CHILDREN LIFE

ACT.2

共同作業

 うっはうっは!うはうは〜今日のご飯はなんだろな〜?ビ〜ル〜決り〜〜〜!!レイの同居を許可したらビ〜ルをサ〜ビスしてくれるなんて、シンちゃんやっさし〜。決して買収されたわけじゃないからね。うほほ〜い、ビ〜ル!

 ほらスキップする足取りも軽くなるわ。地に足が付いてないみたい、ふわふわしてこのまま空に昇っていきそう。

「ミサトさん、お帰りなさい」

「ただいま、レイ早速きたわね」

「はい葛城三佐」

 う〜〜ん、相変わらず固いわね、今日から家族なんだから。

「レイ、葛城三佐なんて堅苦しいからやめにしない?」

「どうしてですか?」

「今日から家族なんだから、楽にしていいのよ。私の事はミサちゃんって呼んでね♪」

 ミサちゃん、何だかプリ〇ィ〜ミサみたいね。

「ミサトさん・・・・」

「ミサト・・・・」

 な、何よ二人ともその眼は、悪い?私はまだ花の乙女なのよ。

「・・・・・」

 はうっ!レイまで、そんな眼で見つめないでよ。わかったわよもう。

「ミサトで良いわよ。もしくはミサトお姉さんね」

「わかりました。ミサトお母さん」

 ブウウウウウウッ!思わず仰け反ってしまったわ。2×歳で14歳の娘・・・・って事は15歳で産んだ事になるでしょうが、リツコならお母さんが正しいけど、私は誰がどう見ても姉と妹に見えるわよ。

「レイ、ミサトで良いわよ」

「はいミサトおかあ・・・・」

 ギュウウウ!!

 この口は!

「い、いひゃい・・・・」

「今度言ったら、わかっているわね」

 ニッコリ微笑んでさとすの、怒ったらダメダメ。

「ひゃ、ひゃい グスン」

「OKよん!シンちゃん、お腹すいたわ」

 って二人とも口をポカンと開けて私を見て・・・・何?何か悪い事した?

 

CHILDREN LIFE

 

 ・・・・・・ミサトさん、充分に悪いですよ。姉って歳じゃ無いんじゃないですか?口に出すのはやめておこう、綾波の二の舞になりそうだ。

 綾波はつねられた頬をさすっている、白い頬が赤くなって痛そうだな。

「綾波大丈夫?」

 コクリ

 頬をさすりながら無言で頷いた。これは痛いな。冷やした方が良いかな?僕は水に濡らしたタオルを綾波に渡した。

「冷やすといいよ」

「ありがとう碇クン」

 おや?赤みが増したようだけど、どうしてだろう?まあいいか。

「シンちゃん、今日はレイの引っ越し祝いも兼ねてパ〜〜〜とやりましょうね」

 はいはいわかりましたよ。ってそのつもりで買い物をしてきたんだ。立とうとした時ミサトさんはイキナリ立ちあがったって・・・

「んじゃあ!今日は私が作りましょう!」

「「却下!」」

 僕とアスカは0.0001秒でユニゾン、その速さにミサトさんは驚いた。

「ど、どうしてよ?せっかくのパ〜ティ〜なんだから私にさせてよ」

 と、とんでもない!ミサトさんに作らせたらせっかくのパ〜ティ〜が台無しになっちゃうよ。

「何言ってんのよ!ミサトは黙って座っていればいいのよ」

「・・・作りたかったのに」

「黙って座る!」

 アスカは怒った。当然だね、あの悪夢は繰り返したくないし、思い出したくも無いよ。それに『作りたかったのに』ってそう言うことは少しは上手になってから言ってほしいよ。

「じゃあ用意しますから、ミサトさん座っていてくださいね」

 僕は念を押した。

「え〜〜〜〜?作りたい〜〜〜」

 ブンブンと首を振ってかわい子ぶる・・・・・・見ているこっちが恥ずかしいよ。

「ビ〜ル抜きますよ」

 伝家の宝刀!

「じゃ!お願いねん」

 ミサトさんは光速で寝そべった。うんうん良かった良かった。さあて腕によりをかけて作るぞ。台所に向かおうとすると綾波がついて来た。

「?どうしたの」

「私も手伝う」

 手伝ってくれるの?嬉しいなあ〜他の二人とは大違いだ。おっとこれは口には出せないな。

「嬉しいけど、今日は綾波が主役なんだから座っててよ」

「ダメなの?」

 うっ!目をウルウルさせている・・・か、可愛い。

「そ、そんな事な、ないよ。でも主役は座っているものなんだよ」

「ダメ?」

 ああっ!そんな目で見つめないでくれ、照れちゃうよ。

「シンちゃん、手伝わせたら?今日からレイも家族になるんだから、家事をしてもらわないと困るわ」

 ・・・・・・・ミサトさん。そう言う事は自分も家事をしてから言ってくださいよ。う〜〜〜ん、綾波はずっとウルウル目をしている。はあ〜〜まあいいか!

「じゃあ手伝ってもらおうかな」

「ありがとう碇クン」

 ニコ

 わ、笑った綾波も可愛いな。よし!腕によりをかけて作るぞ。

 

CHILDREN LIFE

 

 『手伝ってもらおうかな』・・・・・・碇クンが私に言ってくれた嬉しい。今日から一緒に住むのだから・・・ぽっ。碇クンを手伝って負担を減らしたい。

「それじゃあ綾波には何をしてもらおうかな。野菜を切ってもらおうかな」

 野菜・・・・了解。

 トントントン

 上手なの・・・・お料理しているから。

「綾波上手だね」

「うん」

 碇クンに誉められた嬉しい。千切りもできるの、ほら。

 トントントントントン

「綾波・・・・・・」

 何?また誉めてくれるの?嬉しい。

「ジャガイモは千切りにしなくてもいいんだよ」

 あっ・・・・・・・ジャガイモが見事に千切りに・・・・

「な、何を言うの ぽっ」

「つ、次は玉ねぎをお願いしようかな」

「うん」

 今度は間違えないようにしないと。

 ・・・・・今、碇クンと同じ空間にいる。一人で料理して一人で食事・・・・少し寂しかった、でも今は違う。皆がいる、暖かい・・・・

「綾波。運ぼうか」

「うん」

 完成、テーブルには豪華なお料理、美味しそう。リビングに運びましょう。

「おおっ!できたわね。美味しそう〜〜。ビ〜ルっと」

 葛城三・・・ミサトさん嬉しそうに跳ねている。あっ喜びの舞い・・・・・・少しヘン。それじゃあ食べましょう、いただきます。?はじめは乾杯をするみたい。

「ミサト、私にもビ〜ルちょうだい」

「アスカ、ダメだよ未成年だろ」

「それは日本の法律でしょ。ドイツじゃ14からいいのよ」

 うそつきアスカ、本当に大学出たのかしら?

「はあ?そんなの聞いた事ないよ」

「まあまあ、いいじゃないの。今日は無礼講。シンちゃんも飲んで良いわよ」

「いりません。まったく、綾波は烏龍茶でいいよね?」

「うん」

 烏龍茶をついでもらった、碇クンも烏龍茶、ミサトさんとアスカはビ〜ル。2対2にわかれた、少し嬉しい。

「んじゃ、レイの引越しを祝ってカンパ〜〜イ!

 引越ししてから初めての碇クンとの共同作業のお料理・・・・・・ぽっ。いただきます。


 ミサトさんは買収されています(爆)

 シンジ君と二人で楽しいお料理、レイちゃんは嬉しそうです。共同作業で頬を赤らめるのは何か勘違いしていますが(^^;)

 アスカちゃんも無礼講ビールを飲んだら・・・どうなるのでしょうか?

 こんな連載短編小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。


ACT.1 始まり ACT.3 パーティー

CHILDREN LIFE:ACT.2 共同作業