CHILDREN LIFE

ACT.3

パーティー

 ゴクゴクゴクゴク、ゴックン!プハ〜〜〜美味しいわ〜〜〜。ミサトが飲みたい気がわかるわね。でも飲み過ぎはいけないわ、ミサトのようにお腹がたるみたくないからね。

 まあアスカ様がお腹がたるむような事は無いけどね♪じゃんじゃん食べるわよ〜

「シンジ〜、それ取って〜」

「うん、はい」

 チキン、ピリっとして美味しいのよね。いくらでも入るわ。ファ〜ストはお肉を食べられないからこれは私専用、ミサトには食べさせないわよ。野菜でも食べていなさい!

 モグモグモグモグ、ゴックン!

 美味しい美味しい、何も取柄が無いシンジだけど料理だけは一級品なのよね。でもねえ・・・・・

「綾波、美味しい?」

「うん」

「これは肉を使ってないから大丈夫だよ」

「うん」

「烏龍茶つごうか?」

「うん」

 目の前でシンジとファ〜ストが喋っているの・・・・・

「これはソ〜スつけるの?」

「そうだよ、自信作なんだ」

「そう」

 ・・・・な〜〜〜んか、むかつくのよね。

「ん〜〜〜?アスカ、どしたの?箸が進んでないわよ」

「な、なんでもないわよ」

「そお〜〜〜〜〜?」

 ニヤリ

 ゲッ!ミサトの口元が歪んだわ、まあ元から顔が歪んでいるんだけどニヤニヤして気色悪いわね。ゲップなんかして、うっ臭いわね話しかけないでよ。

「目の前でイチャイチャされたら箸は進みませんかあ?嫉妬おおお?」

 やっぱり、からかいね。このアル中が!

「どうして、シンジとファ〜ストに嫉妬しなくちゃいけないのよ」

「私はシンちゃんとレイって言っていないんだけどなあ」

 なっ!しばこうかしら、この状況ならバカシンジとファ〜ストしかいないでしょうが!

「ふん、関係ないわよ。シンジ!ビ〜ルが足りないわよ」

 

CHILDREN LIFE

 

「アスカ〜飲み過ぎだよ」

 アスカの前にはビ〜ルの空き缶が5本転がっていた、中学生には飲み過ぎだよ。って本当は飲んだらいけないんだけど。

「んなこと関係ないわよ。持ってきなさいよ」

「ダメだよ。飲み過ぎるとミサトさんみたいに太るよ」

「・・・・・・烏龍茶で良い」

 うんうん、諦めたようだ。女性は太りたくないからね。食べ物で我が侭言ったら『太る』で静まらせようと。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 ん?この擬音は何だろう。まあ良いや、これは綾波が作った揚げ物美味しそうだ。

「碇クン・・・・・」

「何?綾波が揚げたこれ美味しいよ」

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 聞こえる擬音、イタタタタタタ!!!!誰?頬をつねるのは?

「シンちゃ〜〜〜〜ん、私は太っているの?」

 ミサトさん!僕の背後から両頬をつねって声が低い、シマッタ!ミサトさんが居る事を忘れていたよ。イタタタ・・・

「い、いいえ・・・・」

「そう〜?本当の事を言っても良いのよ。痛くしないから」

 ・・・・・・痛くしない、図太い声、殺気が漂う・・・・・本当の事を言ったら確実に・・・・・・死

「私って太っているの〜〜〜」

 はううううう、答えは一つしかない。

「ふ、太ってなんかいませんよ。むしろやせ過ぎです」

 生きる為だ。

「本当なの〜?」

「ほ、本当ですよ」

「そうよね♪私は太ってなんかいないわよん」

 ふう〜ようやくつねられ地獄から解放、踊るミサトさん、そんなに嬉しいの?

「やせ過ぎなのね。じゃあビ〜ルを飲まないとね♪」

 シマッタ!罠だったのか。台所に飛んで行くミサトさん。そして戻ってきた時には・・・・・やっぱり、大量のビ〜ルが・・・・・・はあ〜〜〜赤字が続くよ。

 

CHILDREN LIFE

 

 ごきゅごきゅごきゅごきゅ

 ぷはあ〜〜〜

やっぱ人生、この時の為に生きているようなもんよね

 五臓六腑に染み渡るビ〜ル、うまい!

「極楽、極楽!」

「お気楽ね、ミサトは」

 そうよ、ビ〜ルがあれば極楽よん。ってアスカ!どうしてため息つくのよ。げっ!シンちゃんも。

「い、いいじゃないの、大好きだから生きていけるのよ。レイ、わかるでしょ」

「・・・・・・・・」

 おうっ!レイまで呆れた目で・・・・・ひ、ひどい!私の生きがいをバカにされるなんて、こうなりゃ・・飲む!

 ごきゅごきゅごきゅ

 喉を通る快感、たまらんぜえ〜!豪快に腕で口を拭く、正しい飲み方よん。

「ミサトさん、タオルがありますからこれで拭いてください。みっともないですよ」

「チチチ、シンちゃんわかっちゃいないわね。これが良いのよ」

「そうなんですか?」

「そうよん、縄文時代から続く伝統なのよ」

「「・・・・・・・・・」」

 シンちゃんとアスカ口を開けたまま・・・・・まあ当然か、ちょっと寂しい。

「本当ですか?ミサトさん」

 おっ!レイが驚いている。うんうん、言ったかいがあるわ〜

「ファ〜スト今の信じたの?ウソに決っているでしょ」

「綾波、信じない方が良いよ」

「でも縄文時代からだって」

「んな大昔からビ〜ルがあるわけないでしょ。私達をからかったのよ。まあいつもくだらないから私とシンジは信じちゃいないけど」

「そうなの」

 もはや、シンちゃんとアスカには通用しないか、でもレイなら何でも信じそうね♪

 

CHILDREN LIFE

 

 楽しい食事、今日からもう寂しくない食事、いつでも一緒に。

 ぱくぱくぱく

 碇クンのご飯美味しい。

「綾波の作ったサラダ美味しいよ」

 碇クンが美味しいって・・・・・嬉しい、私を見てにっこり笑っている・・・・ちょっと恥ずかしい、ぽっ。

「サラダなんて誰でも作れるわよ」

 アスカが文句を言いながらもサラダを食べている。美味しいなら美味しいって言えばいいのに強情・・・・誰でも作れるって言っているのに、この前アスカが作ったサラダ・・・・

「まずかったわ」

「何がよ?」

「この前のアスカのサラダ」

「うっ!」

 アスカはおもわず仰け反ったわ。そうあのサラダは・・・・・思い出すのやめましょう。

「レイ〜〜飲んでる〜〜?」

 ミサトさんが臭い息をかけてきた酔っている・・・・

「はい」

「ダメよ烏龍茶は、それじゃあ飲んだ事にはならないわよ〜ほい」

 ビ〜ルを私に手渡した、どうしよう?

「綾波飲んじゃダメだよ」

 そう、碇クンが言うのなら飲まない。そしたらミサトさんが耳元で囁いたの。

「レイ、飲むと綺麗になってシンちゃんが喜ぶわよ」

 

 綺麗・・・・碇クンが喜ぶ・・・・・飲む・・・・・ごきゅごきゅごきゅごきゅ

「わあ!綾波〜〜」

「おおっ!いい飲みっぷりね」

 ぷはあ〜〜〜、苦い、美味しくない・・・・・ミサトさんこれがどうして美味しいのかしら?舌が麻痺しているのね、だがらお料理もできないのね・・・・・・・・

 くらくらくらくら

 あ・・・・なんだか頭がボ〜〜としてきたわ。体が熱い。

「綾波、大丈夫?顔が赤いよ」

 えっ?赤いの・・・・ぽっ、違う、体が熱い、ああ・・・視界がぼやけて・・・・・

 バタン!

綾波!

「あらあらレイにはまだ早かったわね」

「ミサト!ファ〜ストに何吹き込んだのよ?・・・・」

「べっつに〜〜〜・・・」

「綾波、大丈夫・・・・」

 皆の声がだんだんと聞こえなくなってきた・・・・・・・ああ、パ〜ティ〜は終わるのね・・・・さよなら碇クン・・・しくしく・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐうぐう・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここは?どこ?

 私は?誰?

 私は綾波レイ・・・・・・・・・・・頭が痛い・・・・・

 

 はっ!

「気がついたね」

「碇クン・・・・・・」

 頭に冷たいタオルが乗せられていたの・・・・・・そう思い出した、ビ〜ルを飲んでそれから寝ちゃったのね。

 今は何時かしら?午後10時・・・・2時間くらい寝てたのね。

「綾波、起きて大丈夫なの?」

 コクリ

 まだ少し頭が痛いけど大丈夫、優しいのね。

「水持ってくるよ」

「うん」

 碇クン急いで台所に走ったわ。

「レイ〜〜起きたのね。寝起きの一杯どお?」

 ミサトさん、するめを口からだしたまま、またビ〜ルを進めた・・・・・ビ〜ルしか頭にない上司って・・・・・少しイヤ。

 フルフル

「いらない」

「あら?そう、じゃあこれは私の♪」

「ミサト、飲みすぎよ」

 アスカは烏龍茶を飲んでお菓子を食べている・・・・・・・底無し胃袋ね。

「ん?ファ〜スト何か言った?」

 ・・・・地獄耳・・・違う野生の感ね。

「いいえ」

「あっそう。お風呂に入ってこよ」

「お風呂での一杯、良いわね」

「飲むことから離れろ〜〜」

 二人の漫掛け合い、ネルフを首になっても生きていけるわね、くすり。

「綾波、水だよ」

「ありがとう」

 碇クンがついでくれたお水・・・・・冷たくて美味しい。パ〜ティ〜・・・・・寝ちゃったけど楽しかった。


 いやあ〜〜楽しいパティーでしたね(本当?)

 ビールがメイン?のパーティーやはり最後はレイちゃんが犠牲になりました。ミサトさんのレイちゃんからかいは続きそうです。

 こんな連載短編小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。


ACT.2 共同作業 ACT.4 入浴

CHILDREN LIFE:ACT.3 パーティー