CHILDREN LIFE

ACT.19

登校

 いつもと同じ朝、変らない登校・・・でも今日から違う。僕の左にはアスカが歩いている、そして右には綾波、今日から三人で登校かあ〜〜

 まあ三人で登校しても普段と何も変らないんだけどね。何か面白いこと無いかなあ〜〜。

 先日ケンスケに見せてもらった漫画のように遅刻するから走りながらパンをくわえて登校する女の子っていないかあ〜〜

 そして僕とぶつかって、恋が目覚める・・・な〜〜〜んちゃって・・・そんなことないか。

「シンジ〜〜何ニヤニヤしてんのよ、気持ち悪いわね」

「えっ?」

 シマッタ!頬が緩んでたよ、アスカに気づかれちゃった。

「変な事でも考えていたんでしょ、例えばパンをくわえて走る女の子を見たいとか」

「そ、そんな事考えてないよ」

「そう?怪しいわね」

「あ、怪しくなんか無いよ」

 からかっているのかニヤニヤしている、アスカって感が鋭い時があるんだよね。

「・・・碇クン」

「何?」

 綾波が話し掛けてきた何だろう?

「考えなくても良いの、私がいつでも見せてあげるから・・・ぽっ」

「はあ?」

 見せるって何を見せるんだろう?パンをくわえて登校してくれるのかな?綾波の登校ってどんなのだろう?・・・

「遅刻、遅刻、遅刻なの」

「走っても間に合わないわ」

「・・・無駄ね、歩きましょう」


 ・・・ってな感じかな?

「碇クンいつでも言ってね・・・ぽっ」

「あ、うん」

 新しい綾波が見れるかもしれないや、今度頼もうかな。

「うん・・・ぽっ」 

 

CHILDREN LIFE

 

 レイ何赤くなっているのかしら?どうせ勘違いしてんでしょうね。

 三人で登校だから何かしたいわね・・・そうだ!

「ねえ、鞄持ちしましょう」

 じゃんけんして負けた人が全部持つのよ。

「え〜〜〜やだよ」

 シンジが愚痴を言ったわ、予想通りね。

「ダ〜〜〜メやるの、レイするわよ」


「うん、碇クンしましょう」

「綾波まで・・・」

 ふっふっふっふ、多数決って良いわね。さあやるわよ。

「「「じゃんけんじゃんけんじゃんけんぽんっ!」」」

 アタシはパ〜、レイもパ〜、そしてシンジは、グ〜で負け!

「アイム、ナンバ〜ワンッ!」

 勝負事になるとアタシは強いわね。ふふシンジったら手をグ〜にしたまま悔しがっている。

「はい、お願いねシ〜ンちゃん」

 お箸より重いものを持ったことの無いアタシに鞄は重いのよね〜〜

「碇クン、はい」

 レイ、ちょっと笑っているわ、へえ〜〜そんな表情もできるのね。

「・・・はあ〜〜〜ついていないなあ」

 ふふ肩を落としているわ、ついているんじゃなくてアンタは最初必ずグ〜を出す癖があるのよね。それに気づかないなんてへっぽこね。

「あ〜〜〜楽チン楽チン♪」

 これからは毎日しようっと。
 

 

CHILDREN LIFE

 

 ・・・碇クンが私の鞄を持っている・・・私の鞄・・・私・・・私も持って・・・ぽっ

「碇クン」

「な、何?」

 碇クン汗かいている、きついのね・・・碇クンの汗・・・太陽で光り輝いて綺麗、せくしい・・・ぽっぽ!

「せいくしいな碇クン、私も持って」

「はあ?」

「レイ、何言ってんのよ?」

 二人とも首を傾げたわ、どうして?

「鞄を持ったけどまだ私を持っていないわ・・・そうおんぶして」

 おんぶ・・・抱っこでも良いわ。

「そんなのできるわけないよ」

「レイ、勘違いはやめなさい。持つのは鞄だけなのよ」

「そうなの?」

「そうよ」

 ・・・そう鞄だけなの、残念。

 しょうがないわ、おんぶはまた今度にしてもらいましょう。
碇クン、学校まで頑張ってね。


 三人での初登校、中身は某ゲームです(笑)

 シンジ君がじゃんけん弱いのお約束(笑)レイちゃんの勘違いもお約束(笑)そんな二人を取り纏めるアスカちゃんのチルドレン、楽しい登校ですね。

 こんな連載短編小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。


ACT.18 ミサト、おかあさんになる? ACT.20 レイちゃんの爆弾発言

CHILDREN LIFE:ACT.19 登校