リレー小説
EVA CHANGING Type SINJI
その5
そのころ、旧ネルフの発令所
メガネ「お、おい……これ……」
ロンゲ「ま、間違いない!これは…パターン青、使徒っ!本部内にいますっっ!!」
冬月 「何!?すぐに葛城くんと赤木くん、伊吹くんを呼び戻せ!それから……パイロットの3人もだっ!」
セントラルドグマ
「ひどいなぁ、このボクを忘れるなんて……。シンジ君、いま行くよ。」
ナルシスホモは小脇にチョンパされた首を抱えてつぶやいた。
made in 出水 涼
そして(シンジに対する一方的な)愛の力か、ほぼ光速の速さで上昇する首ちょんぱ少年。
そしてかなりやばいムードを無視して教室に降り立つ。
「さて、シンジ君は、っと。」
悠々とした様子で辺りを見渡す。
辺りを見渡すと言っても普通ではなく、勿論手に持った首を『ぐるぅり』と動かしているのである。
はっきり言ってかなり不気味だ。
そして首ちょんぱ少年が視線を元に戻した瞬間、彼の目の前は光り輝いた。
「ん?・・・ぶべらぁっ!!!!!!」
そう、運悪くアスカの放った○め○め波が彼の体にぶち当たったのだった。
1800エクサワットのエネルギーが彼の体を遥か天空に突き上げる。
「そ、そんなぁぁぁぁっ!せっかく復活したのにいぃぃぃぃぃぃっ!!!」
あわれな首ちょんぱ少年は一瞬にして衛星軌道上にまで打ち上げられたのだった。
でも首ちょんぱ少年は諦めない。
「ふふふふふ、待っていてねシンジ君。愛には障害がつきものさ。」
そう良いながら首ちょんぱ少年は宇宙空間を平泳ぎしながら地球へと戻ろうと努力するのであった。
平泳ぎで必至で地球に帰ろうとするカヲルだが、宇宙空間では空気はないし当然水もある訳が無いいくら手で掻いても前には進まない。
既に第1宇宙速度を突破して地球の衛星軌道に乗ったカヲル。
だが、スピードが速かったので、楕円軌道になっている。
そして、太陽・月・地球が一直線に並んだところで一旦は地球に近づいたものの、スウィングバイで太陽に向かって加速されてしまった。
「これは、まずいね。生と死は等価値だけど、シンジ君に会えないのは嫌だよ。」
ほぼ、同時刻。
「マナ。やっぱりアンタとは蹴りをつけなくちゃいけないようね。」
「そうね。碇君は誰にも渡さないわ。」
さっきまで向かい合っていたレイとアスカだが、もう同盟を結成している。
「昨日の敵は今日の友」という言葉があるが、この場合は「5分前の敵は、今の友」と言ったところか。
マナは、戦自の研究所から(無断で)拝借してきた、最新の超小型携帯N2爆弾で、それを迎え撃つ。が、レイ(どうやら生きていたらしい)のATフィールドであっさりと防がれアスカの*め*め波の直撃を食らって、お星様となってしまった。
「ふっ、最初からこうすれば良かったのさ。」
カヲルはATフィールドを応用して、地球へと戻りつつあった。既に大気圏突入は済ませ、現在の高度は約30000メートル後はゆっくりと日本の第3新東京市に下りていくだけだ。
「もうすぐ会えるよ、シンジ君。」
と、その第3新東京市が光り、何かがカヲルに向かってきた。
「ま、まさか。またこのパターンかい?」
カヲルのところに飛んできたのはアスカのか**め波によって飛ばされたマナであった。
必死に避けるが、まるで狙ったかのように進路が曲がりカヲルに襲い掛かる*めは*波。
こんな事は数学(統計・確率)的に考えると、まず起こり得ないことであるがアスカの本能であろうか、無意識下でカヲルとマナを同時に攻撃したようだ。
マナは、カヲルにぶつかってその場で止まるが(もちろんその後落下)カヲルは作用反作用の法則通り、またしても宇宙に逆戻りである。
「僕の身体よ、どこに行くんだい?」
マナとぶつかった衝撃で、抱えていた頭を手放してしまった為に、頭と身体は別のコースを辿る。
今度は、身体の方がほぼ第1宇宙速度でめでたく(?)地球の周りを周回する衛星になることができた。
頭の方は体よりも軽いので、更にスピードを増して太陽を中心とする周回軌道に乗ったようだ。
made in LINA
カヲルが再び宇宙に飛ばされた時、太陽系に近ずく物体があった!
その昔、宇宙の中心で闘い、そして散ったロボット!
その名は「ガンバスター」!!!
カヲル「なんだい?あのEVAとは違うロボットは?リリンはいろんな物を造っているんだね。シンジ君・・・・・」
その頃、旧発令所では・・・・・
メガネ「太陽系外より侵入してくる機影を発見!」
ロンゲ「パターン・・・周期的に変化しています!」
冬月 「何!?もしや・・・まさか・・・ありえん!しかし、あれが戻れば・・・・」(ニヤッ)
不気味に笑う冬月を生かしておくことに不安を覚えるロンゲとメガネであった。
その頃マナは無事(?)自宅に戻って愚痴っていた・・・
マナ「なんなの!?ATフィールドって!?反則じゃない!このままではいけない!シンちゃんに会えない!」
秘かに修行を始めるマナであった!
made in エレア
マナがどうやって無事に生還できたか説明しよう!
お星様となりかけたマナ、だがその後火の玉になりかける。
「きゃあああああああああああああああああ!!!!!」
高度30000メートルからのパラシュートなしのダイブ、人類初である。
「いやあああああああああああああああああ!!!!」
声が落下するスピードについていけず遅れている。
「もうだめえええええええええええええええ!!!!」
このままでは地上に激突して確実に死んでしまう。だが・・・・
ドッボーーーーーーン!!!!
落下した地点は運良く第三芦ノ湖、激しく水飛沫が飛んだ。
「ふう〜〜〜助かったわ」
額の汗を(全身ずぶ濡れだが)腕で拭った。
「危うく死ぬところだったわ」
そしてこのままでは二人に勝てないので一時家に帰るのであった(授業をサボって)
made in jun16
朝の騒ぎは、アスカとレイが再度同盟したので一応の終結は見せた。尤も、マナを駆逐した直後にまたしても戦闘開始かと思われたが。
シンジの「僕は、戦いは嫌いだな。」の一言で、あっけなく終結してしまった。
やはり、レイとアスカにはシンジが一番大事らしい
「そう言えば、マナは?何時の間にかいなくなったけど。」
マナがアスカに飛ばされた時に近くにいた筈なのに全然気付いていなかったシンジ。
「マナなら、具合が悪いとか言って帰ったわよ。」
「そうなんだ。大丈夫かな?」
マナを心配するシンジ(忘れてるかもしれないが女子制服を着ている)
「シンジ親衛隊」のメンバーは「シンジに心配をかけた」という理由で後日マナに処罰を加えたらしい。
「アスカ、碇君、綾波さん。もうすぐ授業始まるわよ。」
いきなり出てきたのは洞木ヒカリ、ここは学校なので彼女がいても不思議はない。
時計を確認してみれば授業開始の1分前。仕方なくシンジ達は教室に入る。
「な、何よ!!これは!?」
教室は既にメチャクチャであった。
恐らくは窓のガラスであったものだろう、床にはガラスが散らばっている。よく見て見ると蛍光灯もいくつか落下して割れたらしい。
床のタイルは当然はがれているし、壁が一面無くなっていて隣のクラスと繋がっている。
天井があった場所には太陽がさんさんと照りつける青い空があった。(マナが飛んでいった穴)
そんな様子であるが、いつものようにセカンドインパクトの話に夢中になる担任教師。
この教室の惨状を見ても何とも思わない辺り、伊達に年は取っていないということか。
それとも、ただ呆けているだけだろうか・・・いい加減気付けよ。生徒の方は、いつものようにチャットなどで遊んでいる。
この学校では全てのコンピュータネットワークが無線LANで構築されているので教室の惨状など気にする必要も無い。
唯一、気にする点と言えば電源の問題だろうか。普段なら、外部電源を使うが、使徒の攻撃(アスカとレイの戦闘)によって第3新東京市にある電源ビル(教室の電源コンセント)の稼働率が0%となっている今エヴァ(ノートPC)の内部電源に頼るしかない。
充電をして来なかった者の中には活動限界で完全に沈黙してしまうPCもあった。
シンジ・レイ・アスカの3人は旧ネルフ(リツコ)特製の「S2機関内蔵ノートPC」を使っているので活動限界とは無縁である。
made in LINA
ノリコ「お…お姉さま!」
カズミ「どうしたの?」
ノリコ「あ…あれを!」
ガンバスターのメインモニターには小脇に首をかかえたナルシスホモが映っている。
ホモはなにやら口をパクパクさせてしゃべっているようだが、宇宙には空気が無いので二人には聞こえない。
ホモ(やあ、それはリリンの造りしロボットだね。ちょっと貸してもらうよ)
ノリコ「な、なんなの!」
カズミ「…………!」
ノリコ「こいつも宇宙怪獣なの!?こうなったらっ!」
ノリコ「バスタァァァ……えっっ!」
ノリコは身体を動かそうとするがまるで動かない
カズミ「どうしたの!?ノリコ!」
ノリコ「お姉さま!ガンバスターが、ガンバスターがぁぁっ!」
カズミ「くっ!こっちもダメだわ」
ホモ(さあ、リリンの造りし機械のしもべ…。行くよ、我が愛しのシンジ君のもとへ!)
made in 出水 涼
冬月の不気味な笑みがこぼれる旧発令所では異変をいち早くキャッチしていた!
メガネ「太陽系外よりの機影は地球へ向かっています!」
ロンゲ「ATフィールドの発生を確認!このパターンは・・・・・・第17使徒と確認!」
冬月 「くくく・・・・・・(冬月ワールド発生中)何!?どうゆうことだ?状況を説明しろ!」
ちゃんと報告しているのに何言ってんだ?このオヤジは?と思いながらも再度報告するロンゲ&メガネであった。
そのころ、自宅で修行中のマナは・・・・
マナ「こんなことでは使徒には勝てない!なんとしてもあの二人の使徒からシンジ君を救わなくちゃ!」
既に人間と認識されなくなったアスカとレイ・・・マナの修行は続く・・・
made in エレア
(マナ、大丈夫かな)
机に肘を立て、頬杖をついているシンジはぼんやりと青空を見ながら、マナの顔を思い浮かべてみる。
そしてシンジのPCにはメールがひっきりなしに届くが、アスカとレイのハッキングにより、片っ端から消されて、もしくは偽の返事が送られているが、彼は、せわしなく移り変わる液晶モニタには目もくれない。青空に笑顔でマナがきめている。
(今朝はあんなに元気がよかったのに。ほんとに大丈夫かな)
端から見れば物憂げに授業を過ごす美少女。さらさらとしたショートカットに陽光が差し込み、きらきらと輝いてみえる。
垂涎の1カット。
あちこちでデジカメのメモリに画像が書き込まれる
シンジの肖像権は自分たちにあると公言しているアスカとレイももちろん同類。
ふらふらと席を立とうとするレイを消しゴムを小さく切ったものを投げ牽制するアスカ。
その度にATフィールドで弾かれるが、流れ弾を食らった生徒が脳震盪を起こしているのも事実。
(お見舞いに行ってみようかな)
だがシンジはあくまでマイペース。
(皆で行った方がマナも喜ぶよね)
そして自ら災いの種を撒き散らしている事を彼は知らない。
「だめよ、こんなことじゃあ、勝てないわ」
流れる汗を拭きむせず、鏡に向かってフォームのチェックに励むマナ。
生傷とばんそうこうが修行の辛さとマナが築き上げてきたスキルの高さを裏付ける。そして何故か後ろにはうさんくさい背広を着た男がいる。
「腰のキレが悪いぞ。そんなことでは下半身の力が全て伝わらん!」
「はい師匠!」
「もういちど基礎からだ。お前に授けた全てを思い出せ。そうすれば必ずや必殺の一撃が出る!」
「はい!」
呼吸を整え、自然体からゆっくりと構えを取る。視線が鏡に映る自分の目を捉えた時、彼女は呼気と共に右手を繰り出した。
「がちょ〜ん!」
「まだだ! リストが甘い」
「がちょ〜ん!」
「そうだ。その呼吸を忘れるな」
「がちょ〜ん!」
「うむ。よくぞそこまで精進した、マナよ」
「ありがとうございます、師匠」
「だが、がちょ〜ん!に関しては、だ! 見よ、我が流派最大の奥義!!」
脱いだ背広の下には安っぽいラメを張りつけたシャツ。更に男はどこから取り出したか、壷のようなものとオモチャの笛を手に持ってくると、高らかに叫んだ。
「れっど・すねいく・かもん!」
マナに衝撃が突き抜ける。ガードも何も通用しない。物事の根本たる何かに触れる技だ。
(これぞ究極のお笑いなのね。見てて、シンジ。私、頑張るから!)
そして伝説のお笑いマスターになってみせるからね!
だが、それで何に勝てるっていうわけ?、と突っ込んでくれる相手はいなかった。残念にも。
二人ともボケ担当なのだから。ツッコミの練習はしていない。
made in よしはら(HP:Comic minister)
ノリコとカズミが驚くのも無理はない余談ではあるが、ノリコとカズミもシンジ親衛隊のメンバーである。
さすがに、幹部ではないが・・・
閑話休題。
頭が無いホモが襲い掛かってきたら、誰でも逃げようとするだろう。幸いだったのは、彼女らが女性であったことだろうか。
もし、男(それも美少年)だったらカヲルの餌食になっていたところである。
それはともかくとして、ガンバスターで地球に戻ってきたカヲル。
しかし、不時着した地点は何と太平洋のど真ん中。
これではどっちが第3新東京市か判らない。とことん運の無い男である。
因みに、ガンバスターのパイロットであるノリコとカズミは脱出ポッドで脱出している。
ガンバスターはまだ試作段階だったのだろうか、既に大破してカヲルの周りには残骸が浮いている。
「やれやれ、やっと地球についたか。けれども第3新東京市は、というか日本はどっちなんだい?」
そんな事よりも自分の頭を先に見つけるべきだと思うが、そっちは気にしていないらしい。
それから1ヶ月
カヲルはまだ太平洋をさまよっていた。これだけ広い海では偶然艦とすれ違うこともあまり無い。(航路から外れているせいもある)
カヲルの頭は太陽の周りを10周ほどまわり、再度地球に接近していた。
どうやらあとしばらくすれば、地球に戻ってきそうだ。マナは遂に最終奥義をマスターし、第3新東京市へと向かっていた。
ハズだったのだが、どこをどう間違ったのだろうか、全く見知らぬ土地をさまよっている。
第3新東京市では今日も騒ぎが収まらない
「シンジ。その格好でシンジって言うのはちょっとおかしいと思うんだが」
「それもそうだな。僕のレイとアスカは男でも使えそうだけどシンジを女に使うのは無理がある。」
このセリフはアスカとレイである。言葉遣いまで完全に男性化している。
この二人は見れば「男装している少女」と判るのだが
「やっぱりそう思う?実はあたしもそう思ってたところなのよね。」
これはシンジだ。こっちはどう見ても「美少女」にしか見えない。事実、学校では女子よりも男子からのアプローチの方が多い。
ただ、ちょっと違うのはラブレターによるアプローチではなく「ファンレター」によるアプローチだ。
ファンレターと言うのは、どうやらシンジ親衛隊内部での規則による物らしい。アスカとレイの仲がいいのは、シンジ親衛隊の圧力により「重婚が可能」になった為である。
さすがに年齢的に結婚はできていないがシンジの左手の薬指に指輪が2個はめられているのを見れば相手は誰か容易に想像できる。
これによってアスカとレイの親衛隊内部での地位は揺るがない物となった。
重婚と同時に同性婚も許可されたので、男子からも求婚されていそうなものだがシンジ親衛隊の2強(アスカとレイ)には勝てずに友人か親友として過ごすのが一般的だ。
友人であっても、世界的に見ればごく少数しかいないのでシンジ親衛隊内部での権力はかなり大きい。
ゲンドウもシンジとの婚約を許可したのでシンジ親衛隊の名誉隊員として登録された。
そして、シンジ親衛隊の副産物として何よりも大きいのは「全ての国が一つになった」事であろう。
通貨単位は全世界共通となり、「輸入」「輸出」という言葉は消え、全て「輸送」になった。
全世界規模での流通ネットワークの整備により食糧の供給も安定し世界中の食糧不足が解消した。
もちろん、戦争などは発生しない。これはシンジの「戦いは嫌い」の発言が何よりも大きい。
made in LINA
シンジを狙う首チョンパ少年と天然娘、そして特別出演のノリコとカズミ。スケールが大きくなってきました。
そして男装をしたアスカとレイに女装のシンジ、男女が逆転しましたね。
強大なシンジ親衛隊によって国が一つになりました。さて次回はどうなる事でしょうか?
リレー小説:EVA CHANGING Type SINJI その5