EVA CHANGING Type SINJI
その13
火山の火口に飛び込んでしまった冬月。
「う〜ん、どうしようかしら…」
シンジは、なにやら悩んでいる様子。
しかし悩んでいる内容は…
「う〜ん、追いかけるべきか引き返すべきか…」
(シンジ、悩んでいる姿もステキよぉ〜〜)
(碇君、どうして私に相談してくれないの?)
アスカとレイも自分の世界に入っている。
「よし、決めた。アスカ、レイ私は冬月先生を追いかけるけど、二人はどうする?」
どうやらシンジは追いかけることに決めたようだ。(平気なんだろうか…)
「聞くまでも無いじゃない。シンジが行くところなら何処でも行くわよ。」
「私は碇君の傍なら何処でも良い。」
意を決して火山の火口へと飛び込む三人と一部のシンジコピー達。全体を合わせてざっと10万人くらいだろうか…その一緒に飛び込んだとあるコピーの会話
シンジ(男性)「シンジ、僕は行かなくてはいけない。ここで待っているんだ」
シンジ(女性)「嫌よ。シンジが行くのなら私も行くわ」
どうやら、シンジ同士のカップルらしいが…
シンジ(男性)「僕だって、シンジと別れるのは辛い。けれど、こればかりは仕方の無いことなんだ」
シンジ(女性)「シンジ、私を…いえ、私達を置いて行かないで。」
シンジ(男性)「私達?ま、まさか…」
シンジ(女性)「ええ、今一ヶ月よ…」
シンジ同士でありながら子供が出来てしまったらしい。生物学的にこんなことがあるかどうかは疑わしいが、すでに常識というものが通用しないのでさほど気にしなくても良いだろう。
シンジ(女性)「名前も、もう決まってるのよ。」
シンジ(男性)「どうするんだい?」
シンジ(女性)「私とシンジからとって、シンジにするつもりよ。」
同じ名前のカップルで、二人から取れば名前が一緒になる。
どうやら、一部の支部が破壊されてもシンジの増え方にはさほど影響しないようだ。
シンジ(男性)「シンジか、覚えやすくていい名前だな。それじゃ、二人…いや三人で一緒に行こう」
そういって、シンジコピー(男性・女性)も火山の火口に飛び込む。
火山の火口に飛び込んだシンジ達
しばらく落ちると、冬月らしき姿を確認
「アスカ、レイ。あそこ。」
三人は翔風界(レイ・ウィング)の魔法でその場へと移動する。
シンジコピー達も、同じ場所へとやってくる。勿論、全員が降り立つことは不可能なので、大部分は滞空したままだ。
「こんなところに、抜け穴とはね…あの爺さん、なかなかやってくれるじゃないの。」
「この程度で逃げおおせると思ったら大間違いよ。冬月先生、待っていて下さいね。」
会心の笑みを浮かべるシンジ(オリジナル)だが、心の中は全く違う。
「ジイサンは用済み。碇君、早く行きましょう。」
洞窟の中を進んでいく三人。
「巨大な穴以外、何も無いわね。」
「どうやら、ここに飛び込むしかないようね。」
「ちょっ、ちょっとシンジ。それって、本気で言ってる?」
「勿論、本気よ。それに、自由落下するわけじゃないし。」
言いながらも、既に穴の上に移動しているシンジ。レイとアスカはシンジに付いて行くだけだ。
「さ〜て、これが本当のフリーフォールゥ〜〜♪♪」
さっきは「自由落下しない」と言っておきながら、完全に自由落下するシンジ。
それでも、しっかりとスカートを押さえている辺りは完全な女の子である。
じつは、確かにシンジは言ったとおりで「自由落下」はしていない、「下向きに加速」しているのだ。
そして、たどり着いた先は…
「シンジ、あそこにお城が見えるわね。」
「対岸にも、お城が見えるわ」
中世ヨーロッパ風の城が建っている空間であった。
「とりあえず、あのお城に行きましょう。」
見覚えの無い中世ヨーロッパ風のお城に到着する三人。
「結構、大きな町ね。城下町ってやつかな」
「でも、現在というよりは本当に中世ヨーロッパの世界みたいね…」
「とにかく、あのジジイを探すわよ。」
シンジは集中して、世界中のデータを探す。
一緒に来たコピーシンジ達は、飛行呪文で広範囲にわたって、活動している。先ほどの洞窟から、さらに多くのコピーシンジ達がこちらにやってきている。
「発見できないわね。あの、対岸の城が怪しいけど…結界があって入れないみたい。」
「でも、どうやって渡る?これは、ちょっと渡れそうに無いわよ。」
間にある海は流れがかなり速いようで、船で渡るのは不可能だろう。
「とにかく、お城に行きましょう」
「あ、シンジ。地図が売ってるわ。オジサン、この地図いくらですか?」
「50ゴールドだけど、お嬢ちゃん達可愛いから、ただであげるよ。」
通貨の単位が違うことに全く気づかないシンジ。
「良いんですか?」
「構わないさ。古くて、ちょっと使いにくいからね。」
「ありがとうございます。」
地図を受け取るシンジ。その地図は世界地図と詳細マップのセットのようだ。
「ここの城はラ*トーム城って言うみたいね。」
「何処かで聞いたことある名前…」
「大陸の南にはド*ドーラとかメルキ*。東のほうにリ*ルダールと*イラがあるわね…」
どうやら、アレフ*ルドにやってきてしまったらしい。
made in LINA
「ねえねえシンジ、私達ってなんだか勇者みたいね」
西洋の雰囲気をかもし出している街にアスカははしゃいでいる。それもそのはずここはアレフ〇ルトなのだ。
「本当ね。冬月先生はどこに行ったのかしら?」
辺りを見まわすシンジ、訳がわからず城からでた三人はRPGの鉄則を守らずに装備無しで外に出た。辺り一面草原、目的地がわからないまま歩いた。
「碇クンどうするの?」
「う〜〜んどうしようかしら」
悩むシンジ、そこに・・・・・スライムが現れた。定番である。普通なら驚くが・・・
「きゃあ可愛い〜〜えいえい!」
アスカはスライムを指でつつく。プニプニしている。
「アスカ、それはスライムよ倒して経験値を上げないと」
三人はすでに最強である。いまさら上げる事はないだろう。
「どうしてよ、かわいそうよ。えいえい」
どうやら気に入ったようである。突つかれるスライム、だがモンスターである、アスカに襲いかかった。
「アスカ!」
シンジは助けに行こうとするが遅い。
「うわ〜抱きついてきた〜カワイイ〜」
スライムの攻撃は効かなかった。そこへ一人の人物が現れた。
「アスカ、渡しなさい!」
「えっ?」
振り向いた先にいたのはリツコ、アスカの方に走るとスライムを奪い取った。
「なっ何するのよ」
「きゃあん、プニプニしている〜〜〜」
リツコはスライムを頬擦りし始めた。
「この感触、肌触り、肉球並だわ〜」
快感にトリップしまくるリツコ。三人はただ唖然とそれを見ていた。
made in jun16
完全にRPGのノリの三人、とりあえず、MADを無視して。大魔王(?)冬月を探す。
そこへ出てきたモンスターはボストロール三匹。普通なら、結構苦戦するが…
「なに、あれ。緑の皮膚なんて気持ち悪いわね。」
そう言いながら、一撃で仕留めるアスカ。
「碇君!危ない」
シンジの後ろに回り込んだボストロールがシンジに痛恨の一撃を浴びせる。直撃するシンジ
「シンジ!!」
心配し過ぎである。
冬月の「バベルの光」が直撃しても「ビックリした」で済んでしまうのだ。
「痛いじゃないの!何するのよ。」
怒りを露にするシンジ、これが本当の「怒りシンジ」だ。
シンジの怒りの一撃が放たれ、一瞬で跡形も無く消滅するボストロール。
「冬月先生も、こんなザコを私に向けるなんて…」
冬月は関係無い。最初から原生していたモンスターだ。全てのモンスターを倒してなにやら音が聞こえてきた。
「なに?今の音。」
「碇君のレベルが上がったみたいね。」
「でも、さっきからずっと同じのが鳴ってるわよ?」
アスカが不思議に思うのも尤もである。
「ええっと、僕のステータスはっと…」
シンジは自分のステータスシートを見る。(何でそんなものがあるんだ??)
「アスカとレイは二人ともレベル99か、強いんだね。僕は、今のでレベル10になったよ。」
「今ので?????」
「うん、今ので。」
「その前は?」
「レベル1」
「「………」」
最強の状態であったのにレベルは最低の1。これ以上強くなるというのか…
made in LINA
シンジのレベルはたったの10だった!
これ以上強くなっても意味がねーだろ、という声が聞こえるような気がしないでもないが、無敵のシンジ様を見てみたいアスカとレイの二名はシンジのレベル上げを大希望。
と言う訳で一行はレベル上げのメッカ、リムル○ールへとやってきた。(○ーラでひとっ飛び)何故リムル○ールに来たのかというと、勿論かの有名なはぐ○メタルを乱獲するためである。
そして目的地に到着するなり、いきなりはぐ○メタルの群れに遭遇するシンジ達。(しかも敵は気付いていない)
この辺の運の良さはとんでもないものがある。だが、問題もあったりする。
はぐ○メタル一匹を片付けるのならば一撃で仕留められるが、軽く見積もっても100匹はいる。
気弱なはぐ○メタルのこと、迂闊に手を出しては大多数には速攻で逃げ出される可能性は高い。
でも一行には「ちまちまレベルを上げる」という思考は無い。
そんなこんなでシンジとアスカが「どうしたものか」と思案している中、
「メテオ」
とレイが呟いた。
「へ?」とシンジとアスカが思う間も無く、降り注ぐ流星の雨。一瞬にしてはぐ○メタルは灰と化した。
何故レイがこの魔法を使えるのかというと、攻撃力でアスカに劣るレイがアスカに勝つためにFFの魔法を取得したのだったりする。
レベルアップのファンファーレが鳴り響く中、ふと漏らしたシンジのコメント。
「綾波、DQ世界でFFネタは反則・・・」
ファンファーレが鳴り続くが、予想よりも大分短い。
「何故?あんなに倒したのに・・・」
「アンタバカ?経験値は16ビット処理だから最高は65535ポイントなのよ」
「更に3人で等分するからもっと減るよ。」
「そんな・・・せっかく覚えたのに。」
レイのメテオの所為で周りはクレーターだらけである。
「でも、経験値はともかく幸せ*靴は3個手に入ったわ。」
シンジが残された宝箱を開けている。どう見てもは*れメタルよりも大きいし、あの攻撃でも傷一つついていない。
もしかしたら、最強の防御力を持っているのかもしれない。
「アタシは要らないわね・・・」
アスカのレベルは99、これ以上上がらない。
「私も・・・」
レイも99、最高だ。
「それじゃ、私だけ?でも二つも履けないわよ?」
「一つはシンジが履きなさい。あとの二つは売るわよ。」
かなり貴重なアイテムであるが。役に立たなければ売られる運命である。
この世界には「ダ*マの神殿」が無い為転職もできない。それに、エヴァのパイロットがそう簡単に転職できるものではない。
シンジのレベルが低いのはネルフ時代に訓練をあまり受けていなかった所為だ。訓練もろくに受けずに出撃・・・今になってみるとかなり無謀なことをしていたものだ。
そして、シンジの経験値稼ぎは延々と続く。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・シンジ、今いくつ?」
息を切らしているアスカ。さすがのアスカも数え切れないほど戦闘すれば疲れもする。(相手は全部はぐれメタ*)
「やっと20よ。」
「・・・・・・・・・・・」
レイも相当疲労が溜まっているのだろう、先程から全く喋らない。
「アンタ、随分レベルアップ遅いわね・・・」
すでに、アスカとレイなら何十回もレベル1から99になるほどの経験値は貰っている。シンジはレベル10まではかなり速かったようだが、そこからはなかなか上がらない。
「そう?」
「そうよっ!」
レベルアップは遅いが、その分パラメーターの上昇値は桁外れだ。
「あ、また見つけた♪」
前方約4kmの地点にはぐ*メタルを発見するシンジ。(よく見えるな・・・)
「じゃ、ちょっと行ってくるわね。」
一瞬でその場に瞬間移動するシンジ。直後待っていたレイとアスカには光の柱が見える。上空から、バハム*トのテラ*レアが降り注いだのだ。
冬月の「バベルの光」を軽く上回る攻撃力だろう、シンジの周りは陸地が消滅し海と繋がっている。
レイのメ*オ、ドラ*・スレイ*。アスカのギ*・スレ*ブ、か*はめ*。シンジのテラフ*ア、完全版増幅*ガ・スレ*ブにより、リムル*ールがある大陸の北部は既に原形を止めていない。
あまりに強力な攻撃なので、モンスターの死体は欠片も残っていない。
「・・・レイ、シンジって本当に人間??」
「それは言わない約束よ・・・」
シンジに限らず自分達も人間離れしていることを、全く自覚していない。
「アスカ。また見つけちゃった。」
そういって、戻ってきたシンジの手の中にはまたしても「幸せの*」さっきから、ずっとこの調子である。
何故か、シンジが止めを刺すと必ず「*せの靴」が手に入るのだ。
「そんなの、もう要らないわよ。早く捨てなさい。」
その頃リ*ルダールの町では
「な、なんだ。さっきのあの光は・・・」
「山が消えてるぞ・・・」
「スカルゴンの死体(?)が大量に転がってたわ・・・」
死体の欠片も残らないのに何故か死体が残っている。
かなり前に、レベルが低かった頃にシンジが倒したものだ。
「幸*の靴がそこら中に転がってるぞ・・・?」
リムル*ールの人々はこれを拾い、装備して生活していく事になる。
この後、大魔王が現れる事になるが、その時も町を守り通せたのはこのおかげだろう。
さらに、シンジ達の攻撃を目の当たりにしていたから、大魔王出現の時も一切パニックにならず冷静に対処できたと言うのも町を守り通せた大きな理由である。
made in LINA
火山の中はなんと!DQの世界、勇者?となった三人(自覚無し)はレベル上げに夢中(RPGの基本ですね)
は〇れメタルを羨ましいほど倒し、幸せの靴を履ききれないくらい得ましたが、シンジ君のレベルは上がりません。
FFネタを披露するレイちゃん、FFファン?
リレー小説:EVA CHANGING Type SINJI その13