新MS外伝 起動戦士Zガンダム?
テイク3
シンデレラ・レイ 前編
Made by 暗黒騎士ソード
「やれやれ、あの金髪マッドにはまいるね。まさか、本当にN2爆雷を仕掛けているとは」
と、アウドラムを操縦しつつそう呟くカヲル。
「全くね。リツコのやつ、何を考えているのかしら」
「それよりも、メタスのパイロットである君がどうしてここにいるのかね」
「同感同感」
不思議に思う、シンジとカヲル。
「だって、出番が遅いからリツコにいって無理矢理あのシーンから出させてもらった」
「はあ、そうですか……」
呆れるカヲル。
「それより、僕らはこれからどこにいけばいいんだい?」
「まずは、補給だね。本来なら、ジャブローにある物資をいただく予定だったけど。それが出来ない以上は、どっかで補給をしないとね」
「どこで補給をするの?」
「とりあえず、ホンコンで補給をするよ。それから、ニューギニアある敵軍事施設に襲撃を仕掛けるよ」
そして、白い軌跡を残しながらアウドラムは一路ホンコンへと向かった。
「やれやれ、赤木博士の趣味にも困ったものだな」
と、アウドラムと同じ大型輸送機に乗っている日向マコト。
「どうしたんですか隊長?」
黒いパイロットスーツを着た兵士が話し掛けてきた。
「あ、いや、なんでもない。それより、アウドラムは追跡しているか」
「はっ、このスードリのレーダー圏内に補足してます」
「そうか。それより、スケジュールではムラサメ研究所から補給が来るはずだが」
「それが、出発が少し遅れたため到着は1:00ほど遅れるとか」
「それでは、アウドラムに追い付くころではないか。やむえん、アッシマーの整備はできているか」
「それはとどこうりなく」
「よし、速力を上げろ。アウドラムがホンコンに入る前に叩く!」
「了解!」
「うん、レーダーに敵影?」
と、レーダーを見ていたシンジ。
「敵かい?」
「どうも、そのようだね。数は、1機だけど」
「1機でかい。ずいぶんと、勇猛果敢だね」
「いや、この反応は……こっちと同じ、大型輸送機だ」
「なるほど。となると、MSは搭載しているね」
「多分……カヲル君、ここは任せる。確か、ドダイがつんであるよね」
「ああ……って、まさか戦うつもりかい。相手は、一個中隊はいるよ」
驚くカヲル。
「はっ、問題ないわ。私とシンジだけで十分よ」
「まあ、ガンダムとメタスなら大丈夫だと思うけど」
「そういうこと。アウドラムは任せたわよ。それじゃ、いくわよシンジ」
そう言って、紅いヘルメットを小脇に抱えてMSデッキに向かうアスカ。
「あっ、アスカ、待ってよ」
あわてて後を追うシンジ。
「やれやれ、もう尻に敷かれているよ。ま、そのほうがいいのかな」
「隊長、アウドラムを有視界で捕らえました」
と、レーダー手の報告。
「よし、MS部隊は全機発進。スードリも戦闘体制に入れ」
指示をだす日向。そして、スードリから数機のMSが出撃した。
「隊長!敵輸送機からも2機のMSが発進されました」
と、配下のハイザックがマコトに報告をもってきた。
「よし、各機、散開しつつ包囲の幅を狭めろ。囲めば、ガンダムでも持ちこたえられまい」
『了解!』
散開しつつ、シンジ達を囲もうとするハイザック隊。
「シンジ、敵が散開したわ」
と、深紅のメタスに乗ったアスカがそう叫んだ。
「包囲して、僕達を倒すつもりか。アスカ、僕が仕掛けるから援護して!」
「おっけ〜!いくわよ〜!」
シンジの突撃とタイミングを会わせて、アームビームガンで援護するアスカ。
「いくぞ〜〜〜〜〜〜〜!」
シンジも、一気に間合をつめてハイザック隊に斬り掛かった。
「なにっ、近接戦闘だと。正気か!?ガンダムのパイロットは!」
近接戦を仕掛けてくるとは思わず、対応がワンテンポ遅れるハイザック。その隙を逃さず、シンジが懐に飛び込みハイザックを斬り付けた。胴をまっ二つにされ、爆発するハイザック。残りのハイザックは、あわててシンジとの間合を取り出した。
しかし、その行動は逆に彼等を危機に追いやるものでしかなかった。今度は、アスカに背後を見せる形になり格好の的となった。
アームビームガンでドダイを打ち抜かれ、地面に落ちていくハイザック。こうなると、ハイザック隊の統率はなくなり各機がてんでばらばらの行動を取り出した。
無論、その間にもハイザック隊の被害は増していった。
「何をしているか〜!」
激を飛ばすマコト。
「て、敵の動きが早すぎて……ぎゃああああああ!?」
「ええい、ハイザック隊は後退して俺の援護に回れ。いくぞ、シンジ君にアスカちゃん。君らの出番はここまでだ。次からは、俺と葛城さんのラブロマンスだ!」
アッシマーで突撃を仕掛けるマコト。
「シンジ、見なれないMAがくるわ」
「うん、あれは可変型MSだよ。確か、NRX−44アッシマーだ」
「あの陸戦型MSね。機動性があるから厄介ね」
そう言って、アームビームガンで攻撃するアスカ。しかし、ビーム攻撃はあまり効いてないようである。
「ふはははははははは、無駄だ無駄だ!このアッシマーには、耐ビームコーティングが施してある。小型のビーム兵器なんぞ、ほとんど効かんわ」
「なら、これならどうだ!」
ハイパーバズーカで攻撃するシンジ。さすがに、コーティングではどうにも出来ずまともにダメージをうけるマコトのアッシマー。
「ぐおっ……。や、やるな、シンジ君。しかし、こっちも負けんぞ!」
負けじと、大型ビームライフルで攻撃するマコト。巧みに、その攻撃をかわすシンジ。
「くそっ……これじゃらちがあかない。どうする……」
追われているせいか、徐々に焦りが見えてくるシンジ。
「シンジ、アッシマーを引き付けていて」
「でも、メタスの武器じゃアッシマーに打撃は……」
「いいから!」
「わかったよ」
アッシマーに、攻撃を仕掛けるシンジ。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!このアッシマーをなめるなああああああああ!」
「くそっ、MA形態だから機動力もいいや。だが、これならどうだ!」
一気に間合をつめ、マコトの乗るアッシマーに斬り掛かるシンジ。
「なんの!」
いきなり、MA形態からMS形態になり急落下で攻撃をかわすマコト。
「しまった!」
逆に、背後を取られる格好になるシンジ。
「ふははははは、もらったぞシンジ君!」
大型ビームライフルでしんじに攻撃するマコト。さすがに、これはかわせずシールドで攻撃を防ぐシンジ。だが、シールドの半分が吹き飛んでいった。
「まともにくらったら、ガンダムでもタダじゃすまないぞ」
冷や汗を流すシンジ。
「ふっ、よくぞかわした。しかし、これで終わりだあああああ!」
とどめを刺そうとするマコト。
その時。
「た、隊長〜!スードリが!」
援護をしていた、ハイザックの1機が異変を知らせてきた。
「なにっ!?」
いつの間にか、アスカの乗るメタスがスードリに攻撃を仕掛けていた。
「わああああああああ、隊長〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!え、援護してくださ〜い」
情けない声をあげるスードリのパイロット。
「護衛機はどうした!」
「すでにやられています」
「ええい、情けない。しかし、スードリがやられるのはマズイ!全機、後退せよ!」
撤退命令をだすマコト。
「どうしたんだ。いきなり撤退して」
不思議に思うシンジ。
「シンジ、大丈夫」
そこへ、メタスに乗ったアスカがやってきた。
「アスカ、一体何を……」
「簡単よ。連中の母艦を攻撃したのよ。まあ、対空砲があったからあんまし打撃は与えられてないけど」
「そうか。よし、敵も追い払ったしアウドラムに戻ろう」
「了解!」
そして、シンジ達は一路ホンコンへと向かった。
ホンコン。
正式には、香港と書く。
20世紀末に、中国に返還されたがアジアにおける経済・物流の中心点でもある。
その地位にやや陰りが見えるものの、流通の要所としては今も健在である。
そして、アウドラムの補給をするべくシンジ達はホンコンに来ていた。
「確か、ここのはずだな」
と、ホンコンのダウンタウンともいえる区画に来ているカヲル。
なぜ、カヲルだけか。それは、ホンコンに来たもののリツコの仕業なのか町中にはシンジとアスカの手配書がはり巡らされていた。そのため、補給に関する交渉はカヲルが一人でやることになった。
「やれやれ、面倒なことになったな。さてと、娘娘(ニャンニャン)商家はここか」
一見すると、壷や置き物を売っている店にしか見えない商店である。しかし、ここがホンコンの裏経済に太いパイプをもってる商店でもある。
「すいませ〜ん、誰かいますか?」
「はーい、ようこそ娘娘商家へ」
出てきたのは、何故かネコ耳をつけたマヤであった。
「あの、前に連絡した渚カヲルですけど……」
でてきたマヤをみるなり、思いっきり引いているカヲル。
「ああ、連絡はうけています。ご注文のドダイと燃料はすぐにそちらへ送りますので」
「そうですか。では、料金です」
金塊のつまったアタッシュケースを渡すカヲル。
「確かに。それでは、再来(サイチェン)!」
「さ、さいちぇん……」
テンションの高いマヤについていけないカヲルであった。
「ったく……前回の戦闘はどういうつもりだ!」
と、部下を罵倒するマコト。
『も、申し訳ありません日向隊長』
たじたじの隊員。
「して、アウドラムの位置は掴んでいるのか」
「そ、それは間違いなく……。しかし、隊長、司令部から市街地での戦闘はさけるようにと」
「それがどうした。敵が市街地にいればそこで戦う。そんなことより、ムラサメ研究所からの補給はどうなっている」
「ま、まもなく到着とのことです」
「そうか。全く、時間厳守が軍隊だというのに……」
『ガキン』
その時、スードリに何かがぶかったような音がした。
「な、なんだ?」
「た、隊長。きょ、巨大MAが本艦の下部にぶら下がっています」
「な、なんなんだ。これは!」
「遅くなりました」
いつの間にか、一人の女性士官がブリッジに上がっていた。
「き、君は?」
唖然とするマコト。
「ムラサメ研究所から参りました、レイ・アヤナミ少尉であります」
「すると、君があのMAのパイロットかね」
「はい。では、私はこれで」
「ちょっと待たんか〜!」
「はっ、何にが?」
「来てすぐに何処へ行く?」
「疲れたので街を散策してきます」
そういって、すたすたとその場を去るレイ。後には、ボー然としたマコト達が残されていた。
テイク4に続く……
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あとがき
ども、暗黒騎士ソードです。
はず、始めに……。
うわああああああああああああああああ、書ききれなかったあああああああああああああああああ。
ひたすらすまんんんんんんんんんんんん!
諸事情で、今回はここまで次回はあのサイコガンダムVSガンダムMKの戦いにするので。
えっ、ケンスケはどうしたって?
しばらくでてこないのであしからず。
では、また会う日まで。
暗黒騎士ソードさんからSSを頂きました(^▽^)ありがとうございます〜
今回のケンスケのやられ方はどんなのでしょうね・・・ってケンスケが出てきませんね、ついに主役降格?今回はレイちゃんがメインのお話しですね。
補給をする為にホンコンに向かうシンジ君達でしたがすんなり行けませんね。メガネオペレータの攻撃をうけますがどうした事か撤退してしまいましたね。
そしてホンコンへ到着、マヤさんがネコ耳でお出迎え(笑)リツコさんからネコ耳を貰ったのでしょうか?妙にハイテンションですね。でも似合うから良いでしょう(笑)
レイちゃんが敵として登場とは・・・シンジ君とのラヴロマンスはあるのでしょうかあ?12時までのシンデレラですね。
意外に似合うネコ耳マヤさんは萌え〜、シンデレラ・アスカも読みたいぜ(笑)と感想を送りましょうね。
とっても素敵なSSをくださった暗黒騎士ソードさんに皆さん感想を送りましょう。
暗黒騎士ソードさんのHPはこちら!「反乱軍総司令部『イルナーダ』」
皆さんの感想が作者の力になります!一言でもよいから感想を書きましょう!!
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