。
「おほほほほ、いいわよいいわよ。それじゃあ、テイク2の撮影に入るわよ」
「で、なんで我々は宇宙にいるのでありますか」
と、テイク2の撮影のために宇宙に来ているリツコとケンスケ。
「今回は、大気圏直前での戦闘を撮影するのよ」
「た、大気圏?ま、まさか、また俺に大気圏再突入をしろと……」
「バカね。そんなことしたら、映画にならないでしょう」
「そ、それもそうだな……。で、今回の俺の役目は?」
「あのMSに乗って、シンジ君の乗るガンダムMk2に攻撃を仕掛けるのよ」
と、1機のMSを指差すリツコ。そこには、赤を基調としたMSが鎮座していた。
「こ、これは……」
「おほほほほほほほほ、これはRMS−108マラサイよ。連邦軍の次期量産型MSとしても有名ね」
「どうやら、今回はまともなMSのようだな。となると、俺が大活躍か?」
「まあ、そんなところね」
「して、具体的には何をすればいいのだ?」
「簡単な事よ。このマラサイに乗って、シンジ君の乗っているガンダムMk2に攻撃を仕掛ければいいわ」
「了解した。それでは、さっそく撮影を開始しましょう赤木監督!」
ビシッと、敬礼をするケンスケ。
「おほほほほほほほほ、あなたも乗り気ね相田君。けど、今回は他にも出演者がいるのよ」
「ほう、誰ですか?」
「赤木博士、何かご用ですか」
と、やってきたのはロンゲこと青葉シゲルである。
「きたわね青葉君。今回は、あなたもMSに搭乗してもらうわ」
「じ、自分がでありますか……?」
「そうよ」
「わかりました。よろこんで、やらせていただきます。(やった、出番がある)」
「それじゃあ、相田および青葉二名でシンジ君の乗るガンダムMk2に攻撃を仕掛けるのよ」
『了解しました!』
ビシッと、敬礼をする二人。
「それじゃあ、さっそくだけど出撃するのよ」
『はっ!』
そして、マラサイに乗り込むケンスケとシゲル。
「一番機、相田ケンスケ『マラサイ』出ます!」
カタパルトから射出されるケンスケ。
「二番機、青葉シゲル『マラサイ』でます」
同じく、カタパルトから射出されるシゲル。
「青葉さん、始めてのMSはどうですか」
と、ケンスケ。
「ああ、思ったほど操縦は難しくないな。それより、シンジ君はどのへんに……」
その時、レーダーにガンダムMk2の反応がでた。
「おっ、ガンダムの反応が出たぞ!」
「では、さっそく攻撃を仕掛けましょう」
「相田君、わかっていると思うがこれは映画だからな」
「ふっ、任せて下さい。迫真の演技を見せてあげましょう!いくぞ碇!」
ビームライフルで攻撃するケンスケ。
「くっ、そう簡単にはジャブローに行かせてはもらえないか」
舌打ちをするシンジ。
「碇、ここで決着をつける。覚悟!」
ビームサーベルを抜き、シンジに斬り掛かるケンスケ。
「そうはいくか!」
負けじと、シンジもビームサーベルを抜きケンスケに斬り掛かった。
激しくつばぜり合いをする両名。
「よし、もらったぞシンジ君」
シンジの動きが止まったのを見計らって、ビームライフルを構えるシゲル。
「はっ……この感覚は……。そうか、青葉さんが僕を狙っているな。そうはさせるか!」
シゲルの行動を読み取り、ケンスケの乗るマラサイを蹴り飛ばすシンジ。
「な、なにっ……!?」
何が起きたのか、一瞬だが混乱するケンスケ。
「そこだ、青葉さん!」
一気に間合をつめるシンジ。
「何ッ!?し、しまった懐に……」
ビームライフルで狙っているため、格闘戦が出来ない状態になっているシゲル。
「でやあああ!」
ビームサーベルで、シゲルの乗るマラサイを斬るシンジ。
「ぐっ……こ、こんな……すまんマヤちゃん、君をデー……」
最後まで、セリフを言うこともなく爆死するシゲル。
「あ、青葉さ〜〜〜ん!おのれ碇、貴様〜〜〜〜〜!」
怒りを露にし、シンジに斬り掛かるケンスケ。しかし、その攻撃はあっさりとかわされた。
「無駄だケンスケ。マラサイとガンダムじゃ、比較にならない!」
逆に、ケンスケの懐に入り込みケリをくり出すシンジ。
「ふぎゃ……、なぜいつもこうなる……」
あっけなく、シンジによって倒されるケンスケ。
「クッ……。きょ、今日のところはこのくらいで勘弁してやる。では、さらばだ!」
「逃がすかケンスケ」
ビームライフルで攻撃するシンジ。
「わああああああああ、う、撃つなあああああああ碇〜!む、無抵抗の人間を撃つとは。お前はそれでも武人か〜〜〜〜〜〜!」
必死になって、逃げ回るケンスケ。
そして、どうにかこうにかシンジから逃げ出すことができた。
「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお、次こそは碇を倒す!」
と、復讐(?)に燃えるケンスケ。
「おほほほほほほほほほほほほ、いいわよいいわよ。復讐に燃える、MSのパイロット。それこそ、私が
求めている存在よ」
こっちは、完全に目がイッテいるリツコ。
「赤木博士、自分は碇と戦います!」
「どうやら、あなたもGの素晴らしさがわかったようね。それじゃあ、次のシーン撮影に入るわよ」
「ははっ!で、次はなんですか?」
「ふふっ、次はジャブローのシーン撮影よ」
「おおっ、ジャブローが燃えるシーンですね。なら、碇のやつをジャブローもろとも沈めてやるぜ。うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」
ヤク中も裸足で逃げ出すような目をしているケンスケ。
「それじゃあ、台本に書かれているポイントでシンジ君を待ち伏せするのよ」
「了解しました」
そう言って、どこかに潜伏するケンスケ。
しばらくした後、フライングアーマーに搭乗したガンダムMk2が大気圏を突破してきた。
「よし、ジャブローについたぞ。まずは、先行しているMS部隊と合流だ」
その時、信号弾が打ち上げられた。
「おや……もしかしてあれは……?」
信号弾が打ち上げられたところにいくシンジ。そこには、金色に塗装されたMSが一機いた。
「やあ、シンジ君。無事にジャブローについたようだね」
どうやら、パイロットはカヲルのようである。
「百式のパイロットはカヲル君なんだ」
「ああ。残念なことに、ネルフの狂科学者に捕まってこの有り様さ」
肩を竦めるカヲル。
しかし、その割には現状を楽しんでいるようにシンジには見えた。
「それよりも、ジャブローは静かだと思わないかい」
「そういえば……。リツコさんのことだから、てっきり派手な迎撃でもあるものかと」
「それに、連絡員との連絡もつかない」
「連絡員?」
「ああ、台本では連絡員がここに来るはずなのだが」
「もしかして、リツコさんによって捕まえられているんじゃ」
「可能性はあるね。それに、あのマッドの事だからきっとこのジャブローにN2爆雷ぐらい仕掛けていると思うよ」
「ヤバいよカヲル君。急いで逃げないと」
「そうだね。けど、連絡員を見捨てるわけには行かないよ。シンジ君、すまないけど君は連絡員を捜してきてくれ。僕は、脱出のための準備をしておくよ」
「わかったよカヲル君」
そう言って、カヲルと別行動をとるシンジ。
「けど、連絡員って誰だろう……。台本には、そんな事ひとつも……。はっ、この波動はアスカの……?けど、アスカは確か……いや、考えるのは後だ!」
アスカの波動が感じられる方向に向かうシンジ。しばらくして、カモフラージュされた地下へのリフトが見えてきた。
「あの地下からだ」
フライングアーマーから降り、リフトを操作して地下におりるシンジのガンダムMk2。地下には、いくつかの建物があった。
「一体どこに……」
『ドドドドドドドド!』
その時、背後からマシンガンの銃声がした。
「クッ……」
あわてて、攻撃を避けるシンジ。
いつの間にか、背後にハイザックが回りこんでいた。
「邪魔をするなあああああ!」
一気に間合をつめ、至近距離からビームライフルを撃つシンジ。この行動は読めなかったのか、ハイザックはかわすことも出来ずコックピットを打ち抜かれた。
「こんなところにも敵がいるとは……。それより、アスカの波動が凄く近くに感じるぞ」
辺りの建物を見渡すシンジ。
そして、何棟目かの建物を見た時にアスカの姿を確認した。
「あっ、アスカ。何やっているんだよ」
「……!?シンジなの?」
「そうだよ。アスカこそ、ここで一体何を」
「リツコに放り込まれたのよここに」
「そうか……全くリツコさんは。アスカ、少し下がって。今、壁を壊すから」
「うん」
アスカが下がったのを確認して、ビームサーベルの柄で壁を壊すシンジ。
「大丈夫かいアスカ」
アスカをガンダムMk2のコックピットに乗せるシンジ。
「うん!だって、シンジが助けに来てくれるって信じていたから」
「ア、アスカ……」
顔を真っ赤にするシンジ。
「ところで、もしかしてアスカが連絡員なの」
「さあ?けど、ここにはもう誰もいないわ。リツコがなんかここに仕掛けたのがわかったらしくって、みんなあわてて逃げていったわ」
「やっぱり……あすか、ここは危険だ。急いで脱出を……」
「そうはいかんぞ碇!」
と、そこにケンスケの乗るマラサイがあらわれた。
「この気配は……ケンスケか?」
「そうだ碇!青葉さんのかたきをここでとらせてもらう。覚悟!」
「くそっ……こんな所でやられるわけにはいかないんだ」
ビームライフルを撃つシンジ。しかし、地下の上に建物が邪魔をしてケンスケには命中しなかった。
「ふははははははははは、どこを狙っている。俺様はここだ!」
負けじと、ケンスケもビームライフルを撃ちまくった。
「くそっ……地の利はケンスケにあるのか。どうする……」
「シンジ、ここは一旦逃げましょう」
「そうしよう。早く逃げないと危険だ!」
威嚇のビームを撃ちながら、リフトまで走り抜けるシンジ。
「むっ、逃げる気か。そうはさせん!」
「ケンスケ、今はお前の相手をしている場合じゃないんだ」
マラサイの足下を打ち抜くシンジ。
「ぬおっ!?」
足下にできた穴に蹴躓いて転げるケンスケのマラサイ。その隙に、リフトに飛び乗り地上へ出るシンジ。そして、フライングアーマーに乗り込み上空で待機している『アウドラム』に向かった
。
「逃がすかああ!碇〜〜〜〜〜〜!」
しかし、シンジを逃がすまいとケンスケもドダイを使って追い掛けてきた。
「げっ、追い掛けてきたわよシンジ」
「ちぃ……これならどうだ!」
ドダイを打ち抜くシンジ。
「な……」
ドダイを失い、地上に落ちていくケンスケ。ちょうどその時、ケンスケの機体に通信が入った。
『あら、ケンスケ君。何をしているの』
と、リツコ。
「はっ、げんざい碇シンジに攻撃を仕掛けております」
『そんなことじゃないわ。そろそろ、地下に仕掛けたN2爆雷が爆発するころよ』
「な、なに〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!な、何考えているんだこの腐れマッド!」
『むっ、そういう悪いコは助けてあげないわ。じゃ、そういうことで』
「へっ、ちょ、ちょっと待て……。ま、ましゃか……」
その時、地下から地響きがしてきた。
「ま、ましゃか……この展開は……」
そして、ケンスケの乗るマラサイの足下から光りが漏れ出した。
「こ、こんな……こんなところで……。お、おのれMAD SCIENTIST〜!」
直後、ケンスケは光の奔流に飲まれていった。
テイク3に続く……
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あとがき
ども、暗黒騎士ソードです。
どうにかこうにか、テイク2を完成させました。いや、今回もケンスケは見事に散りましたね。
さて、次回からはケンスケの出番は少しなくなります。かわって、彼女を中心とした話しの展開に移っていきます。
では、また会う日まで。
暗黒騎士ソードさんからSSを頂きました(^▽^)ありがとうございます〜
Zシリーズ第二弾!リツコさんの撮影は続きますがケンスケは当然拒否しますが、リツコさん相手に通用はしませんね。今回乗る期待はコストパフォーマンスに優れたマラサイ(jun16も好きです^^)
そして出演者に名も無き?オペレータ達と共にシンジ君に攻撃を仕掛けますが・・・主役に敵う訳ありませんね、それともリツコさんのシナリオ通り?
流石ニュータイプのシンジ君、アスカちゃんの波動を感じられるなんてラヴラヴですね(笑)そしてひょっこり登場のカヲル君、百式とはナルシスの彼に似合いますね。カヲル君は無論シンジ君を狙っているでしょう、アスカちゃんライバル出現でしょうか。
カヲル君はクワトロ役が似合うねと感想を送りましょうね。
とっても素敵なSSをくださった暗黒騎士ソードさんに皆さん感想を送りましょう。
暗黒騎士ソードさんのHPはこちら!「反乱軍総司令部『イルナーダ』」
皆さんの感想が作者の力になります!一言でもよいから感想を書きましょう!!
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