東大寺

天平13年(741)聖武天皇の詔により、国力を集めた総国分寺として創建されました。それから11年後に大仏開眼の法会が行われています。仏教文化が最高に花開いた時期で、所有する多くの建物や仏像などが国宝・重要文化財です。世界文化遺産にも登録されています。



大仏殿(金堂)・国宝
世界最大の木造古建築で、重厚な造りです。
最初の大仏殿が出来たのは、大仏開眼会のあと天平宝字2年(758)。
幾度も焼失し、現在の建物は江戸時代・宝永6年(1709)の再建で、
創建当初の3分の2程の大きさだそうです。
金色に輝く巨大な鴟尾がとても荘厳で、威圧感がありました。






南大門(国宝)と大仏殿
南大門は鎌倉時代・元治元年(1199)に再建されたものです。
高さは25メートルあり重層入母屋造りで、
中国・宗から伝えられた大仏様(だいぶつよう)建築として有名です。
近くから撮った写真には、人が入りすぎて辞めました。(>_<)





三月堂(法華堂)・国宝
東大寺の前身・金鐘寺の建物で東大寺の中で最も古い建物です。
内陣には国宝の天平仏がたくさん安置されています。
建物の正面からは全体が上手く入らず、側面から撮りました。





二月堂(国宝)

大仏殿とは少し離れていて、石段の上に斜面に張り出すように建っています。
懸崖(けんがい)造りで、今まで見た建物とは雰囲気が異なり、特に印象に残りました。
眼下には大仏殿(写真左の左下・三角屋根)の鴟尾が映え、奈良の町が眺望出来ます。

旧暦2月にお水取りを行うことから、この名前がついたそうです。
お水取りが行われる堂下の「若狭井」は、赤い小さなお社になっていました。
現在の建物は江戸時代・寛永9年(1699)に再建されたものです。
本尊は2体の11面観音像で、何人も見ることを許されない絶対秘仏だそうです。





手向山八幡宮
三月堂の南にある東大寺の守護神だそうです。
社殿は江戸時代の再建です。


東大寺を訪れたのは10時頃、国内外の観光客でいっぱいでした。
まず南大門の巨大さと朽ちた風格に驚かされました。
広大な境内には興味をそそる建物がいっぱいで、拝観出来たのはごく一部です。
是非また訪れたいところです。
でも、今回の旅行で唯一嫌な思いをしたのはこの東大寺でした。
三月堂に行くつもりが手向山八幡宮に出てしまい、
坂道を登り疲れたのと不安で、近くにいらっしゃったガイドの人に三月堂を尋ねました。
すると怒った顔で一言「今、忙しい!」と教えてくださいませんでした。

ビックリした私に近くにいた方が教えてくださったのは、すぐ隣の建物でした。
私もシーボルト記念館などを尋ねられることが多くあります。
我が身に置き換え、対応を考えさせられる出来事でした。


もどる すすむ