CHILDREN LIFE
ACT.18
ミサト、おかあさんになる?
「アスカ〜〜〜綾波〜〜〜行くよ〜〜〜」
朝食の片付けも終わって用意をして学校に行くために二人を呼んだ、今日から三人で登校かあ〜〜ちょっと不思議な感じかな?
「お待たせ〜〜〜」
「お待たせ」
アスカと綾波が旧僕の部屋からでてきた、二人とも何か楽しそうだなあ。
「さあ行きましょう、のんびりしていると遅刻するわよ」
そうだね、時間的にはぎりぎり間に合うってとこかな。
「じゃあ行こうか、ミサトさん行ってきますから、戸締りをちゃんとしてくださいね」
リビングで寝そべっているミサトさん、いくら車通勤だからってぎりぎりまで家にいるのもなあ、もうちょっと早く出勤するのが三佐の役目と思うんだけどなあ。
「ん〜〜〜わかったわ、行ってらっしゃい」
僕の声に気がつくとこちらを振り向いて手を振ってくれた、何気ない事なんだけど嬉しいんだよなあ。
「ミサト!ちゃんと働くのよ、サボるんじゃないわよ」
「へいへい、わかっていますよ〜〜〜」
サボり癖があるミサトさん、いつも思うんだけどよく首にならないなあ〜〜感心しちゃうよ、まあそれだけ能力があるってことなんだね。
「・・・」
おや?綾波がずっとミサトさんを見ているぞ、何か言いたそうだけど。
「レイ〜〜どうしたの?朝っぱらから辛気臭い顔してほらスマイルスマイル」
ミサトさんが両頬に指をつけてニッコリ微笑んだ・・・でも動作を付けて笑うって歳じゃあ。
「シンちゃん〜〜〜なんか言った〜〜〜?」
「い、言ってませんよ、何も」
「本当〜〜〜?私は二十歳だから、そこんとこヨ・ロ・シ・ク♪」
読んでる、絶対に僕の心を読んでいる。こ、これがニュ〜タイプ?もしかして連邦の新型?
「な〜〜〜にがヨ・ロ・シ・ク♪よ、それに二十歳って頭腐ってんじゃないの、レイ言ってやんなさい」
おや、アスカが綾波を名前で呼んだぞ、いつもはファ〜ストって呼ぶはずなのに、どうしたんだろう?でも綾波もちゃんと名前があるんだから名前で呼ばないとね。
「うん、わかったわ。ミサトさん・・・」
「な、なによ?」
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レイが私を紅い瞳でじっと見つめている・・・な、何を言われるのかしら?
もしかして・・・『ミサトさんって美人なのね、私尊敬しちゃいます、是非お姉さまと呼ばせてください』とか言われたりして、そして私が・・・『良いわよレイ、そのかわりアナタは私のものよ、ふふふ』って言ったら、レイが・・・『はいお姉さま・・・ぽっ』とか言っちゃったりして〜〜〜
「レ、レイ私が美人だってのは誰もが認めているわ、でもね私たちは女性なのよ。超えられない壁があるわ」
「はあ〜〜?何言ってんのよ、ばっかじゃないの〜?レイ」
「うん」
うっレイの口が開く、何を言われるの?もしかしてばあさん?・・・ふっでも私はばあさんって歳じゃないから言われても平気よ、さあ言ってごらんなさい!
「ミサト・・・」
こおぉぉぉぉぉぉいい!その熱き言霊受止めてやるわ!!!
「ミサトおかあさん」
ぶうううううう〜〜〜〜!!
フェ、フェイントかまされたわ、思わず仰け反っちゃった。
「ミ、ミサトさん大丈夫ですか?」
だ、大丈夫よシンちゃん、それにしても予想外だったわ、おかあさんで来るとはね。
「そうよミサト、アンタは二十歳じゃないのよおかあさんって歳なのよ」
うっアスカが指を私の鼻先につき立てて勝ち誇った顔をしている。
「私はそんな歳じゃないわよ。十分にあんた達の姉としてやっていけるわよ」
そう、美人で優秀でナイスバデェ〜なミサトお姉さんよ。
「ハンッ、笑わかせてくれるわね、レイ」
「うん、ミサトおかあさん」
はううううぅぅぅぅぅぅぅぅんっ!
レイの言葉って心にズシンってくるのよね。ま、負けてたまるもんですか。
「シ、シンちゃんは私の事お姉さんって思ってくれるでしょ?」
こういう時こそシンちゃん、いつでも私の味方よ。
「えっ?ええそのあの・・・」
ど、どうしてそこでどもるのよ、あっ目をそらした、こんちくしょう〜〜〜
「ねえシンちゃん、お姉さんって言ってよ〜〜〜」
目に涙をためて、うるうる、同情作戦よ。
「お、おおおおおねえ・・・おねえ、おねえ・・・」
くっ、なんで?なんで言わないの?あっまた目をそらした。
「ミサト、言わないんじゃなくて、言えないのよ!さあレイ言いなさい」
「うん」
ごくりっ!
ま、またレイの紅い瞳が私を見つめる・・・
「ミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさんミサトおかあさん」
イ・・・イヤ〜〜〜〜〜!!!
レ、レイの声が私の耳に木霊する〜〜〜〜〜!!!
イヤ〜〜〜〜〜〜!!!!!
おかあさんはイヤ〜〜〜〜〜〜!!!!!
おかあさんはリツコだけにして〜〜〜〜!!!
せめてお姉さんと呼んで〜〜〜〜〜!!!
ばあさんはイヤ〜〜〜〜〜〜!!!!!
私は二十歳なのよ〜〜〜!!!
バタッ!
「あ、ミサトさん!大丈夫です・・・」
薄れ逝く意識の中、シンちゃんの声が遠のいて行く・・・
CHILDREN LIFE |
ああっミサトさんが豪快にそのまま仰向けに倒れちゃった。綾波におかあさんて言われた事が相当ショックだったみたいだ。
「ミサトさん、ミサトさん!大丈夫ですか?」
・・・
・・・
返事が無い、ただの屍のようだ。じゃなくて気絶している。
「シンジ、学校行くわよ」
「えっでもミサトさんが」
そう気絶したまま放って置くなんてできないよ。
「良いのよ、すぐに起きるわよ、早くしないと遅刻するわよ」
時計を見たら・・・おわっ早く出ないと遅刻しちゃう。でもミサトさんが・・・
「碇クン行きましょう」
綾波まで、なんだかアスカに似てきたみたいだ。しょうがないや遅刻はイヤだから行こうかな。
「ミサトさん、学校に行ってきますから一人で起きて行ってくださいね」
・・・
・・・
気絶しているミサトさんに語りかける僕、ちょっとマヌケな姿かな?
・・・
・・・
「じゃあ行ってきますからね〜〜〜〜、はっ?」
ミ、ミサトさん!!
「シンジ〜〜〜どうしたの?」
「ミ、ミサトさんが・・・」
「だからどうしたのよ?」
「ミサトさん息していない」
そうミサトさんの口から鼻から息がでていない。呼吸すると胸が動くはずなのに動いていない。
「あっそう行くわよ」
「ちょ、ちょっとミサトさん息をしていないんだよ」
大変だ救急車を呼ばないと!
「流石ミサトおかあさん、真似できないわ」
ぶっ!真似って出来るわけないよ〜〜〜
「ほら、行くわよ」
「行きましょ」
「うわっ」
二人に手を引かれるとミサトさんを残して学校へ、ミサトさん本当に大丈夫かなあ?
ミサトさん、レイちゃんの「おかあさん」攻撃に痛恨の一撃、気絶?してしましいました(笑)よほどショックだったのでしょうね(でも二十歳は無理がある^^:)
倒れたミサトさんを心配するシンジ君でしたが、二人に強引に手を引かれ連れていかれましたね。
果たしてミサトさんは大丈夫でしょうか(ミサトさんだから大丈夫でしょうね)
こんな連載短編小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。
CHILDREN LIFE:ACT.18 ミサト、おかあさんになる?