CHILDREN LIFE
ACT.7
Sleep Girl
どきどき、どきどき
碇クンのお部屋・・・・鼓動が早くなっている・・・・この感じは何?
どきどき、どきどき
いつもここで碇クンは寝起きしている・・・・・私は今ここに居る・・・・・・嬉しい。
どきどき、どきどき
これが碇クンの机・・・・・・ここでお勉強をしているのね・・・・・・これは明後日提出の数学の宿題・・・・
流石碇クン、キチンとやっているわ・・・・あっここ間違っている・・・・書き直しておきましょう、これで全問正解、碇クンが知らないところで優しくするのも愛情・・・・ぽっ!
?たたんであるプリントは何かしら・・・どきどき、見て良いの?・・・どきどき
人のものを勝手に見たらいけないわ・・・・黙って見たら碇クンに嫌われる。
それはイヤ・・・・・でも碇クンは私の全てを見た・・・・ぽぽっ!また見せましょう、ぽっ!
だから碇クンのものは見て良いのね、見ましょう。
どきどき、どきどき
・・・・これは明日提出の漢字練習、緊張して損したわ・・・?これは名前が違う。
惣流・アスカ・ラングレー、アスカのね。でもどうして碇クンの机に?
・・・もう一枚重ねてある・・・・これは碇クンのね。流石碇クン、キチンとやっているわ・・・・・・私宿題やったかしら?
・・・・・やっていないわ、どうしよう・・・・・ネルフの実験でできなかったと言えばいいわ。
それより今はこれが問題、どうしてアスカの宿題がここにある事・・・・・?
あっ!その疑問が今解けたわ。碇クンのプリントとアスカのプリント漢字の筆跡が同じ、つまり同一人物が書いたのね・・・・どちらとも碇クンの筆跡。
・・・・アスカ、碇クンに宿題をやらせたわね。自分がSALのような字だから碇クンにやらせるなんて許せない。アスカの事だからイヂメテやらせたに違いないわ、碇クン可哀想。
めらめら、めらめら
私・・・怒りの炎で燃えているわ・・・・・でもちょっと熱い、火傷しそう。
めらめら、めらめら
碇クンの悔しさ、私が晴らすわ。
けしけし、けしけし
アスカの宿題を消しゴムでけしけし、これで明日先生に怒られてバケツを持たされて廊下に立たされるわ。くすくす、くすくす
任務完了、プリントは真っ白・・・・碇クン天国から見ててくれた?仇は取ったわ。
・・・・・・あっ!いけない碇クンはまだ死んでいなかったわ、この襖を挟んだ向こうに居るのに。
どきどき、どきどき
襖の向こうに碇クンが居る・・・・それだけで鼓動が早くなる・・・・・眠くなってきたわ、寝ましょう。
・・・・これが碇クンのベッド・・・・どきどき、どきどき
ぽむっ!
マクラに顔を埋めてみる・・・・くんくん、くんくん、あふうぅ〜〜・・・・・碇クンのにおい、もっと堪能しましょう。
くんくん、くんくん、くんくん、くんくん
碇クンのマクラに今私の顔が・・・・・ぽぽぽぽぽぽぽぽ!幸せ。
これが碇クンの全身を包んでいる毛布・・・・・・今から私を包む、そう碇クンの毛布が私を包むのね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・感激、後は碇クンが来るだけね。
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・・・・・・・・遅い、碇クン遅い。どうして?待っているのに来てくれないの?しくしく、しくしく
・・・・・・・・しくしく・・・・・・・・・思い出したわ、碇クン家事で遅くなっているのね・・・・待つ事も仕事、待っているわ。
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・・・・・・・・
・・・・・・・・すやすや、すやすや、すやすや
CHILDREN LIFE |
「シンちゃん、おかわり〜〜」
「だめですよ、それで10本目でしょう。今日はもうサ〜ビスしましたよ」
「え〜〜〜かたいこと言わないで〜」
「だめです!」
「ちえ〜シンちゃんのケチィ〜」
ミサトさんは頬をぷう〜と膨らまして駄々をこねた・・・・まったくいい年して。
「シンちゃん、私はまだ20よ」
えっ?声に出して言っていないのに、僕の心を読んでいるの?
「しょうがないわ、最後はメ〜ランで締めくくりますか、作ってねん」
「シンジ、私も〜〜メ〜ランお願いね」
・・・・メ〜ランって二人とも業界人じゃないんだから。
「トンコツで良いですね?」
「「OK〜〜」」
台所に行って麺を茹でる、インスタントだけどね。たまに一人で留守番している時なんか重宝するんだ、ご飯作らなくて済むから。
麺がほぐれてきた、火を止めてス〜プを〜〜〜、器に移して完成!楽で良いね。
「はいミサトさん、アスカ」
湯気を立てるラ〜メン、美味しそうな香りが漂っている。ん〜〜僕まで食べたくなっちゃった、でもやめとこう夜遅くの食事は胃に悪いから。
二人は豪快に食べているけど、もたれないのかな?頑丈な胃だなあ。
「ごちそうさま、さあて歯を磨いて寝よ〜〜」
アスカはお腹をさすって満足のようだ。歯を磨き洗面台へ直行、その後は部屋に戻っていった。夜更かしはしないアスカ曰く「夜更かしはお肌に悪い」・・・でも今食べたのも十分体に悪いと思うけど。
「ミサトさん、お風呂に入りますか?」
「ん〜〜後で良いわ、先に入って良いわよ」
で〜〜〜〜んとお腹を出して大の字に寝転んでいる・・・・・はあ〜〜毎度の事ながらそんな格好しないでくださいよ、みっともない。
「じゃあ先に入ります」
ええと、着替えは・・・・って部屋にあるんだ。ちょっと行きづらいな、でももう寝ているだろうから良いかな。
音を立てずに襖を開け・・・・
スススス〜〜〜
よし音はしていない。
「シンちゃん、レイを襲っちゃダメよ」
ガガガガッ!
ミ、ミサトさん!変な事言わないでください、音が出ちゃったじゃないですか。
「あっ、でもシンちゃんが襲われるって事もありえるわね」
・・・・・・そんな事、綾波がするわけないでしょ。
気を取りなおして、抜き足差し足忍び足で・・・・綾波は・・・・・
「すやすや、すやすや」
寝ている、ビ〜ルを飲んだから眠たかったんだね。寝息が聞こえるよ。静かに下着を取ってと。
「すやすや、すやす・・・くふ〜う〜〜」
おおうっ!びっくりした〜〜突然悩ましげな声をあげるなんて・・・
「すやすや、すやすや」
「おやすみ、綾波」
僕は呟くと部屋を出た。
う〜〜〜ん普通の就寝だな。期待していた方々ごめんなさい<_>
次で描きますから、でも期待しないでね(^^;)
レイちゃん、シンジ君の布団をじっくりと堪能してからお休み、良い夢を見ているのでしょうか?
こんな連載短編小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。
ACT.6 問題解決 ACT.7 Sleeping Girl
CHILDREN LIFE:ACT.7 Sleep Girl