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Shinozaki Guitar Works
塗装
1.French Polish(フレンチ・ポリッシュ)
準備するもの
  1. セラック
  2. 無水エタノール (99.5%以上が望ましい)
  3. 蓋付きのびん
  4. 紙のフィルタ
  5. 毛糸(ウール100%)
  6. 純綿の布(目の荒いのから細かいのまで色々あると、使い分けが出来て便利)
  7. パミス(軽石の粉)
  8. セラック液とアルコールを小分けにして入れるスポイト付きの小瓶
  9. ペーパー (320、400、600、耐水800、1000、1500、2000番)
  10. マイクロメッシュ
  11. コンパウンド (ノンシリコン、ノンワックスのもの)
セラックを溶かす
shellac
蓋のしっかりとしたビンにアルコール200ccとセラックを40g入れ溶かします。分量は2ポンドカットというやつの目安です。
一日たったら、紙のフィルタでこし、不純物を取り除きます。しばらく放置しておくと、フィルタでこせなかった不純物が沈み澄んでくるので、この上澄みをスポイト付きの小瓶に移して使います。
脱脂済みのセラックの場合は、アルコールに溶かすだけで使用できます。
タンポ
毛糸を丸めたのを純綿の布でつつみます。大きさは直径3cmくらいです。これにもう一枚布を被せて使います。 ヒールのくぼみなどは布を四角に折ったものを使います。
シーラー(シーリング)
sealer
純綿の布にセラックの液とアルコールを同量染み込ませ(たれない程度)、ギター全体に 塗ります。布が汚れるのでトップからやると良いです。一晩乾燥させます。
目止め(フィリング)
medome

固めに作ったタンポに布を一枚被せパミスを指ですりつけます。アルコールを滴らし、パミスにアルコールを吸い込ませます。パミスがアルコールを吸ったら、タンポを円運動させながらバックやサイドの導管を埋めて行きます。パミスが材の表面を削り細かい木の粉を作ります。これとパミス、シーラーとして塗ったセラック、アルコールの相互作用で導 管は埋まって行きます。

目止めの途中でパミスが白く見えたら失敗です。アルコールを多めにつけて取り 除くか、 ペーパー がけして削ります。アルコールの量とすりつけ方が成功の鍵です。

ニ、三回やって導管を完全に埋めます。320か400番の ペーパー で平面出しをして終了です。

埋まらなかったところはアロンやエポキシで埋めます。この段階で凹みを完全に埋めておけば、後が楽になります。

本塗り(ボディーイング)

タンポにセラックとアルコールを染み込ませます。塗り始めは、セラックを多めに しアルコールを少なめにします。量はタンポをペーパータオルに押しつけてみて、セラ ックがにじんでくるくらいにします。多すぎたらペーパータオルで吸い取ります。

まず、木目に沿って直線的に塗ります。塗っているときタンポが通った跡にアルコールが蒸発して行くのが見えます。見えなくなったらセラックとアルコールを補充します 。

直線の次は細かい円運動で端を意識し、次第に楕円の動きに変えます。塗る時間に 決まりはありません。最初は薄めが良いと思います。

最後にアルコールを多めにして木目に沿って塗り、一回目終了です。

塗っていて、タンポがくっつくときはオリーブ油を一滴タンポにすりつけてやりま す。オイルを使ったときは2時間後くらいにアルコールだけをタンポにつけて木目に沿ってみがきオイルを取り除きます。

一晩乾燥させたら、むらやタンポのあとを320から600番くらいの ペーパー かスチー ルウールで軽くみがき平面出しをします。はげるようだとやめておきます。このとき削 られたセラックの粉が白く残ったら、そこは目止めが不十分な場所なので早めに埋めます。

これらを水研ぎ、 コンパウンド みがきが出来る厚さになるまで繰り返します。

水研ぎ、油研ぎ

十分な厚さに塗ったら、最低ニ日(一週間以上が理想)乾燥後、石鹸水 でぬらした800、1000、1500、2000番の耐水 ペーパー で平面出しをします。うまく面が出 なかったら、更に塗り重ねてから乾燥させ水研ぎします。

スペイン式クラシックギター製作法 (禰寝 孝次郎 著)によれば、潤滑油 として防錆剤CRC5-56を使用すると書かれています。

艶出し(グレイジング)
薄いセラックで木目に沿ってみがきます。タンポの跡が残ったら マイクロメッシュ で空研ぎします。
仕上げ
コンパウンド でみがきます。
その他

仕上げにアルコールでみがくやり方もあります。ただし、慣れないと はげたりむらになったりします。

水研ぎはリスクがあると言われています。 マイクロメッシュ で空研ぎすれば、必要 ないと思います。ただし少しコストがかかります。 マイクロメッシュ は、底値楽器屋で購入できます。

参考
French Polishing by Mr. David Weisbord
リンク先が見つからなかったので載せました。とても参考になります。もし正式なリンク先が分かったら連絡して頂ければ有難いです。
画像
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