EVA CHANGING
よんじゅうにわ
じょゆうレイちゃん
「ふっマナちゃん!ヒロインは一人で良いのよ、死んでちょうだい」
「ふっその言葉をそっくりそのまま返すわ綾波さん」
キャラが被っている二人、このままではシンジを独り占めすることができない。レイとマナは間合いを取り攻撃のチャンスをうかがっていた。
「二人ともなにやってるの?早く帰ろうよ」
「あっ、うん」
「すきありっ!」
シンジの声におもわず振り向いたレイ、マナはその一瞬を見逃さなかった。
ぱんっ!
「きゃっ」
レイの脳天に空手チョップが決まった。
「ふふふふ綾波さん、勝負に隙を見せるとはまだまだ甘いわね」
「あうううう〜〜シンちゃ〜〜〜ん」
勝ち誇るマナ、レイは頭をおさえふらつきながらシンジに抱きついた。
「綾波大丈夫?マナッひどいじゃないか!」
「はううううっ」
怒るシンジにマナはおもわず顔が真っ青になった。
ニヤリッ!
そしてシンジの胸元に顔を埋めているレイは口元を歪めるのであった。
「違うの!違うのよ〜〜〜!」
「何が違うんだよ。ほら綾波が痛がっているじゃないか」
「シンちゃん痛いよ〜〜〜頭が割れちゃった〜〜うえええええええんっ」
必死に弁解するマナであるが、レイは声をあげて泣いた。無論嘘泣きである。
「シンちゃん痛い、痛いわ。もう駄目私死んじゃう〜〜〜〜」
「綾波しっかりするんだ!」
「綾波さん、ちょっと大げさすぎるわ。それにその台詞ちょっといやらしいわよ」
マナは強引にレイを引き離しにかかるがシンジにしがみ付いてなかなか離れない。
「マナちゃん肩を引っ張らないで痛い、痛いっ〜〜〜」
「マナッ!」
「うっシンジ・・・」
シンジに怒られ縮こまるマナ、この勝負レイの勝ちである。
「シンちゃんもう駄目・・・私死ぬのね・・・」
「綾波っ!しっかりするんだ」
「駄目シンちゃん・・・」
(くうううう、綾波さん)
シンジに抱きついているレイ、その光景をマナはこぶしを握り締め見つめるしかなかった。
「そうだっ病院に行こう、良くなるよ」
「駄目・・・シンちゃんちへ行きたい。そうすれば良くなるわ」
「僕の家だね、わかったよ」
(シンジ嘘よ、騙されたら駄目よ)
レイの演技を見抜いているマナであるが、今のシンジにその事を言っても無駄である。
「さあ綾波、僕の肩につかまって」
「うんっ」
シンジはレイをおんぶすると走って家に向かう。
「あっ待ってよ〜私も行く〜〜」
このままでは納得がいかないのでマナは二人を追いかけた。シンジのおんぶされているレイは・・・
(はあ〜〜〜幸せ〜〜〜)
頬を赤らめ背中に顔を埋めるのであった。無論シンジはそんなレイの姿を知らない、知っているのはマナだけであった。
「どう私の演技、アカデミ〜賞ものでしょう?」
「くさいわね、くさすぎるわ。アンタのは演技じゃないでしょう」
「ちゃんとした演技だよ〜ちゃんと演技の勉強したもん」
「それであの演技〜?どこで勉強したのよ」
「おかあさんのところ」
「リツコのところで〜?それじゃあ上手にならないわよ」
「どうして?」
「どんな勉強したのよ?」
「ええとね笑い方、こう・・・お〜〜〜〜ほほほほほほ〜〜〜〜って」
「MADな笑いね・・・レイ、アンタ遊ばれているわよ」
「え?」
「・・・アンタ幸せだわ」
マナちゃん勝負には勝ちましたがヒロインの座はとれませんでした(笑)
レイちゃんの演技?に騙されるシンジ君、騙されやすいですね。おんぶされレイちゃんは大満足、マナちゃんは納得がいきませんね。
家へ向かう三人、また波乱が起きそう。
こんな連載小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
よんじゅういちわ にたものどうし よんじゅうさんわ けいさんちがい
EVA CHANGING よんじゅうにわ じょゆうレイちゃん