興福寺

天智8年(669)につくられた山階寺(やましなでら)が起源です。710年、平城遷都に際して飛鳥から移転され「興福寺」と名前を変えました。藤原氏や朝廷の保護を受け、強大な勢力を持っていた南都七大寺の一つです。天平仏や優れた仏像彫刻をたくさん有していて、世界遺産に登録されていています。





五重塔(国宝)
光明皇后の発願で天平2年(730)に建立されました。
現在の塔は、天平様式で室町時代に再建されたものです。
高さは50.8mあり、古塔(江戸時代以前)としては
東寺についで二番目の高さだそうです。




北円堂(国宝)
養老5年(721)、藤原不比等の一周忌に作られました。
法隆寺の夢殿と同じく「八角円堂」です。
現在の建物は鎌倉時代・承久2年(1208)頃に再建されたもので、
興福寺境内の中では最も古い建物です。




三重塔(国宝)
建立は康治2年(1143)ですが、治承4年(1180)に焼失しています。
現在の建物は、藤原様式で鎌倉時代に再建されたものです。
北円堂と同じく、興福寺に現存する最古の建物です。




南円堂(国重要文化財)
弘仁4年(813)、藤原冬嗣が父の追善のために建立しました。
現在の建物は江戸時代・寛保元年(1741)に再建されたもので、
堂上の宝珠がとても美しい建物です。
堂は西国三十三箇所の九番札所となっています。
開扉は10月17日の大般若経転読会の日のみだそうです。





東金堂(国宝)と五重塔
東金堂は聖武天皇の発願で、神亀3年(726)に建立されました。
現在の建物は室町時代・応永22年(1415)、天平様式で復元されたものです。
かって、東金堂と五重塔は回廊で結ばれていたそうです。

宿から道路を挟んだ隣が興福寺でした。
興福寺では朝6時・正午・夕方6時と三回鐘が鳴ります。
朝・夕は興福寺の深みのある鐘をゆっくりと聴くことが出来ました。
いにしえ人もこの音を聴いたのだろう、と思うと、
時代を共有する思いで感慨深くなりました。
夜来の雨はあがっていたのですが、今にも降り出しそうな空模様です。
またまた冴えない写真ですみません。m(__)m

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