EVA CHANGING Type SINJI

その11

 冬月によりすでにいくつかの支部は破壊されている特務機関シンジ。
 ゲンドウは
「これは、マズイな。このままでは
ユイ(シンジ)を危険な目にあわせなくてはならないではないか」


 娘(息子)にはとことん甘いゲンドウ。
 なお、ゲンドウのクローンも現在順調に増産しているが、一般公開はされていないその理由はいたって単純、生産した分だけシンジに破壊されているからだ。
(それだけ毎日シンジの
折檻が行われているということでもある)


「父さん、アメリカ支部が消滅したって本当?」
「ああ、本当だ。恐らく冬月の仕業だろう。」
「冬月先生が?こうなったら折檻するしかないわね。今何処にいるかわかる?」


「ああ、今はハワイ諸島(海の底じゃ・・・)で待機しているらしい」
「そう、判ったわ。アスカとレイが来たら行ってくるわね」
 なんというご都合主義か、その台詞を待っていたかのように(実際に扉の外で聞き耳を立てていた)総司令執務室へと現れるレイとアスカ。


「二人とも丁度よかったわ。これから、旧ハワイ諸島に行くけど、一緒に行く?」
 この二人には聞くまでも無い。二つ返事で即答でOKである。
「それじゃ行くわよ。
ルー*


 過去に行ったことがある場所へ一瞬で飛ぶことができる呪文を唱えるシンジ。
 シンジ自身はハワイには行ったことは無いが、コピーシンジならハワイにもいる。
 シンジは(望んだわけではないが)自分とそのコピーで、電話網やインターネットをも凌ぐ程の大規模ネットワークを所有していることになる。


 しかも、その意思伝達速度は極めて高速で世界中の情報がリアルタイムで分かるという優れものだ。
「到着ぅ〜〜♪」
 これから、戦いだというのに緊張感のカケラも無いシンジ。


 そのころ、サブキャラで唯一登場している洞木ヒカリ嬢は
「さすがね碇君。こんなに料理が上手だなんて・・・」
 彼女の姉と妹がどこからともなく手に入れたシンジコピー二人とともに料理の研究に
勤しんでいた

made in LINA

 ハワイに着いた三人、これから激戦になるだろう。普通なら緊張するのだが・・・・
「うわ〜綺麗!シンジ泳ぎましょう」
「え〜?戦いに来たのよ」


 お気楽なシンジだが、一応は戦いを気にしている。
「そんな事後々、ハワイに来て泳がないなんてバチが当たるわ」
「そうよ碇クン、はいこれ」


 レイは紙袋をシンジに手渡した。
「?なにこの袋」
「開けてみて」


「うん・・・な、何これ?」
 シンジは驚いた、中からでてきたのは水着、それも
ビキニ
「あたしとレイで選んだのよ。シンジなら絶対に似合うわよ」


「で、でも恥ずかしい・・・・」
 あまりの大胆さに顔が真赤になる。
「恥ずかしくなんかないわ。碇クンが着れば・・・・・
ぽっ


 シンジの持っている水着をジッと見つめ赤くなるレイ。
「そうよ!早く着替えて着替えて」
 アスカも鼻息が荒い。


「う、うん、わかったわよ」
 こうして戦いの前のバカンスが始まった。

made in jun16

 シンジが水着に着替えるのを待っているレイとアスカ。
 普通なら男の方が着替えは早そうな物だが、シンジはビキニに慣れていないのだろうか随分と時間がかかっている。


「う〜〜ん、
はパットで誤魔化せるとして・・・はどうしよう・・・」
 女装していて、それがどんなに似合っていてもシンジは男である。女には無い物をどのように誤魔化すかに随分と悩んでいる模様である。


「あ、
あの手があった。」
 シンジは何やら呪文を唱えると、それを自分自身にかける。
「これで良いわね。」


 何と、魔法によってどこから見ても
正真正銘の女性になっているではないか。
 しかも、すこぶる付きの美人である。
 どうやらシンジ君、いくつかオリジナルの魔法も使えるようだ。とはいえ、この魔法の効果は一時的なもの。


 一生女性で過ごすとなれば毎日何回もこの魔法を使う必要がある。
 それと、いつもはこれを使わない最大の理由が自分の周りの人間関係によるもの。
 レイとアスカはシンジも好きなのでそれほど気にならないのだがゲンドウ、リツコ、ミサト、マヤ、メガネ、ロンゲ等は手におえない。


 ガサッ


 物陰で着替えていたシンジだが、何者かが近くにいるようだ。
 気配は何も感じない。だが、シンジは安心しきっている。その理由は至って簡単、自分のコピーのうちの2人だと言うことを知っているからだ。


 その様子を見ると、どうやらシンジ(男性)とシンジ(女性)とのデートの真っ最中であるようだ。
「自分同士でそんなことするなんて、私って
異常なのかしら?う〜ん、わからないわね。」
 そんな事は誰にも分からない。第一、自分同士で付き合うことなど普通なら考えられないことなのだから。


 結局、その二人のシンジコピーは放っておいてさっさとアスカ達のところへ向かうことにした
 その頃、第3新東京市では
「ま、負けたわ・・・」
 洞木ヒカリ嬢、料理には自信があったのだが、シンジには勝てなかったようだ。


「そんなことないよ、ヒカリちゃん(ヒカリ姉さん)だって、かなり良いよ」
 ヒカリちゃんと呼んでいるのはコダマのシンジ、ヒカリ姉さんと呼んでいるのはノゾミのシンジである。


 そこへドタドタと大きな音を立てて入ってくる姉のコダマ
ヒカリ!ネルフに青葉さんて人がいるって本当?」
 キッチンに入ってくるなり、変なことを聞く。


「さあ?どうなの?碇君。」
「オペレーターにいるけど。それがどうかしたの?」
「決めたわ。私はその人と
結婚することにしたわ。」


 なんと、あの青葉シゲルに
熱愛宣言か!!!!!?
「お姉ちゃん!?どうして?」
「簡単じゃないの。」


 どの辺が簡単な理由だかさっぱりわからないヒカリとシンジ達
「コダマ、ヒカリ、ノゾミときたら、アオバも無いと駄目じゃない。」
「コダマ」「コダマ姉さん」「お姉ちゃん」


「「「
そんな理由で?」」」
 3人の妙に揃ったツッコミにもめげないコダマ。
「そうよ。お父さんだってあの名前ならすぐにOKだろうし。」


 未だに訳が分からない3人。
 それもそのはずでこの3人は
新幹線があったことは知っているが、その名前までは知らない。

made in LINA

 アスカ達の元へ向かったシンジ、すでに二人は水着に着替え遊ぶ準備は整っている。
「シンジ〜おそ〜い」
「碇クン・・・・」


 二人は何気なく平然に装っているがシンジの女性化した身体に目を血走らせ、瞳にその姿を焼きつけている。


(はあはあはあ、ごっくん!!シンジ・・・その姿は罪だわ)
鼻息を荒く生唾を飲み込むアスカ、もし二人っきりであったら
迷わず襲うであろう。


(はうはうはうはう、たらたらたら・・・碇クフン)
口が半開きで涎がでているレイ、もし二人っきりであったら
迷わず襲うであろう。


「じゃあ泳ぎましょう」
 シンジは笑いながら海に入っていった。

made in jun16


 ルー〇でハワイに来た三人、冬月を折檻するはずなのにお気楽にもバカンス。

 シンジ君、本物の女の子になっちゃった(魔法だけれども)

 そしてヒカリちゃん、負けるな!料理は愛情だ(^^)

 それにしてもコダマさんは・・・・・天然?


その10 その12

リレー小説:EVA CHANGING Type SINJI その11