エヴァンゲリオン学園
第拾七話
パニック、アタック
「はあはあ・・・・」
「「待ちなさい!!」」
1人の少年が息を切らして走っていた。声から逃げるように。残念ながらそれは叶わなかった。
「違うわよ!!!」
バシィ!
「痛っ!」
「こんな簡単な問題を答えられないの!!」
ビシィ!
「ゆっ許してー!!」
「「口答えしないで、さっさと解きなさい!!」」
バシービシッ!!
「誰か助けてー!!」
荒れ果てた荒野、シンジはボロボロの制服、はだしで体中ムチの痕で赤くはれ上がっていた。肉食動物から逃げる小動物の様に一生懸命走り、後ろを振り返る。
「はあはあ・・・どうして・・・」
ビシッ!
「「まちなさい」」
遥か後方からムチの音と少女2人の声が響く。
「逃げちゃダメだ・・・・・逃げよう!」
シンジは汗だくになり息を切らし、捕まったら終わりだと思い逃げるため振り向いたが、何かがさえぎった。
ドン!
「「答えなさい」」
ギ・・・ギギギ
聞き覚えのある声にかみ合わないギアのように、振り向いた。
「アスカ・・・マナ・・・」
声の主はアスカとマナ、右手にムチを左手には参考書を持っておりシンジを睨んでいた。
「「勉強しなさい!!」」
バシッ!
「ぎゃーー!」
ガシ!
「ひっひい・・・」
アスカがシンジの首根っこを掴み顔に参考書を押し付ける。
「さあ、お勉強よ」
「アスカ!どうしてこんなこと、するんだよ」
ギロ!
「・・・・ひっ」
アスカの睨みにたじろくシンジ、参考書を顔から離し髪を無造作に掴みゆらす。
「アンタが憶えられないから悪いんでしょ!」
ドコ!
「うっ!」
横腹にマナの蹴りが入り、顔が苦痛に歪む。
「そう私達がわかるまで教えて、ア・ゲ・ル」
ドサッ!
「くううう・・・」
シンジの体が投げ出されて、参考書を投げつけられる。
「「憶えなさい!!」」
ビシィ!
「おっ憶えるから!」
2人のムチ攻撃を体を丸めて耐えるしかなかったが、ムチは休まる事は無かった。
バシイイイ!
「「口だけじゃなくさっさと開きなさい!!」」
ビシイイイ!
「開くから、ゆっ許してーー!」
バシイイイビシイイイイイ!!
「しっ死ぬーーーーー・・・・・・・」
薄れゆく意識の中、シンジが最後に見たのはアスカとマナが笑いながらムチを打っている姿であった。
ユサユサ
「シンちゃん」
「う・・・ううん」
ユサユサ
「シンちゃん」
「う・・・・うぐぐ・・・」
ユサユサ
「シンちゃん」
「・・う・・・うががが」
ユサユサ
「シンちゃん」
「・・・う・・・・うううう」
ユサユサユサ・・・・・ガタガタガタ!!!
「シンちゃん!起きろーーー!!」
「うっうわあ!許してーーーー!」
アスカは優しくシンジをゆすって起こしていたが、なかなか起きないので最後には布団ごと体を掴み揺らし、耳元で叫んだ。
「きゃあ!」
「はあはあはあ、勉強するから許して!」
突然の叫びにアスカは驚き体勢を崩してしりもちをついてしまった。シンジは汗だくになりながら土下座をしながらひたすら謝っていた。
「シンちゃん?」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさあい・・・・・・!あれここは?」
シンジは部屋を見まわし状況に気づき額の汗をぬぐった。
「なんだ夢だったのか、ふー恐ろしかった」
「脅かさないでよ」
「アスカどうしたの?」
「もう、起こしに来たのに謝るなんて・・・・・・」
「「!!」」
2人は一瞬固まった。アスカの姿勢がさきほどしりもちをついた状態で、足がおおびらきになっておりスカートがめくれ・・・が見えていた。無論シンジは1点に凝視していた。
「いやーーー!!シンちゃんのえっちぃいい!!」
バチィイイイイン!!!
アスカの高速を超えた光速の平手打ちがシンジの頬を寸分違わず正確に捉える。
「はううううう・・・・・正夢・・・ガクッ・・・・・」
シンジは宙を三回転半しながら、ベットに収まり、沈黙。アスカは真っ赤になり急ぎ足で出ていった。
「もう知らない!」
「・・・・・ピンク・・・・・バタンッ・・・・・・」
シンジ、完全に沈黙。記憶には勉強した事はいまのビンタで綺麗サッパリに忘れ、アスカのパンツが克明に記憶されていた。
はううう・・・テストの話しなのにこんな不純な作品を描いてしまいました。
石は投げないでね^^;
シンジも勉強だらけではでは飽きると思いますので、オアシスです。
アスカのビンタは光りと同等の速さ・・・それを受けるシンジ・・・青春ですね(爆笑)
こんな連載小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。
エヴァンゲリオン学園:第拾七話 パニック、アタック