リレー小説
EVA CHANGING Type SINJI
その9
コピーを回収していくシンジ、アスカ、レイ
「ふう〜まったく誰がつくったのかしら?僕の許可無しに」
当然ながらシンジは怒っている。まあ自分のコピーを知らぬところで作られては言い気分ではない
「ぐふぐふぐふ、このシンジはストックに隠し解こう♪」
アスカは回収はしているが、シンジの目を盗んで何体かはストックしている。
「ぐふぐふぐふ」
涎涎
「碇クフン〜」
スリスリ,スリスリ
レイは回収とは名ばかり、シンジコピーに頬擦りしまくり、快感のトリップ。
「はううう♪」
涎涎
made in jun16
「こんなことする人は、あの人しかいないわね。アスカ、レイ行くわよ。」
トリップしているレイとアスカを現実世界に何とか引き戻しコピーを作った張本人の下へと歩を進めるシンジ達
その頃、発令所では
「コピーは全てシンジ君(オリジナル)に降伏しました。他の戦闘員は全員戦闘不能です」
「そんなっ!!早すぎるわっ!!!」
リツコの予想ではあれを突破するのに後30分はかかる予定であった。
リツコの誤算はレイとアスカのみの戦闘を考慮していた点であろう。
実は、シンジが一番多くの戦果を上げているのだ。
一番敵(旧ネルフ職員)を倒しているのはアスカであるが、彼我のダメージ量の差で考えるとシンジのノーダメージは驚異的ですらある。
レイとアスカのダメージであるが、これは間抜けなことにお互いの流れ弾による物だ。
普通の人間である旧ネルフ職員(現特務機関シンジ職員)ではこの3人にダメージを与えることはできない。
「マヤ!ここへと通じる通路を緊急閉鎖。通路に特殊ベークライトを注入して。」
「了解」
マヤが手元のコンソールを操作すると発令所へと続く全ての通路が緊急閉鎖され、通路には特殊ベークライトが注入される。
「赤木博士。どれくらいもちそうかね?」
「お、恐らく。2時間くらいは・・・」
やはり、中心となった二人にとってシンジはとてつもなく怖い物らしい。
「目標。第1層に接触。」
「あれ?おかしいわね。ここもしまってる。」
緊急閉鎖された、隔壁をコンコンと叩きながら言うシンジ。
「間違い無いな。さっきの元凶がこの先にいる。」
「ふ〜ん。お父さんも随分と無駄な事するわね。レイ、あれ使いたいでしょ?」
ここでいう「あれ」というのは、レイが新しく通信販売で買った武器でその名を「リ*プレー*ガン」という。
目標に命中すると、相転移装置を当たりにばら撒くと言うかなり無茶苦茶な兵器である。
「*ープレール*ン、発射」
隔壁が、抉り取られるが、通路はベークライトで固められている。
「だめだな。壊すことはできるが、これじゃ発令所に着く前に弾切れだ。」
「仕方ないわね。私がやるわ。」
シンジが前に出て、アスカと同じように「*めは*波」の発射準備に入る。
シンジの攻撃はアスカに比べて遥かに効率が良いらしく横で見ているアスカとレイは特に何とも無い。
「ハイ♪できあがり♪」
一瞬で、通路に充填された特殊ベークライトと装甲隔壁を貫きトンネルを作るシンジ。
「そんなっ!1048576層もある隔壁を一瞬で!!?」
2時間どころか、2秒も経たないで破壊し尽くされた隔壁プラス特殊ベークライト。
本来なら、他の通路から逃げるのであるが、他の通路は全て隔壁とベークライトで埋められている。
仮にも作戦部長であるミサトであれば退路は残しておくだろうが、作戦と言う物に関しては素人のリツコは自ら危機と言う物を作り出してしまった。
「こうなったら、あれを使うしかないわね。マヤ、コードS-256を発動して。」
「え?しかし!あれはまだ実験段階であり・・・」
「いずれこのままでは終わりよ。」
「わかりました。」
「駄目だよ、そんな危ないことしちゃ。」
何時の間にか発令所に到着していたシンジ。
リツコは顔には出さないものの、内心冷や汗ダラダラである。
「リツコさん、父さんはどこ?」
ニコニコ顔でリツコに話し掛けて入りシンジ、この状況で笑っていると却って怖い。
無言で、指で差し示すリツコ。またしてもゲンドウを一瞬で裏切るのであった。
シンジが、ゲンドウの方へ向かうと、安堵のため息を吐くリツコ。
シンジが放つ威圧感はゲンドウのそれを遥かに上回る。
「喪服の準備、しておいた方が良いかもしれないわね。」
今までずっとビールを飲んでいたミサトの一言が静かな発令所に妙に響く。
「あなた!どうして、いつも他人に迷惑をかけるんですか!!」
「ユ、ユイ!?」
シンジは、ゲンドウの弱点(ユイ)を巧みについた攻撃をしている。
さすがのゲンドウもユイには勝てないらしく、いきなり出鼻をくじかれるゲンドウ。
そして、シンジの一方的な攻撃が始まる・・・
「ユイ、話せばわかる。」
「あなたはいつもそうやって誤魔化すんだから。今日と言う今日は許しませんよ。」
一応念のために言っておくが、ユイはまだ初号機のコアの中だ。
ユイのようにしてゲンドウを粛正しているのは紛れも無くシンジである。
何時の間にか加わったレイとアスカ(それと多数のシンジコピー達)にぼこぼこにされるゲンドウ。
「これで少しは懲りたでしょう。」
既にゲンドウはピクリとも動かない。シンジのこぶしは真っ赤になっている
「う〜ん、これは良いストレス発散ね。」
「それ賛成。」
仮にも婚約者の父親を殴り倒して「良いストレスの発散」である。
それにしても、アスカの「ストレス発散」も酷いがレイの「それ賛成」は昔のレイからは想像もできない。
「さ、帰りましょう。」
「シンジ、これはどうする?」
これと言うのはシンジのコピー。近くにいるだけでも50人はいる。
中にカップルもいたりするようだ。さすがに自分自身なので気が合うのだろう。
「良いこと思いついたわ。ここの失われた人達の代わりをすれば良いのよ。うん、我ながら名案ね」
無茶苦茶ではあるが、多くの人材が失われたのは確かなのでゲンドウの反対も無かったので結局そうなった。
made in LINA
騒動は一応終止符をえた。がまた新たは騒動を起ころうとしている。
「いや〜〜〜〜〜ん、シンジがたくさんいるう!」
マナである。リツコの魔の研究室に閉じ込められていたが、そこは元スパイ難無く脱出した。
「きゃああああシンジイイイイイイイ!」
見渡すかぎりのシンジではないのだが、数人のシンジにマナのリミッターが飛んだ。
そこからが獲物を狙う虎、次々にシンジは狩られていく。
「シンジ〜〜〜〜〜!!!!」
絶叫がこだまする。純粋なシンジは後残り数体、全てマナに狩られていくのだろうか?
made in jun16
「シンジィ〜〜〜〜」
まるで初号機のように暴走しまくっているスライム。既に、人としての形を維持できないほどに錯乱している。
「ああ、シンジがいっぱい。あっ!あそこにもいる!シンジ〜〜〜」
シンジが実験室に向かう為に通路を歩いていると自分を呼ぶ声と共に近づいてくる不気味な物体。
「な、なに??あれ?」
さすがのシンジもそれがマナだとは気がつかない。
いや、シンジに限らずマナと気付く者はいないだろう。
そもそも、これを「人間」として認識できる人がいるかどうかも怪しい物だ。
当然、シンジはATフィールドで「不気味な肌色のスライム」から身を守る。
いかにマナが人間離れしていようと、ATフィールドを中和する術を知らないので壁に水をぶっかけたように広がるマナ
「シンジ、私のこと嫌いになったの?」
この状態で好きになれと言う方が無理がある。
「一体、これは何かしら?もしかしてリツコさんの実験サンプル?」
当たらずとも遠からずである。
マナであることは当てられなかったが、リツコの実験サンプルであることは間違い無い。
「そうよ。この子ったらすぐに逃げちゃうのよ。本当に困ったわね。ほら、帰るわよ」
「あ、シンジ〜〜、シンジ〜〜。」
マナの腕(?)を掴んで、実験室へと連れて行くリツコ。
「リツコさん、どんな実験をしているの?」
made in LINA
暴走していたマナはリツコに掴まってしまい、その後は・・・・・それはさておき、純潔を守ったコピーシンジは職員に代わり仕事をしている。
その働きぶりは、主夫の様に手際がよかった。そうなると起こるのがリストラ、まずはロンゲとメガネに白羽の矢がたった。
突然の事で驚く二人、ネルフ今は「特務機関シンジ」を辞めさせられたら路頭に迷う事間違い無し何とか辞めさせないでくれと懇願する二人に、シンジは今まで世話になった?立場からリストラをやめる。職員全員もそうだ。
これで安泰と思った其の時・・・・・また事件が起こった!
「ふっ!こんなにシンジ君を用意してくれるなんて、シンジ君好意に値するよ。好意?好きってことさ」
髪をなびかせたのは、いつのまにか戻ってきていたカヲル。
「ふっ!今日は素敵なディナーになりそうだ」
目標コピーシンジ、カヲルは行動を始める。
「ふっ!」
made in jun16
発令所では異変に気づくものは誰もいないと思われた・・・
しかし!!!
シンジ「何だこの感じは・・・これは・・・ATフィールド・・・カヲル君だ!」
「「「な・・・」」」と息を飲む「特務機関シンジ」の面々・・・
そう。恐れていた事態が起きたのである!
それはシンジは元に戻ってしまう可能性が出てきたのである!
次回予告
帰ってきた17使徒渚カヲル・・・
彼の手にかかり次々と昇天していくコピー達・・・
オリジナル(シンジ)を守る為、戦う決心をするアスカとレイ・・・
今まさに決戦の火蓋はきられようとしていた!!!
では、この次もサービス・サービス!
made in エレア
「*イ・ブラスタ*。発射!!」
「とぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!」
レイとアスカがカヲルを急襲する。
カヲルはATフィールドで応戦するが・・・レイは中和できるし、アスカはあの攻撃力である。
結果は、ATフィールドなんてあっても無くても同じだろう。
「カヲル君。僕は野蛮人は嫌いだよ」
ミサトの作戦によるシンジコピー ナンバー1048576号の攻撃がカヲルにクリーンヒット。
なお、このシンジコピーは外見のみであり、言葉はMAGIによって合成された音声である。
「シルバーファイブ。戦意喪失、パターン青からオレンジに変わりました。」
「今よ、ミサト。」
「シンジ君部隊、出撃!」
「「「「「カヲル君、心も身体も一つにならない?それはとても気持ちの良い物なのよ」」」」」
シンジ部隊はカヲルを誘惑している。
さすがのカヲルもこの誘惑には勝てず、自分の気持ちに素直になる。
「シンジ君、やっと僕の気持ちに気がついてくれたんだね。」
『作戦、フェイズ2へ移行』
シンジコピーがカヲルを受け入れようとしていたが、突然それを拒否し始める。
「貴方となんか死んでも一緒になんかなりたくないわ。」
「なっ!?そ、そんな。シンジ君、僕を拒絶するのかい?」
一旦は誘惑しておきながら、それに引っかかりそうになると拒絶する。
非常にいやな作戦だ。この作戦は功を奏したようで、カヲルのフィールドはどんどん弱くなっている。
『アスカ、今よ!』
「ギガ・*レ*ブ!!!」
今回は呪文詠唱を省略しているが、この状況ではこれでも十分だ。
アスカの*ガ・ス*イブの直撃を受けるカヲル。おまけにレイのサイ・*ラ*ターも直撃する。
カヲルはオリジナルに会うこともできずに戦線を離脱した。
made in LINA
レイとアスカによって飛ばされたカヲル、また宇宙へ逆戻りか?
「ふっ相変わらず、乱暴だね」
飛ばされ続けるカヲルは髪をさっとかきあげ余裕のようだ。
「どうやら出番のようだね」
パチン!
指をならした。すると・・・・・・
「ガ〜〜〜ンダム!!!!」
ズズズズズ!!!!
海の中から一体のガンダムが現れた。
made in jun16
特務機関シンジ本部の発令所
「司令、量産型シンジ君の件ですが」
「なんだね。」
「アメリカ、ドイツで量産を開始しました。中国でも既にサンプルができています」
「そうか、新しい支部の方はどうだ?」
「ロシア、シンガポール、オーストラリアで量産化の動きです」
何やら、危険な会話である。
前回、シンジの折檻を受けたゲンドウであるがまだ懲りていないらしい。
これがもしシンジに聞かれたら・・・
「父さん、リツコさん。そう言うことは他で話した方が良いわよ。」
どうやら、しっかりと聞かれていたようだ。
最近シンジには何故かこういう情報が早く届いているようだ。
「シンジ君!!どうして、わかったの」
「それは、秘密です」
某スレ*ヤーズの獣神官*ロスのようなセリフを言うシンジもしこの場にカヲルがいたら
「シンジく〜ん、それは僕のセリフだよ〜」とか言ったことであろう。
だが、この場にカヲルはいない。
「シ、シンジ。話せばわかる」
女装をしてからはシンジのことをユイと呼ぶゲンドウであったが今回は珍しくシンジと呼んでいる。
「悪い子にはお仕置きも必要よね」
そう言って、ゲンドウの左腕を軽々と握り潰すシンジ
それでも顔は笑ったままだ。
リツコは、さっさと戦術的後退をしたようだ。
次は、ゲンドウの頭を掴み手から光の槍を出してゲンドウの右目を貫くまるで、サキエルのような戦い方だ。
だが、サキエルと違う点は相手がゲンドウだという点。
ゲンドウはエヴァとは違うので一切反撃できない。
「今日はこのくらいにしといてあげる。」
ゲンドウはピクリとも動かない。
「日向さん、一応これでも私の父親だから、修復しといてね」
既に実の親を人間扱いしていないシンジ。
「わかった。」
日向は落ち着いたものだ、既にシンジの折檻は「日常茶飯事」となっているので誰もそれを気に留める者はいない。
「シンジ〜、そんなのどうでも良いから帰るぞ。」
「碇君、早くして。お腹空いた。」
「わかったわよ。それじゃ、父さん。またね。」
シンジは、レイ・アスカと共に帰って行った。結局、今日も実験ができずにシンジ達は帰っていくのであった
made in LINA
コピーを回収するチルドレンですが、レイとアスカは隠れてちゃっかりストック!使い道は?
ゲンドウは威厳無し!!失敗してもこりないですね。
そして暴走するマナとカヲル。でも残念でしたね(^^)
リレー小説:EVA CHANGING Type SINJI その9